DrKの株日記

現役医師が仕事の合間をぬって株と格闘するブログ

産科医が足りない?

2006年08月20日 | 今の医療について
産科医が足りない?
おいおいまたかよ。

産科や小児科医が不足するのは前から指摘されていること
それどころかこれからは
外科系の医者すべてが足らなくなるんだよ。

厚生労働省は地方の医学部枠の拡大を認める方向とのことだが
なんでまたあさっての方向の政策なんだろう。
医学部に何万人入ったって
みんな眼科や皮膚科や精神科に入っちゃうのがわからないの?

今回の医療制度改革で
早くも地方の病院で廃業するところが出てきた。
そのあおりを受けて地方の基幹病院で優秀なところに
患者が殺到し、
中堅の医者があまりの過酷労働に根を上げて
続々と開業しており
流行っている所も診療が続けられないという
想像を絶した状態に既に突入している。

一般外科の医師から見れば
産科や小児科の医師が過酷なんて
笑っちゃうレベルなのに。
産科の手術が長いっていっても
せいぜい2時間程度。
私ら普通に3~4時間手術はざら
外傷の急患はひっきりなしに飛び込んでくるし
その度に緊急で呼ばれて
次の日は普通勤務。

医師全体の労働環境の改善なしに
医師不足は解消はしない。

大体給料からして
生涯賃金は銀行や証券マンに劣ってる。
証券マンがトレードでミスしても逮捕はされないでしょ
医師はミスしたら逮捕されてしまうんだよ
たとえそれが徹夜勤務の後だとしても・・・
しかもその賠償責任は病院だけでなく
自分自身にくる。

そろそろ真剣に今後のことを考える時だと思う。