↓インダス川とギルギット川の合流点(パキスタン)
異国情緒あふれる写真と旅行記|KaycomDESIGNより
~旅行期間2010年3月26日から4月5日~
3日目
そのうち、まわりのお客さんとも言葉を交わすようになると、
外人が珍しいのか、外にいる女性が珍しいのか、本当になんなのかわからないのですが、
みんな携帯片手に、
写真を撮らせてください
との申し出が次から次へと舞い込んで来ました。
いつもの旅行では、こちらがお願いする立場なのでちょっと戸惑いましたが、
かわりにこちらも撮らせてもらったりして、にわかに日パ親善撮影大会となりました。
そうこうしているうちに、私達の食事の用意ができました。
Nさんが持っていた非常食の乾燥ワカメのゴマドレッシングがけや梅干などの日本食と、
このレストランで作ってくれたカレーいろいろと焼立てチャパティの和洋折衷の食卓です。
これはこれで、けっこう面白い。
私達がテーブルにつくと、そのまわりをあっという間に地元の人が取り囲み、
私達の食事風景をじーーっと見学し始めました。
いくつもの携帯カメラが向けられ、まるで動物園の檻の中にいるような感じです。
しかし、そんなことにも慣れてきたので、あまり気にせずいただくと、
ボスの作ったカレーはみんなに好評で、癖もなくとても美味しかったです。
中には新しい試みとして、チャパティにワカメを巻いて食べてる人もいました。
最後に甘くてあつあつのチャイでごちそうさま。

地元の人はワカメが珍しかったらしい
レストランにいたみんなとお別れし、ギルギットから向かっている車と合流すべく、
再び橋のところへ向かいます。
しばらくバンの中で待っていると、向こう岸に車がついたようで、
まずは、みんなのスーツケースを運ぶことになりました。
そこらへんに集まっている人を臨時に雇い、足場の悪い工事現場の中を運んでもらいます。

工事を見学する人たち
それが一通り済んだ後、今度は人間が向こうに渡りました。
ここまでドライバーをしてくれたHさんとは、橋が復旧するまでしばらくお別れです。

人間用の橋
14時40分。
無事全員渡りきり、新しい車に荷揚げをして出発。
今回のドライバーさんはAさんという、寡黙なヘビースモーカーの青年です。
ジャグロットに着いてからおよそ3時間、予定からはだいぶ遅れをとってしまいましたが、
なんとかツアー中止という最悪の状態は回避できました。

荷揚げをする新ドライバーと工事を見に遊びに来た人たち(中にはピクニックしてる人も)
途中、インダス川とギルギット側の合流地点で写真ストップです。
ここは川だけでなく、
三大山脈(ヒマラヤ山脈・カラコルム山脈・ヒンドゥクシ山脈)の合流地点でもあり、
とても壮大な風景が目の前に広がっていました。

展望台と合流点(右を流れるのがインダス川、左がギルギット川)
少し行くとカラコルムハイウェイから分岐して、今度はスカルドゥロードに入ります。
ジャグロットで時間をくったので、
この分ではホテル到着は23時とか24時になるかもという報告が・・・。
しかし、若いAさんの運転技術はすごかった。
日本にいたらA級ライセンスは間違いないというくらいの巧みなハンドルさばきで、
カーブ多発の真っ暗闇な崖っぷちを高速道路なみに飛ばしていきます。
おかげで、目的地のシガールに着いたのは、なんと21時半すぎ。
予定よりも2時間も早く着くことができました。
あとでこの時のことを他のメンバーと話したところ、みんなあの時、
ここで死ぬかも
と一度は思ったらしいです。

死ぬかと思った道
さて、今夜のホテルは、女子なら誰でも喜びそうな、
宮殿ホテル
にお泊りです。
この宮殿は、昔この地域の富豪が住んでいた建物で、
しばらく利用されていなかったのですが、現在ホテルとして復活させたということです。
ここには、増設された普通の部屋と宮殿バージョンの部屋と2パターンあり、
どちらになるかはくじ引きで決定するとのこと。
気合で引くと、見事宮殿バージョンを当てることができました。
わくわくしながら係りの人の案内についていくと、なんだか、いかにも
何か出ます。
というような雰囲気の薄暗い塔の中に入っていきました。
そして、そこに設置してある木の螺旋階段を足元を確かめながら上っていきます。

奥の黒いところが出入り口(写真は昼間撮ったもの)
なんだか、宮殿に住む富豪というよりは、
どちらかというと、その富豪の金銀財宝を盗みに行く泥棒のような気分。
ちょっと違う…
と思いながらも、まるで迷路のような内部にテンションは上がります。
廊下を通り、屋上を渡り、再び階段を上るとやっと部屋につきました。

階段を上ると調度品の展示室があり、その脇の廊下を進むといったん一階部分の屋上へ出る

屋上の奥の塔の階段を再び上ると部屋に到着(真ん中が私の部屋)
鍵を差し込み、木のドアを開けると、
か、かわいいーー♪
白壁に木の漆喰が張られ、床は木の板張りのなんとも温かみのある部屋です。
今までの泥棒気分が一変、お姫様とはいかないまでも、
お嬢様くらいの気分は味わえそうでした。

バスルームは近代的で部屋には杏のプレゼントも♪
荷物を置いて、さっそく夕食です。
外に出るまで若干迷い、係りの人に案内してもらって入り口近くのレストランに行くと、
今までぜんぜん遭遇しなかった他の観光客と会いました。
一組は白人の家族連れ、もう一組はラホールからのこちらも家族連れです。
今夜のメニューは、カレーなどに混ざって魚の揚げ物もお目見え。
どれも本当に美味しくて、パキスタン料理侮れません。

デザートも充実
この日は居心地の良い部屋でとても気持ちよく眠れました。
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商用利用可の写真素材