おはなしきっき堂

引越ししてきました。
お話を中心にのせてます。

記念品

2023年10月24日 | 絵日記


思い出と共に挟んである。
最初見て見逃していたのも後から後から出てくる。
少額のものばかりだか「使ってない」と言うのがミソ。
息子や娘から初給料で父母にプレゼントしたお金の封筒。
これは、もったいなくて使えないのはなんとなくわかる。
これも全部封筒のまま。
そして、一つのところに入っているのではない。

義父は大手の製鉄会社の社員だったので、最後のあたりは給料は良かったと思う。
ただ、定年して数年間嘱託で勤めた後、そのあと数年間はシルバー人材で草刈りとか今までしてない仕事をしたりしていた。
最初大変だったようだったが、もらった給料を自分で使えると言っていた。
孫たちに物を買ったり、自分が遊びに行ったり。
・・・。
こんなのを義父に使ってあげて欲しかった。
晩年、義父は腰のヘルニアに苦しんでいた。

少額現金の封筒より銀行預金などは「お金がない」では決してなかった。
義母はたまに他の家にお手伝いで行ったりはしていたけど、ほぼ専業主婦だった。
いろいろなお金や物は確かに専業主婦だって「働いて」はいるだろうから共有だとは思うので、義父の物でもあったわけで。

みんな出て来るのに複雑な思い。
特におとーさんと義妹は、お父さんにも使ってほしいというので贈ったものがそのまま出てくるののは複雑だろう。
それに二人とも子どもの頃はかなり節約をさせられていたそうだ。
おやつがなくて妹がお腹空いたというので冷蔵庫にあったきゅうりを食べさせたら後でひどく怒られたというおとーさんの定番の逸話がある。
あと、「高校」のサッカー部でみんなが帰りにジュースを飲んでいるのに小遣いをもらってないおとーさんだけ水筒に学校で水を入れたのを飲んでいたというのとか。
おとーさんは、実は就職してから小遣いだけとって後の給料は全部義母に渡していた。
会社は私と一緒だったころ、義母が買ったという上下で若干色が違うスーツを着ていたのは思い出深い。
おとーさんの結婚してからのいろいろはどうやらこれの反動が出ている。
私と結婚したときおとーさん自身の「貯金」がなかった。
会社で少額でしていた財形貯蓄があったのみ。
義母も結婚したころはお金に関してはかなり苦労はしたらしい。
それが、こういった事に繋がるのか?
といろいろと話したけど、結局この封筒のお金は「思い出」の「記念品」なんだろうと。

お金だけでないんだ。
貰った物とかも箱入りで新品で置いてあり、いつの時代のデザインだと言うのも多々ある。
傘とか新品でびっくりするほど出てきたし、タオルがまあびっくりするほどある。
タオルはほとんどがどこかの企業の名前入りである。
そして使ってないのである。
タオルと一緒でお金も。
ため込む人だった。

そして、誰かが要らないと言った物を貰ったり、持って帰ったり。
でね、持って帰ったからって使わないよ。
亡くなるちょっと前に「邪魔だから圧縮したいの」と言うので行くと立派な座布団が・・・。
あれ?これって以前から持っていたものと違うと思ったら、義母の姉の遺品で捨てようとしていたのを持って帰ったらしい。
なので立派な座布団が2セットもある。
仏前座布団も2つ。
来るお坊さんは一人だし、仏壇置いている部屋は結構狭い。

他にもいろいろと。
定規は10本ぐらいあった。
整理はされているが、これだけ誰が使うんだと思う。
2階には義母の姉が手芸の店をたたむときに出たと思う布が山ほど。

最近、うちの実家がした結納返しを新品のまま「ぺんさんに」って返された。
おとーさんと結婚してもう30年以上。
それになんか失礼だ。

一番びっくりしたのが、義父が何かの会社からの表彰で貰ってきたと思われる「日本旅行の旅行券」10万円分が封筒のまま出てきたのだ。
これは、今も使えるんだろうか?
永年勤続のと一緒に出てきたから、やっぱり30年前ぐらいのか?
それを見つけた前日に私が「お義父さんとお義母さん、2人で旅行とか行ったらよかったのにね」と言うとうちのおとーさんが「旅行なんか行く人じゃなかったからな」と話したのは発見する予兆だったのか。
これって使わないと紙切れだ。
旅行は行かないけど、義母はみんなを巻き込んでの近場でのキャンプとか好きだった。(思い出の嫌なキャンプ)
それに使えなかったのか?

お金がないと言っていたのは、多分だけど義父が亡くなってから年金が減ったからだと思う。
決して私をけん制したりしているのではなく、息子や娘にも言っていたし。

記念品を間違って、処分してしまわないようにまだまだ片づけは続く。
先は長い


白髪頭とコブちゃん。


おとーさんは、若い頃から白髪が多かったけど、もう最近は真っ白になった。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする