「功名が辻」第5話 ～悲劇の姫～

1石とはハウマッチ？なんとそれは約10万円。50石を与えらえられた一豊は年収にし

て約500万ということになります。今の物価と比べてどうなのでしょうか。夫婦二人なら

まだしもそれで臣下の者も、その家族もとなったら目が回りそう・・・やりくりでなんとか

できますか？どうも私には自信がないわ。でもきっと千代ならやるんでしょうね。

なんたって内助の功ですもん。賢夫人ここにありでございまっしょう。

 

千代と一豊は出会ってから7年後ようやく結婚までこぎつけました。千代は幼心にも

一豊を一途に思っていたと告げます。一方、一豊はテレまくりで「うつけもの」と

いうばかり。二人の絶妙な会話に微笑でございます。ここではっきりと二人の方向が

示されました。一国一城の主となり名を上げたいという一豊。一方、千代は戦が

嫌いで二人で長生きをしたいと言います。けれど一豊の願いは自分の願い、

一緒に夢を追いとうございますとしっかり一豊の妻になっている千代でした。

それは臣下の鉄矢と吟さんも同じで、旦那様は運がある方だから旦那様をもりたて

山内の名を天下に知らしめると話しています。慕われる上司はいいですね。


さて千代はやってくれましたよ。新婚初日から朝寝坊！法秀尼がいい方でよかった。

それとどうも一豊の弟は感じが悪いね。まあ千代が寝坊するからいけないんだけど。

しかも千代ったら「貧しくとも一家は一緒におらねば・・」し～んとする一同でした。

けれどこれを引き締めたのも法秀尼でした。

　　「長い間、一豊のために妻子離れ離れにしてしまったこと、亡き夫に代わり

　　　お詫びします。千代がやりくりしてくれる。妻子をお招びなされ」

この法秀尼はいつも凛としていい台詞を言うんですよね。いずれ年をおいたら、

様々なシーンがあるわけで、女性として美しく年を重ねるとは美しい言葉を使うもの

かとお手本にしたい見事な台詞がつむぎだされます。

 

さてこんな千代ですからすっかり有名人。おばと作ったつぎはぎの小袖はパッチ

ワークとなりどうやらファンションのお手本になりそうな勢い。ねねのもとに

三原順子や乙葉がやってきて噂話にされています。千代はきれいだけれど

ねたまれないのがいいわね。おじとおばにも可愛がられ、嫁いだ先でも皆さんに

親しまれて歴史の話でこんなに幸せな女性像というのも珍しい気がします。

その頃畑仕事をしている千代は楽しげに歌っています。それを見ている鉄矢と

吟さんもなにやら楽しげ。しかしここで大爆笑。これは本当にＮＨＫの話ですか？

一家力を合わせて頑張れば畑仕事も楽しく実入りも多くなるという千代に鉄矢は

いやいや4人5人なら・・・と濁します。けげんな顔の千代に詳しく説明する鉄矢。

「妻一人に子供7人でございます」呆然とする千代は離れて暮らしてたのでは？と

　　　　　　「合戦の合間、合間に、種をまき続けて子が７人！」

一瞬の間がありました。さすがの私もぽっか～ん。

 吟さんってばぁ普通に笑ってるんだもの。何か言いなさいよ・・もおぅ爆笑

 

さて信長の天下布武の宣言です。美濃を岐阜と改める。いわれを説明する信長。

　　「唐の国では周の武王が岐山より軍を起こし、天下に覇を唱えたという。

　　その岐山の岐を取り、この城も岐阜城と改める」

そして余の印は「天下布武」となして京を目指し近江を攻めるという信長です。

秀吉は反対を表明しましたが具体的な策がありません。どうしたものか・・・

そうだ半兵衛に参らう・・ってことでやってきました。道隆さん出番が減りましたね。

ここは竹中の家。

浅井を攻めれば朝倉が動くのは必定という竹中。しかも岐阜を留守にすれば

武田が攻めましょう。ここは調略を持って抑えねばなるまいという秀吉。

ならば、浅井と組むことで朝倉の脅威はとりあえず除けるということで浅井の内情を

調べることになりました。

その使命は一豊のもとへ。しのびのような仕事を頼まれても・・と困る一豊。

おじの不破なら浅井の家臣に親しい者を知っています。という千代の話に、ならば

不破のもとに参らうという一豊。千代は一豊のほっぺをつねったり鮒寿司の話を

したり新婚なのにすでにしっかりものでもあり、甘える風でも有り。微笑だわ・・

不破のおじは「浅井長政は器が大きく先代の小心者より遥かに秀でていると

評判であり城下も長政の代で活気付いた」ということを伝え、さらに薬屋の格好を

されよとアドバイスまで。なるほど武士の格好より不審は抱かせずにすむわね。

さてその頃、鉄矢が千代に旗印のいわれを説明しています。丹波の戦いで、

柏の葉が三枚残ったのが縁起がよいとされたと「丸に三つ葉柏の紋所」。

こんな話をしていたらねねがやってきました。ねねはパッチワークを頼むのね。

千代が着ていたのも水色系のちゃんとしたグラデーション。決して寄せ集めでは

なかったからそれなりにおしゃれに見えたのかしら。わざわざきちんとしたものを

ほどいてつぎはぎにするなんて物好きもいい所。それでも着てみたい寧寧なのね。

信長には秀吉が注進しています。浅井を取り込むのが策だと。信長は浅井は

朝倉と盟約を交わしてるから堅いのではと渋りますが秀吉の策はその上をいきまし

た。浅井は先に家臣の娘を離縁したばかり。側室はいるが正室はない。浅井を

取り込む事は六角を討ち、しかも京への道が開けると。信長は首をかしげながらも

その案に乗ろうとしています。悲劇の姫を作ろうとしている、それは先の話ですが。

やがてその話は市のもとにくることになりました。決して妹をやりたくなかった信長。

けれど市は自分がいくことで兄の天下統一の夢を叶えさせたいと告げるのです。

秀吉は複雑です。自分の策が兄妹を引き離し、今後どうなるか想像がつきません。

不破はこの婚儀の成立に命を掛けると誓ってくれました。どうかお市様ご無事で。

そんな秀吉の心配をねねは「腹をこわしたサル」と笑います。本当に猿！爆笑！

 

千代のもとにお市がやってきました。顔も知らない浅井のところに嫁ぐ不安。

近江の国を話して欲しい。そこは湖の美しい豊かな国。湧き水も豊富で米作りも

盛んであるが戦が絶えることがない。それは人々の欲のせいだと。千代の話に

お付の二人は顔色を変えます。けれど市は千代を気にいりました。そしてねねが

頼んだ小袖を強引に持っていってしまいましたね。こんなことやっちゃうなんて

面白いわぁ。ねねも「お市さまったら・・」と怒りながらさほどでもないようでした。

そして「なまいた！」が出ました。大地さんってこんなギャグも言えちゃうんだから・・。

千代と市はすっかり打ち解け、馬で遠征したりお料理をしたり。

 

ラストシーンです。

軍神といわれる信長も自分も千代も生身の人間だと寂しそうな市。きっと兄の願い

だけを自分の願いとすりかえて生きてきたのでしょう。顔も見たことのない浅井の

もとに嫁ぐ不安で涙にむせてしまいます。千代は、浅井は素晴らしい武将だと

父が言っていたことを伝え慰めるのみです。二人が料理をしているところに

一同が戻ってきました。秀吉が額をこすり付けるほど地に付しています。

市は「達者で暮らせ」と去っていきました。「ナマイタを届ける・・」を残して。

一豊は市を顔も知らない人に嫁ぐのは不憫だと。しかし千代は言うのです。　　　

　　　　　「無駄な戦をせずにすむ。

　　　　　　多くの命が救われる尊い役目ができるのはお市様だけ」

本当にお市の願いが通じたのでしょうか。

歴史は残酷な記録を残したのではありませんか。

　　　　　お輿入れの日。家臣に守られて出発するお市。

　　　　　　　　　・・・・・悲劇の幕開けとなったのです。

 

 

 

 

今週はシリアスとギャグが交代でやってきて笑ったりしぼんだり忙しかったですね。

最後に大地さんが千代に達者でと言い、去っていったとき、鉄矢が「うつくしいのう」

と言い、その後、脇をむいて吟さんに「汚いのう」と言う。爆笑でしたわ。

やけに掛け合いが多くて脚本が変わったのかと思いました。秀吉の猿顔もものすごく

猿でしたしね。今週は生瀬にロンブー。しかも乙葉に三原順子。顔ぶれが何とも

イケてるもので面白い取り合わせでしたね。

ただ、竹中の出番は少なく残念でした。しかも六平太は欠席。

しのびのように浅井を探るのに六平太を使うかと思ったけれど違いました。

一年も続くので少しずつ顔ぶれを変えていくのでしょうか。

大地さん、50歳とのこと。このドラマでは20歳の役。

　　　　　　　　　本当に美しい、違和感なしです。素晴らしい。