地球の宝さがし

~ 徘徊老人のボケ防止 ~

サファリ~ケニア

2020-09-17 12:01:06 | 旅行

サファリは、スワヒリ語で旅行のこと。

国語辞典には、「特にアフリカへの猛獣狩りの旅行」とある。

しかし、サファリツアーとなると、「快適な専用ホテル」で寛ぎつつ、

「自然保護地区におけるアニマル・ウォッチング」を楽しむ旅行という感じであろうか。

もちろん、猛獣狩りは厳禁。

快適なロッジに泊まり、美味しいものを食べ、お湯のシャワーをあびて、窓からの景色を楽しむ。

そして、涼しい時間帯に、おもむろにサファリカーに乗って、動物を探しに出かける。

ガイド兼ドライバーが、遥か遠くにいる動物を見つけると、その名前を告げる。

指し示す方向に目を凝らすが、全く見えない。

望遠カメラを覗き込むと、何やら動いているものを確認する。

彼らの目の良さに驚嘆する瞬間だ。

サファリツアーのお目当ては、ビッグファイブ。

ビッグファイブとは、バッファロー、象、ライオン、ヒョウ、サイのこと。

これに遇えたら、ラッキーということになる。

ドライバーは、常にほかのサファリカーと連絡を取っている。

お目当ての動物の情報が入れば、そこに急行する。

木の上で居眠りをするヒョウの下には、サファリカーの先陣争いも。

観光客のカメラアングルに気を使って、割り込むケースもしばしば。

動物の前に位置取りをすると、暫くは沈黙の時間が続く。

動物の視線や振る舞いなどなど、シャッターチャンスが訪れるのをひたすら待つ。

動物同士が、睨み合っているときは、何かが起こる瞬間を待つことになる。

誰しも肉食動物が獲物を捕まえるシーンを目撃したいのだ。

でも、なかなか願い通りにはいかない。

ドライバーが「sawasawa?(=OK?)」と聞く。

「sawasawa!(=OK!)」と答えると、次のスポットへと動き出す。

ビッグファイブだけでなく、チーター、カバ、ハイエナ、ダチョウ、キリンも迫力十分。

イボイノシシの行進は微笑ましく、

シマウマ、ヌー、インパラの群れも絵になるシーンを演出してくれる。

マサイ族の村に行くと、奇麗に着飾って迎えてくれる。

土で作られた家の中を案内してくれる。

いろいろと説明を聞いたが、どうも生活感が感じられない。

ホントにここに住んでいるのかは怪しい限りだ。

サファリのホテルは、それぞれが村と契約しているようだ。

言ってみれば、観光マサイ村。

普段は、ホテルで働いていそうだ。

狩りだけでは、生計は立てられないのだから仕方がない。

踊りも踊ってくれるし、ピョンピョンと飛び跳ねてくれる。

跳躍力は流石だ。

一通り出し物が終わると、いつの間にか準備されているお土産屋さんが待ち構えている。

装身具の類だが、あまり出来栄えの良いものはない。

どれでも1ドルのようだが、購買意欲が湧かない。

仕方がないので、お土産用に持っていたポールペンと交換した。

それを見ていた周りの子供たちが集まってきた。

いつの間にか、10本のボールペンは、10個の首飾りに入れ替わった。

100円ショップで買った「中国製10本入りボールペン」は、

損したのか、得したのか、今でも良く分からない。

雨季のサファリは、あまりお奨めできない。

雨は、ずっと降っているのではなく、スコールのように降る。

降り始めると、一気にバケツをひっくり返したように多量の雨となり、

降り止むと、何事もなかったように、青空が広がる。

しかし、道路はドロドロとなり、アチコチにスタックした車が、脱出しようともがいている。

最終日に、ナイロビ空港に向かう日もスコールに遇った。

この時は、半端でなかった。

丘陵地から流れ出た水が、未舗装の道路に流れ込み、思うように前に進まなくなった。

道路も渋滞が始まり、対向車とのすれ違いも容易ではなくなった。

渋滞を予想して、早めにホテルを出たのだが、刻一刻と時計の針が進んでいく。

ドライバーも何とか先に進もうと、時折、道から外れて、少しでも前に進もうと奮闘したが、

捗々しい成果は得られなかった。

半ば諦めていると、渋滞の原因となっている所に到達した。

何と、大きなトレーラーが泥濘に嵌まって、大きく傾いたまま、そのまま放置されていた。

ヤレヤレ。

飛行機には、ギリギリ間に合った。

これで、日本に無事帰れると安堵した。

それのつかぬ間、簡単にはいかなかった。

搭乗したら、直ぐにトイレに駆け込んだ。

朝食として渡された弁当がどうも怪しい。

あまり火が通っていなかったようだ。

その後、成田に着くまでトイレを往復。

帰宅後、病院に行き、「ケニアで・・・」と伝えたら、笑われた。

笑い事ではない。

抗生剤を処方してもらったら効果覿面。

爾来、未開の地には、抗生剤を持参することにしている。