地球の宝さがし

~ 徘徊老人のボケ防止 ~

景鶴山

2022-06-20 14:10:08 | 旅行

今回の日本300名山は景鶴山(けいづるやま)。

景鶴山は、尾瀬ヶ原の北に位置する群馬と新潟の県境の山(2,004m)。

登頂には藪漕ぎが必要で、「這いずる」から「けいずる」となったとか。

必然的に残雪期登山のターゲットとして多くの登山者を迎える。

最短の登山ルートは、鳩待峠からの入山。

コロナ禍のため、山小屋の定員が制限されていたため、至近の竜宮小屋の予約が取れず、

尾瀬ロッジでの連泊となった。

早朝の出発は、ガスが晴れつつあるものの雪原を吹き抜けてくる風は冷たく、

日中の気温上昇を見越しての薄着の出で立ちは失敗に終わった。

水量の多いヨッピ川を渡って、尾根に取り付く必要があるが、

ヨッピ吊橋は、冬季は板を取り外してしまうため、東電尾瀬橋へ迂回する。

この辺りが丁度、群馬、新潟、福島3県の県境にあたる。

この年は積雪量が多く、例年では露出している木道の大部分が雪の下に埋まっていた。

歩を進めるたびに生じる僅かな沈みが足腰に応える。

学生時代の春山合宿で、ジルブレッタのビンディングを駆使して、快適に雪原を横断したことが甦る。

尾根の取り付きからはアイゼンを装着する。

うっすらと前夜の新雪が積もっているが、思いの外、雪が締まっていて、快適に高度を上げる。

気が付いてみると、すっかりガスが晴れ、尾瀬ヶ原は勿論のこと、燧岳、会津駒ヶ岳、平ヶ岳、至仏岳、

そして遠くは、谷川連峰を見渡すことができる。

景鶴山も至近距離に迫ってくる。

頂上直下の鞍部にザックをデポし、ピッケルを片手にピークに向かう。

ヤセ尾根を登り詰めると、最後は大岩のトラバースが待ち受ける。

ブッシュに邪魔されながらも、積雪にピッケルを深く差し込んで、強引に身体を引き上げると頂上標識の脇に飛び出した。

同時に、上会越国境線の山々が目の前に広がった。

ただただ、奇跡的な好天をついての登頂に感謝するばかりである。

案の上、下山日は雨であったが、決して気持ちが沈み込むことがない雨中散歩となった。

 


野伏ヶ岳

2022-06-16 13:06:50 | 旅行

今回の日本300名山は野伏ヶ岳(のぶせがたけ)。

野伏ヶ岳は、岐阜と福井の県境にある山(1,674 m)。

登山道はなく、登頂は春先の残雪期に限られる。

野伏ヶ岳の東側には、石徹白川(いとしろがわ)があり、九頭竜川水系の河川で日本海へ流れる。

もともと福井県だった石徹白村の大部分が岐阜県白鳥町に分水嶺を越えて越県合併(1958年)したことにより、

複雑な県境が形成されたことに興味が惹かれる。

登山口は、白山信仰との関わりが深い白山中居神社。

歩き始めは、残雪が多く残る林道を辿りつつ高度を上げていくが、

道は、牧場跡地に向かって大きく迂回するため、

ダイレクト尾根に向かって雪の斜面を登ったほうが、短時間に取り付きに達することができる。

山腹には、ブナの疎林が広がり、いい雰囲気を醸し出している。

頂上直下は急登となるが、すこしの頑張りで、白山の大展望が開ける頂上に達することができる。

 


奥茶臼山

2022-06-15 10:43:08 | 旅行

今回の日本300名山は奥茶臼山(おくちゃうすやま)。

奥茶臼山は、南アルプス南部の赤石岳の西方に位置する山(2,474m)。

一帯は、シラビソ、コメツガなどの針葉樹林が広がる緩やかな山稜が続き、

日差しの遮りと多雨の証であるフカフカの苔が繁茂する。

コケ好きには堪らないワンダーランド。

入山は文字通り、しらびそ峠から。

展望は、木々の隙間から、わずかに望む名峰の数々。

南アルプス南部の山々は勿論のこと、北岳、甲斐駒、千丈を望む。

目を凝らしてみれば、槍穂高連峰も確認することができる。

天気が良かったせいか、平日の登山にしては、登山者は10人余り。

思い思いのペースで、秋の山旅を楽しんでいた。


人形山

2022-06-14 11:19:18 | 旅行

今回の日本300名山は人形山(にんぎょうさん)。

人形山は、富山と岐阜との県境の山(1,726 m)。

人形の形をした残雪が現れることが山名の由来とか。

五箇山地区には人形山にまつわる昔話も残っている。

かつては、修験道の場として、女人禁制であったようだ。

私が訪ねたのは、夏の暑さが、ようやく収まる9月下旬。

合掌造り集落が点在する庄川沿いの道からデコボコ道の林道に入る。

途中には不気味な廃屋があり、不安な気持ちがよぎる中、登山口の駐車場に到達する。

頂上までは、標高差約900m、3時間余りの行程。

登山道は整備されており、休み処も分かりやすい。

天気は、まずまずなのだが、お目当ての白山の展望は、雲がかかっておりお預け。

この日の登山者は10人ほど。

思い思いのスタイルで、頂上でのひと時を過ごしていた。

派手な山ではないが、頃合いのハイキングコースなのだろう。

 


白木峰

2022-06-13 09:47:49 | 旅行

今回の日本300名山は白木峰(しらきみね)。

白木峰は、富山と岐阜の県境に位置する山(1,596m)。

山頂には、広大な草原と高層湿原がひろがり、

季節には、ニッコウキスゲの大群落などの高山植物が見られる人気の山。

すでに撤去されたが、山頂近くにNTT無線通信用の巨大アンテナがあったため、

頂上直下まで舗装道路が続いており、容易にアクセスすることができる。

私が訪ねた時は、林道の一部が崩落し、復旧工事中であったため、

21世紀の森のキャンプ場(650m)から登り始めることとなった。

始めは、舗装道路を歩き、約1時間登った所(870m)から登山道に入り、そこから約2時間半、林道を何度か横切りながら、頂上に達することができる。

時期は、花の季節が終わり、紅葉が始まる前の9月下旬。

結局のところ、何の変哲もない、丸太により歩きづらく整備された登山道の往復運動と相成った。

お目に掛かった方は、トレランの若者一人だけ。

トレーニングには、お誂え向きなのかもしれない。

次回は、是非、ニッコウキスゲが咲き乱れる季節に、車で訪ねてみたい。