風箱の徒然ブログ

旅の思い出話から、木工、日常の徒然を気ままに

毛引きの刃研ぎ

2014-12-23 19:16:00 | 木工道具
木工では必需品の、筋毛引きですが、これも一応刃物ですので、時々研いであげないとシャープな線が引けません。


ところが、これがとても小さい刃物なので、指先だけで保持して研ぐのはちょっと大変。



以前に、ある刃物屋さんに行ったときに、毛引きの話になって、刃研ぎの事を聞いたのですね。
そうしたら、店主さんが引き出しからこんな物を出してきまして・・・


すでに写真には刃がセットしてありますが・・・
小さい刃を保持するための道具です。
半ばデッドストックみたいな感じで、長らく置いてあったようです。

木工をされる方は、ほとんどの方が保持する道具を自作しておられますが、私はこんな物があるというのが面白くて、つい買ってしまいました。(笑)

確かに保持はしやすくなります。
今日は久しぶりに活用しました。


サクラの枝の油壺

2014-12-22 13:51:00 | 木工道具
刃物を研いだ後には、錆を防ぐ目的で、椿油を塗っておきます。

ちょっと前に前になるのですが、刃物に油を塗るための油壺という道具を作りました。
材料は何でも良いと思います。
よく、竹で作っているのをみかけますね。

友達から、街路樹の桜の枝打ち材をいただいたのがあったので、それを使いました。
いきなり角材になった物からアップしましたが、もちろん初めは枝そのままでした。



角型と丸型の二つ作りました。
丸型に関しては、旋盤が無いので、鉋で外周を削って仕上げました。




このままだと、油が染み出てきてしまうので、目止め効果の高いカシューを使ってみました。
色はクリアを選んでみました。

カシューは乾燥するのに時間がかかるので、あわてずじっくり待ちます。



今回は塗装→乾燥→ペーパーがけの順に5回ほど繰り返して重ね塗りしました。

塗膜に厚みがあるほうが目止め効果も高いし、カシュー独特の艶が出て良いのではないか?と思ったからです。
光の具合でかなり濃い色に見えていますが、実際はもっと薄い色です。


写真奥のカタマリは天然砥石です。
砥面以外の面は防水のために塗っておきます。
冬季などは内部に染み込んだ水分が凍ると、膨張して割れてしまう事があるそうなので、それを防ぐためです。

補強に和紙を巻いてからカシューなり漆を塗ると良いそうです。
天然砥石の扱いは慎重に。





話が逸れましたが・・・
こうして、油壺が完成です。
木綿布の帯を巻いた物を、中に入れて塗布綿にしています。
とても重宝しています。