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オッペンハイマー  

2024-04-08 08:59:35 | 文化

><クリストファー・ノーラン監督の話題作は映像と音の質量がすさまじく、僕は180分間圧倒され続けた>   

>アメリカで同日公開された『バービー』と原爆のキノコ雲を組み合わせたインターネット・ミームが物議を醸し、さらに被爆した広島と長崎の描写がないということで日本公開は延期、あるいは公開できないなどの情報はネットで見聞きしていた。   

 

日本人には現実しかない。被爆が無ければ原爆もない。   

 

>ミームが不謹慎であることは確かだ。   

>でも、話題になったドラマ『不適切にもほどがある!』を引き合いに出すわけではないが、昭和の時代にプロレスラーの大木金太郎の必殺技であるヘッドバットは「原爆頭突き」と命名されていて、入場時に羽織るガウンには大きなキノコ雲がプリントされていた。   

>カール・ゴッチが必殺技のジャーマン・スープレックス・ホールドを決めた瞬間にアナウンサーが、「原爆固めです!」と絶叫していたことも覚えている。   

>だからといって正当化するつもりはない。   

 

原爆は万能ですね。   

 

>ジェンダー問題やハラスメントも含めてあの時代の「当たり前」が、社会的弱者や少数者に対する想像力が機能していない「間違い」だったことは確かだ。   

>それは大前提ながら、『オッペンハイマー』が日本で公開されないかもしれないとの情報に接したときは、ちょっと待てそれは違う、との意識を持った。    

>そう思った理由の1つは、オッペンハイマーの生涯を知っていたからだ。   

>原爆を開発したマンハッタン計画の立役者。   

>戦争を終わらせたヒーローとしてアメリカ国民の多くから称賛されながら、戦後に広島・長崎の惨状を知って激しく動揺し、水爆開発に反対して批判され、さらにアカ狩りの時代には共産主義のシンパとして激しく糾弾された。   

>そのオッペンハイマーをクリストファー・ノーランが描く。   

>国家と個の相克に触れないはずがない。   

>そしてオッペンハイマーが抱え続けた苦悩や挫折は、人類が核兵器を手にすることの矛盾と無関係なはずはない。   

>だから思う。   

>ロシアのプーチン大統領が核兵器の使用をほのめかしたとき、核抑止論の欺瞞に人類は気付いたはずだ。  

 

核抑止論はお花畑でしたね。一時の夢でしたね。      

 

>それなのになぜ日本は今も、核兵器禁止条約に署名すらできないのか。   

 

日本人には現実 (核兵器) があって、非現実 (禁止) がない。日本人にとって非現実はきれいごと’ (実際を無視したこと) に過ぎない。      

 

>本作は徹底して映画だ。   

>映像と音の質量はすさまじい。   

>僕は180分間圧倒され続けた。   

>ただし多少の予習は必要だ。   

>原爆は核分裂だが、水爆は核融合も利用する。   

>破壊力は圧倒的に違う。   

>アインシュタインはマンハッタン計画にどう貢献したのか。   

 

「原爆で何の罪もない日本人を傷つけてしまいました。こんな私をどうか許してください。」 (アインシュタイン)   

 

>その程度は予習しておいたほうが、映画を絶対に深く理解できる。   

>ノーランは時おり策に溺れる監督だとの印象がある。   

>TENET テネット』は何度も挫折して、いまだに最後まで観ていない。   

>でも今回はノーランの策が見事に結晶化した。   

>広島・長崎の惨状も、直接的な描写がなくてオッペンハイマーの一人称で描かれるからこそ、深く強く想起できる。   

 

現実離れしたことは、日本人は嫌いですね。   

 

>つまりメタファー。   

>映画の本質だ。   

>広島・長崎への原爆投下については、戦争を終わらせたと肯定するアメリカ人は少なくない。  

 

原爆投下により本土決戦と一億総玉砕はまぬがれた。めでたし めでたし。   

 

>そして共産主義に対しては、今も多くのアメリカ人は嫌悪を隠さない。   

 

そうですね。不法移民はアメリカには多いが、ロシア・中国にはいない。不法移民はロシア・中国をも嫌悪する。これは人間の本性に基づいているのでしょうね。     

 

>アメリカの戦後史における2つのタブーを、意図したかどうかはともかく結果として、ノーランは正面から侵犯した。   

>もう一度書く。   

>本作は徹底して映画だ。   

>ノーランに余計な野心はない。   

>でもあなたは映画的野心を目撃する。   

>『オッペンハイマー』(日本公開中)   

>©Universal Pictures. All Rights Reserved.  

>監督/クリストファー・ノーラン   

>出演/キリアン・マーフィー、エミリー・ブラント、マット・デイモン   

><本誌 [ニューズウィーク日本版] 202449日号掲載>   

 

 

 

 

 



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