川の果ての更に果てに

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茶碗一杯の演技

2006-03-16 20:05:45 | 日々のニュース
フランス公共テレビが「トリノ五輪・女子フィギュアシングル金メダルの荒川静香選手について不適切なコメントがあった」と謝罪文を送ってきたそうです。

発言者の意図は不明のようですが、公共テレビ側は日本の食文化に鑑みると「他愛のないこと」という侮辱の意味に受け止められるかもという程度で在仏日本大使館に対して謝罪してきたのだとか。「貴国のチャンピオンの演技に対する当方の発言に、あなた(方)が驚きと怒りをおぼえたのはごもっとも。謹んでおわびし、このような過ちを二度と繰り返さないことを約束します」なんていう随分と大仰な内容で、受け取った側もびっくりしたとかasahi.comには出ています。一応読売にも類似の内容が出ております。

発言の真意が不明なだけに、謝罪したと言われてもピンときませんね。まあ、「茶碗一杯の米」なんだといわれると、何か「安っぽいもの」とか「他愛もないものだ」という意味合いくらいに受け取れることは事実ですけれど。

しかし、「他愛のないこと」という意味が必ずしも侮辱になるかというとちょっと疑問な気も。つまり、「荒川静香にとって、金メダルをとるということは茶碗一杯の米が日本にあるくらいに他愛のないことなのだ(あれだけの演技なら)」という賞賛の意味合いがあると受け取ることもできるわけですし(もちろん、慌てて謝罪してきたところを見ると、「茶碗一杯程度の価値しかないチンケな演技だ」くらいの意味合いだったろうとは思いますが)。

ただ、餓死寸前の人にとっては「茶碗一杯のお米」というのはとてつもない価値がありそうなものですし、「けしからん」と頭ごなしに怒るのも何か飽食文化を象徴しすぎているようで、嫌な感じもします。

なお、この謝罪文、特に日本側から要求したものでもないらしく、フランス公共テレビに日本スケート連盟の代理人を名乗るフランス人弁護士から抗議があったために謝罪を出すことを決定したそう。
何だかそのフランス人弁護士の意図も知りたい気がします。

しかしまあ、ムハンマドの風刺画を巡る問題では、あれだけ頑なに「表現の自由だ! 断固戦うぞ」と言っているのに、今回は偉くあっさりと「謝罪します。もうしません」ときたものです。
「茶碗一杯の御飯は彼独特の表現なのだから、一々謝罪などせんわい」という方が、むしろ理にかなっていそうな気もするのは、私の根性が捻じ曲がっているからでしょうか?


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4 コメント

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同感です☆ (ゼシカ)
2006-03-16 21:23:12
アメリカなどは「誰が金メダル取ったかじゃなくて誰が負けたかが騒がれる」

と報道したそうですが・・・

意味合いとしてはソレと同じことですよね?

ひとつ表現を間違えたら謝罪ですか



でもマオちゃんが出てたらどうなったか

わかりませんでしたし確かに・・・

ゼシカもこの程度なら別に謝罪はしなくてもいいと思います(笑)
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>ゼシカ様 (川の果て)
2006-03-16 22:31:03
当人の意図が明らかにされていないので何とも言えないです(笑)。おそらくゼシカさんの指摘するようなことではないかと私も思いますけれど。



ただ、一つ表現を間違えてあっさり謝罪したというのがむしろ奇妙な気もします。実はムハンマドの風刺以上に馬鹿にするような内容なのかも…
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な・っ・と・く・・・(笑) (もあぱそ)
2006-03-17 02:43:16
-「他愛のないこと」という侮辱の意味- でしたか。

そう言われると、なんとなくスッキリです(笑)。

そっか、とりあえず納得できたので、ゆっくり眠れます(笑)。
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>もあぱそ様 (川の果て)
2006-03-17 06:53:05
ということらしいです。どこの配信記事にも発言者の真意は不明とありますので、確約はできませんが(笑)

ゆっくり眠ってくださいませ
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