犬がおるので。

老犬から子犬まで。犬の面倒をみる暮らし。

シンディー・ローパーに感謝したい。

2012年03月18日 | おせわがかり日誌


「おうちゃんのおさんぽのときにおおきなこえでうたうのきんし!」

シンディーが日本に来ていた。

ライブに行きたいなあ、と思っていたら、知らず知らずのうちに、歌っていた。

家事をしながら、仕事をしながら、片付けしながら、TRUE CLORS の曲をエンドレスで。

お散歩のときだって、歌っちゃっていたのであった。

おれこはちょっと、迷惑そう。





「なーい、わーん、わーん♪」

そのうち911は覚えて歌ってた。

なんてわけ、ないだろう。



シンディー・ローパーは311の直後にも日本でライブをしてくれたが、

1年後にも「忘れないよ」ときてくれて、ライブをしただけでなく、

被災地の小学校に桜を贈ってくれたり、被災地へ赴いて一緒に募金活動してくれたりしたのだった。

TVのインタビューで、なぜ日本に来たのか?という質問に、


 「被災地のことを忘れてはならないと思うわ。
 
  私が来ることで、また、被災地に注目してほしいと思ったのよ」


と答えていた。なんて立派な。

シンディの言葉にドナルド・キーンさんの「正直日本人にはがっかりした」の言葉を思い出した。


・・・どのくらい前なんだろうか。

アメリカで、シンディとマドンナの人気が沸騰&拮抗していたころ、

挑戦的なマドンナがシンディのアルバムタイトルと似たようなタイトルをつけて、

同時期にアルバムを出したんだけど、セールス的には、マドンナが勝利し、人気もマドンナが持ってった。

このころを境に、マドンナはどんどん、ワールドワイドになっていくんだけど、

そしてかくいう私も、「ワナビー族」まで行かないけど、マドンナにしっかりはまってしまうんだけど、

同時に発売された似たような名前のアルバム、今でも口ずさむのは、シンディのアルバムの曲だ。

シンディの曲は全部頭に入っていて、頭から終わりまで続けて歌えるけれども、マドンナのアルバムの曲は怪しい。





「あいこ、あいこ、あんでー」

シンディって、偉大だな。

どっかの空港でトラブルがあったとき、その場で唄を歌って、客たちをなだめたりして。

暴動を未然に防いだ、っていうことがあったり。

きっと記録に残ってないところでも、そうやって、自分に与えられた力を使っているのだろう。

マドンナとはえらい違いだ。

絶頂期に日本に来たのも理由は「マネー」だって言いきってたもんな。

ずーっと昔にシンディがアメリカで、

「日本の歌も何曲か歌えるわ。心に残ってるものがあるの」

といったあとに、

「わすーれないわー」

と正確な発音で歌いだしたときは、本当にぶったまげた。

母が「うまいわねえ~」と感嘆してたっけ。「美空ひばりみたい」

ぜんぜん違うやんけ。





「わすーれないわー」

シンディと、えーと、度忘れしちゃった。

ゲンズブールの元カノの、あー、美しき諍い女の、えーと。

ジェーン・バーキン!彼女も311直後にすぐ来てくれたよね、日本に。

ジェーンはミャンマーの民主化を見守り、スーチーさんを積極的に助けてる。

シンディと、ジェーンの目には、何か似てるものがあるんだよな。

菩薩のような。



シンディと仲良しの湯川れい子さんのついっとをあとでみてみよう。

シンディは被災地に桜の木を植えてくれたのに、

うちの近くの神社では、美しかった桜の大木たちが、きれいさっぱり、伐採されていた。


「日本人にはがっかりしました」


・・・いわれて当然だわ。