道路沿いに不思議なカゴが2個セットで枝からぶら
下がっているのを時々見かける。
実はこれは島にとっては極めて重要な害虫対策。
カゴの中には放射線で不妊処理したウリミバエの蛹が
入っている。だから「ウリミバエ不妊虫放飼用カゴ」。
ウリミバエはゴーヤ、キュウリ,マンゴーなどの食害虫で,
1900年代初め八重山地方に侵入。その後北上し,
1970年代には奄美群島まで生息域が拡大した。
ウリミバエの発生は農作物への直接被害だけではなく,
作物を本土に出荷できないという深刻な被害も与えた。
不妊成虫を放つという根絶作戦の結果,1993年の
八重山地方を最後に根絶が確認されたが,目的達成
には経費も時間も相当要したようだ。
で,このカゴは?
現在でも再侵入の危険性はゼロではない。
侵入防止のためには不妊虫放飼の継続は必要不可欠
である。ただ,今までのような不妊成虫放飼方法は
やはり経費がかかるので,節減を兼ねて今年4月から
不妊蛹を入れたカゴ方法に変更したのである。
努力に感謝。
担当者は「カゴを持っていかないで、壊さないで」と
呼び掛けている。
ウリミバエ不妊虫放飼用カゴ 城辺(a)
城辺(b)
カゴの拡大
「宮古群島ウリミバエ不妊虫放飼センター」入口
建物はみえなかった