バリでの出来事 考察

・・・ってほど、えらそうなもんじゃありませんが。

一日たっても、なんか、まだ、引きずっているので、私なりにバリ出来の魅力を考えてみました。
まず、なんといっても一番に上げたいのが、

①　ヒロイン・スジョンの本心が、最後の最後までわからない。
日本のドラマって、だいたい、視聴者には、誰が好きかを示してるけど、このドラマはそれがありませんでした。
でも、日本のドラマにも過去に、そういう設定はあったと思う。私が覚えているのは、確か、桜井幸子と福山雅治と椎名桔平の月９（だったと思う）。見てるうちに、桜井幸子は福山雅治が好きなんだと思ってましたが、最後、結局選んだのは椎名桔平でした。当時、福山雅治派だった私は、少なからずショックを受けた覚えがあります。
でも、衝撃度は、バリ出来とは比べものにならないです。福山クンは振られてつらそうだったけど、死人でなかったし～～・・・。

さらに、このドラマの良かったところは、

②　ジェミンという登場人物に共感してしまう。
一見、お金の力で相手の気持ちをもてあそんでいるように見えますが、それも、許せちゃうのです。見ているうちに、ジェミンにはそういう方法でしか表現できないんだと思い、次第に、ジェミンの気持ちになって、ドラマを見てしまいました。ジェミンのおどおどしたしぐさ、スジョンの電話に喜ぶしぐさ、また、それをスジョンに知られないように振舞う様子、そしてなんといっても、ジェミンの悲しみは、視聴者にも痛いほど伝わりました。ジェミンの嗚咽・苦しみは見てる側の胸を打ちました。

そして、
③　カン・イヌクもにくめない。
最初は表情の硬かったイヌクでしたが、次第に、スジョンに会ってるときは、笑顔が出てきて、好感を持つようになりました。ジェミンとスジョンのハッピーエンドで終わってほしいと思って、ずっと見てましたが、途中、イヌクとなら、幸せに暮らせるんだろうなあ、と気持ちが揺らいだこともあります。最後、横領などという罪を犯してしまいましたが、スーツケースに本を詰めてる間、早く逃げなくちゃ！と内心、あせって見ておりました。

④　脇役がすぐれている。
脇役で最初に名前を上げたいのが、なんといっても、ミヒです。最初は変わったキャラだなぁと思ってましたが、そのキャラが最高に面白かったです。もし、スジョンが一人暮らしという設定だったら、どうだったでしょうか。一人悩む姿を見せられ、ドラマ全体も暗くなったと思います。
それから、なんといっても強烈だったのが、ジェミン母！あの顔は忘れられません。もし、他のドラマで見ても、「ジェミン・オンマ」だ～～と絶対思ってしまうでしょう。ヨンジュは、よく、あの母と二人っきりでギャラリーで働いてましたね。あっぱれです。
ヨンジュ母も、怖かったですねぇ。ジェミン母は着飾ってるだけで上品さは感じられなかったけど、ヨンジュ母はいかにも韓国上流階級の奥様って感じで、怒ると迫力ありました。私は、どっちの姑もイヤですが、どっちかといったら、ジェミン母の方がいいかな～。なんか、上手く話を作れば、丸め込めそうなんだもの。

それと、ジェミン兄。あの笑い方は印象に残ってます。腹黒～い感じが、ドラマをまた、引き締めてましたね。
チョ・サンベの出番は、だいぶカットされていたようなので、それはそれでよかったです。でも、チョと、スジョン兄と、ジェミンチーフの部下（お付き？）が３人でつるんでる様子がもっとみたかったな。

⑤単なる恋愛ドラマではなく、貧富の差が生み出す憎悪が盛り込まれている。
イヌクが、何かを企んでいるのは途中からわかってきますが、さすがに３０００万ドルの横領とは！
ジェミン兄がパソコンでそれを知ったときは、「してやったり！」と思ってしまいました。
途中、イヌクは、スジョンが本当に好きなのではなく、単にジェミンへのあてつけではないか、と思っていたので、恋愛と憎悪が、うまく、からみあっていたと思います。

最後に
⑥　これらを全部合わせて、視聴者は、製作者の術中にはまってしまった！
これが、一番・・・きつかったりして。

やっぱり、ラストが受け入れられなくて、あちこちのサイトをさまよってたら、
バリの出来事　ラスト別バージョンを書いてくださっているサイトにめぐり合いました。
あみの甘々日々
これ読んだら、ほんと、救われました。二人は、バリで幸せに暮らしているそうです！