始めてから分かる起業の体験記

新会社法で、簡単になったとはいえ、やはり起業は面倒なことが多い。体験して始めて分かったことなどの話をします。

WBS 6月16日放送のメモ (なくなる企業の垣根)-2

2008-06-17 23:30:56 | WBS

     共同調達

物流だけではなく、世界的な資材高騰は、企業の枠を超えた取り組みを加速させている。

キリンビバレッジ湘南工場、そこには膨大な数の段ボールの山がある。飲料の搬送に欠かせない段ボールだが、同工場だけでも年間3000万枚を使うという。

そこにも資材高騰の波が押し寄せ、飲料メーカーにとってコスト上昇の大きな要因になってしまう。

サントリーが食品メーカーと実施している段ボール原紙の共同購入に、キリンビールとキリンビバレッジは今年から参加した。
製品への影響を少なくするため、少しでもコストを下げられるならライバルといえども協力しなければならない。

キリンビールにある“パッケージング研究所”には様々な飲料製品の缶や瓶のサンプルが並ぶ。
そこにある歴代の缶ビールの形を見ると大きく変化しているのが、缶蓋の大きさだ。

キリンが取り組む缶の軽量化によって缶蓋は代々小さくなっていて、その重さも1975年では5.3g、1987年3.9g、現在は3.1gと軽くなっている。

缶蓋は強度を出すため他の部分より厚くできているため、この部分の面積を減らせればアルミ缶の重量削減ができる。
そのことによって、アルミの年間使用料を2.6万トン削減できるという。

このキリンが取り組む缶の軽量化は、業界の統一規格になろうとしている。
サッポロビールは昨年、この規格を採用、サントリーも秋から採用を予定していて、年間1億円の削減効果があるという。

ビール業界が協力関係を積極的に進める背景には、世界のビール業界でグローバルにM&Aが進行していることへの危機感もある。
数の論理で資材を抱え込まれたら、1メーカーでは太刀打ちできない状況に資源高が危機感へ拍車をかけているようだ。


ところで、平日の都内を走っている車は、トラック以外の車でもセダン、バンの違いに関係なく、殆ど運転手1人しか乗っていません。
カラの荷台も目立ち、おそらく営業で人が移動しているだけの車もあるのでしょう。資源を無駄に使うのと同時に渋滞も招くわけです。

ガソリンが高騰していることを契機に、効率の良い車の活用を目指す必要があるのではないでしょうか。


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WBS 6月16日放送のメモ (なくなる企業の垣根)-1

2008-06-17 12:10:42 | WBS

     共同配送

未曾有の原油高、資源高が企業を圧迫するなか、企業の生命線といえる物流に今までの枠組みを超えた動きが始まっている。

高知県、高知東郵便局で配送に使われているトラックは、荷台の中が可動式の間仕切りで3つに仕切られているものがある。それぞれ5℃、20℃、常温にわけることによって、提携をするローソンとの共同配達のための機能が備わった荷台となっている。

郵便事業会社とローソンが高知県で運行するこの共同配送トラック、南国市、高知市、四万十市、宿毛市という県東西にかけて郵便局3箇所、ローソン4店舗で荷物を集配している。

ローソンでは、その出店戦略と郵政の物流と条件が高知で一致したという。その条件とは、郵政の定期配送の物流で、コンビニにピーク前に荷物が届けることができることだ。

今後も条件が合った地域から順次、共同配送を導入したいという。
これまで、店舗間隔が長くなり自社物量では限界があり出店を見合わせてきた地方にも、共同配送によって出店の可能性が出てきたようだ。

北海道、キリンビールの千歳工場に入るトラックは、ライバルのサッポロビールのトラックだ。

キリンとサッポロは5月下旬から、北海道内4地域を結ぶルートで共同配送を開始した。
それによってトラックの運行回数は半分に、CO2の排出量も20%下げることができるという。

原油高、資源高は、今までの競合関係から、協力関係の構築という企業の新たな方向性を生み出しているようだ。



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