医療費は若い時よりも年老いた時の方が嵩むというのは直感的にもわかるが、それは資料1〔=生涯医療費〕を見ると改めて実感する。医療保険財政を健全化していく観点からは、生涯医療費(2,400万円)を極力圧縮すべきだとなるが、そのための方法論となるとかなり難しい。我々国民一人一人の自助努力に依るのだろうが、それでは全く担保にならない。そうなると、やはり何らかの規制的手法に頼るしかない。
年代別の医療費の比較を最も端的に示しているのが、資料2〔=後期高齢者医療費の特性〕である。「若人(75歳未満)」という定義には些か疑義があるが、それを差し引いても、後期高齢者に代表される「若人」以外は若人よりも4.6倍の医療費を使っていることになる。これは現在の実態を示す指標の一つだ。
これをどう考えていくかとなるが、その際に前提にしなければならないのは、先のブログ記事〔=介護を巡る危機感(3)〕にも乗せた「人口ピラミッドの変化」だ。少ない若人が多過ぎる高齢者を支えることをどう思うか、自分が若人ならばこの人口ピラミッドで高齢者を今の水準で支えるべきだと思うか、自分が高齢者ならばこの人口ピラミッドで今の水準で支えてもらおうと思うか、である。
答えは自明であり、高齢者の医療サービス総額に限度額を設ける、高齢者の医療サービス機会を限定する、高齢者の自己負担額を引き上げる等々、何らかの規制的手法の組合せを導入することを真剣に検討していくべきだ。他に妙案は思い当たらない。
<資料1>
(出所:厚生労働省)
<資料2>
(出所:厚生労働省)
年代別の医療費の比較を最も端的に示しているのが、資料2〔=後期高齢者医療費の特性〕である。「若人(75歳未満)」という定義には些か疑義があるが、それを差し引いても、後期高齢者に代表される「若人」以外は若人よりも4.6倍の医療費を使っていることになる。これは現在の実態を示す指標の一つだ。
これをどう考えていくかとなるが、その際に前提にしなければならないのは、先のブログ記事〔=介護を巡る危機感(3)〕にも乗せた「人口ピラミッドの変化」だ。少ない若人が多過ぎる高齢者を支えることをどう思うか、自分が若人ならばこの人口ピラミッドで高齢者を今の水準で支えるべきだと思うか、自分が高齢者ならばこの人口ピラミッドで今の水準で支えてもらおうと思うか、である。
答えは自明であり、高齢者の医療サービス総額に限度額を設ける、高齢者の医療サービス機会を限定する、高齢者の自己負担額を引き上げる等々、何らかの規制的手法の組合せを導入することを真剣に検討していくべきだ。他に妙案は思い当たらない。
<資料1>
(出所:厚生労働省)
<資料2>
(出所:厚生労働省)