6月15日(日)13時30分から2時間、豊島区勤労福祉会館で6月度月例練習会が開催されました。
この会のこだわりのひとつに「前頸部を圧(お)せるようになりたい」というテーマがあります。「指」ができて肩甲下部が圧せるようになれば、その圧し方そのままで前頸部からお腹まで全部が圧せるようになるのですが、なんだか漠然とし過ぎて、分かりにくいと感じる人が多いようです。
そこで、たとえ圧せても圧せなくてもチャレンジだけはしてみよう、と思っています。実際に圧してみれば「難しさ」だけは理解できます。
前頸部指圧は浪越指圧の命なのですが、きちんと圧せる指圧師が少ないのが現状です。今まさに、この技術が風前の灯になっています。
日本の柔道が世界の柔道になったのは素晴らしいことですが、今やヨーロッパのものになってしまった感があります。そのうえ本来の柔道の技や精神からだんだん離れてしまっているようです。高い評価を受けるべき高度な技を、審判員が理解できないまま、姿を消しつつあるのが大変気がかりです。
シドニー五輪の篠原信一選手の負けは、悔しくてとても忘れられません。100kg超級決勝で、フランスのドゥイエと対戦した際に、ドゥイエが内股を仕掛けてきたのに対して篠原はすかして返しました。
ドゥイエは背中から落ち、篠原は肩から倒れたのです。これに対して、主審と副審の一人はドゥイエの技を有効とし、もう一方の副審は篠原の技を一本と宣告しました。山下泰裕選手団監督は再協議を申し出たのですが、審判団はそのまま試合を継続してしまいました。
結局、試合時間が過ぎてドゥイエの優勢勝ちとなったのです。試合後、山下監督が改めて猛抗議しましたが、判定は覆りませんでした。
日本でのNHKテレビの解説も、「今のは間違いなく篠原の一本。誤審だ」と絶叫。大会の総合司会を行っていたアナウンサーは、畳を降りる篠原選手の姿をレポートしながら、この不可解な判定に涙を抑えつつ言葉を詰まらせました。皆さんの記憶にも長く残っていると思います。
指圧にも同じようなことが起きつつあるように感じています。「病膏肓(こうこう)のツボ」前頸部、どんな名医も手の届かないところに届く可能性を秘めた前頸部にもかかわらず、それを継承する人があまりにも少ないのです。私はその素晴らしさを、1人でも多くの方に伝えたいと強く思っています。
私自身、前頸部にこだわって、しっかり圧そうという意識をちゃんと持てるプロでありたい、と考えています。簡単にできるようにはなりませんが、目標をハッキリさせることで練習のやりがいが生まれてくると思っています。
確実にいえることは、諦めなければ必ずできるようになるし、頑張る価値があるということです。この練習は、研究会でここ3~4年続けていますが、今回、腰を据えて毎年チャレンジしている方たちの、理解が変わってきたのを見ることができました。
数人の方が確実に上達していたのです、こんなに嬉しいことはありません。あんまり圧せる人がいない前頸部です。是非その素晴らしさを理解してチャレンジして欲しい、と思いました。1人でも多くの方に修得して欲しい、と心から願っています。
皆さん果敢に挑まれていました。前頸部と正面から向き合う練習会は、講習会数ありといえどもこの会だけと自負しています。デモンストレーションです。せっかくの機会ですから、声をかけてくれた方たちの前頸部はできる限り圧しました。
「圧してみたい!」と本気で向かい合う研究員が増えることを楽しみにしながら今回も時間のたつのを忘れて練習しました。
次回は、7月13日(日)の13時30分からです。8月3日に開催される、同窓会主催の実技研修会における鈴木林三先生の指導を受けるため、肩甲下部の基本中の基本を練習する予定です。ご期待下さい。
この会のこだわりのひとつに「前頸部を圧(お)せるようになりたい」というテーマがあります。「指」ができて肩甲下部が圧せるようになれば、その圧し方そのままで前頸部からお腹まで全部が圧せるようになるのですが、なんだか漠然とし過ぎて、分かりにくいと感じる人が多いようです。
そこで、たとえ圧せても圧せなくてもチャレンジだけはしてみよう、と思っています。実際に圧してみれば「難しさ」だけは理解できます。
前頸部指圧は浪越指圧の命なのですが、きちんと圧せる指圧師が少ないのが現状です。今まさに、この技術が風前の灯になっています。
日本の柔道が世界の柔道になったのは素晴らしいことですが、今やヨーロッパのものになってしまった感があります。そのうえ本来の柔道の技や精神からだんだん離れてしまっているようです。高い評価を受けるべき高度な技を、審判員が理解できないまま、姿を消しつつあるのが大変気がかりです。
シドニー五輪の篠原信一選手の負けは、悔しくてとても忘れられません。100kg超級決勝で、フランスのドゥイエと対戦した際に、ドゥイエが内股を仕掛けてきたのに対して篠原はすかして返しました。
ドゥイエは背中から落ち、篠原は肩から倒れたのです。これに対して、主審と副審の一人はドゥイエの技を有効とし、もう一方の副審は篠原の技を一本と宣告しました。山下泰裕選手団監督は再協議を申し出たのですが、審判団はそのまま試合を継続してしまいました。
結局、試合時間が過ぎてドゥイエの優勢勝ちとなったのです。試合後、山下監督が改めて猛抗議しましたが、判定は覆りませんでした。
日本でのNHKテレビの解説も、「今のは間違いなく篠原の一本。誤審だ」と絶叫。大会の総合司会を行っていたアナウンサーは、畳を降りる篠原選手の姿をレポートしながら、この不可解な判定に涙を抑えつつ言葉を詰まらせました。皆さんの記憶にも長く残っていると思います。
指圧にも同じようなことが起きつつあるように感じています。「病膏肓(こうこう)のツボ」前頸部、どんな名医も手の届かないところに届く可能性を秘めた前頸部にもかかわらず、それを継承する人があまりにも少ないのです。私はその素晴らしさを、1人でも多くの方に伝えたいと強く思っています。
私自身、前頸部にこだわって、しっかり圧そうという意識をちゃんと持てるプロでありたい、と考えています。簡単にできるようにはなりませんが、目標をハッキリさせることで練習のやりがいが生まれてくると思っています。
確実にいえることは、諦めなければ必ずできるようになるし、頑張る価値があるということです。この練習は、研究会でここ3~4年続けていますが、今回、腰を据えて毎年チャレンジしている方たちの、理解が変わってきたのを見ることができました。
数人の方が確実に上達していたのです、こんなに嬉しいことはありません。あんまり圧せる人がいない前頸部です。是非その素晴らしさを理解してチャレンジして欲しい、と思いました。1人でも多くの方に修得して欲しい、と心から願っています。
皆さん果敢に挑まれていました。前頸部と正面から向き合う練習会は、講習会数ありといえどもこの会だけと自負しています。デモンストレーションです。せっかくの機会ですから、声をかけてくれた方たちの前頸部はできる限り圧しました。
「圧してみたい!」と本気で向かい合う研究員が増えることを楽しみにしながら今回も時間のたつのを忘れて練習しました。
次回は、7月13日(日)の13時30分からです。8月3日に開催される、同窓会主催の実技研修会における鈴木林三先生の指導を受けるため、肩甲下部の基本中の基本を練習する予定です。ご期待下さい。