浪越指圧「奥の近道」ブログ

NPO法人基本指圧研究会

5月度月例練習会、指圧に活かす「ナンバ」を学ぶ

2010年05月15日 | 基本指圧研究会の報告
  基本指圧研究会の5月度月例練習会が、9日9時30分から11時30分までの2時間、豊島区勤労福祉会館で開催されました。当日は会場の都合で午前中の開催になりましたが、熱意に燃えた20名が参加、冒頭から活気がみなぎりました。

  ことにこの日は、今回で4回目の試みとなるナンバ(古の日本人における身体の使い方)の身体操作を学ぶ講習会です。参加者を募集すると、直ちに定員数を充たす人気でした。

  ナンバ研究の第一人者で桐朋学園大学教授・心身技術研究所所長の矢野龍彦先生、同大学講師・同研究所副所長の長谷川智先生を迎えて、定刻通りの開催です。
  今回はナンバの動きを通して、指圧を施療するさい、“実際に肩甲下部を圧すときの動きに変化がでる”ことを体験するために、「脱力と骨盤・胸郭の連動」を学びました。
  技術の上達は即身体の使い方であることを、圧してみて、また圧されてみて実感できる講習内容で、初めての体験です。参加者一様に十分納得できたようでした。  

  身体を効率的に操作することは、理屈抜きで楽しい経験です。 講習中に目立ったのは、複数回ナンバ講習を体験されているかたは、やはり“動き”が違いました。「骨盤・胸郭の連動」をよりスムーズに動けて、結果、肩甲下部の動きに対しナンバを学んだことが反映されていました。

  今回の体験を通して、「ナンバの実技の時間をもう少しゆっくりとってほしい」との意見が多数ありましたので、次回はそれも視野に入れていこうと思っています。
  ナンバ講習の体験直後に、驚きの歓声が上がるほど体感できた方もありました。会員に喜んでいただけたことが実感でき、これを開催してよかったと嬉しく思いました。
  しかし中には実感を持てず、なにがなんだかよく分からなかった、という人があったのも事実です。今後は、指圧仕様のナンバの動きを体験できるように工夫していただきたい、と先生方にお願いしてみようと考えています。ありがとうございました。  

  写真は、長谷川智先生が最近出版された本です。先生の研究の集大成を感じる細やかな身体技法が解説されていますので、興味のある方はぜひお読みになるようにお勧めいたします。 次回の練習会は6月20日(日)13時30分からです。できてもできなくても、全員で前頸部を学びます。年に一度のお祭りです。ご期待ください。