待ちに待ったサイン会。
だけど、朝からヘンなことが起こって。
・地下鉄へ向かう下りの階段で滑りかける
・地上へ出る上りの階段で躓きかける
・昼食後、財布から小銭を出していると、小銭を床にぶちまける
何かの前触れ? それともサイン会を控えて、気付かないくらい、ふわふわしてるの? 仕事はミスはしなかったんだけどな。
14時前に着くのは難しかった紀伊國屋書店、サイン会会場へ入られる高村さんのお姿を拝見できませんでした。
14時過ぎにサイン会用の書籍を買って、整理券を頂き、列に並びました。
このリーフレットと、<先生へのメッセージ>を書く用紙が用意されていたので、最も伺いたいことを一番初めに書きました。
待っている間は読書に励みました。紀伊國屋書店さんのブックカバーじゃない文庫を読んでてごめんなさい。
読んでいた本は待っている間に読み終えるページ数だったし、長時間並ぶのを覚悟していたので、念のためもう1冊文庫を用意してました。……2冊目も入りました。
並び始めて1時間半になろうとする頃、私の番。最後から十数人目というところ。
今までのサイン会では心臓バクバク状態だったんですが、今回は今までになく、緊張はしててもドキドキする状態でなかったのが不思議。
待つ時間が長すぎて、逆に平静を保てたのかな? それとも朝からヘンなことが続いて、怖いものなしになったのか?
冒頭のメッセージを読まれて、「うーん……」と唸られる高村さん。
何を書いたのかというと、
<合田さんと加納さんは友人のまま、プラトニックのままですか?>
これ、聞きたい、知りたいと思った人も多いはず。これを聞かずして、何を聞くの、と。
悩まれつつも頂いた高村さんのお答え:「腐れ縁だからなあ」
更に頂いたお言葉がすごかった。
「好きにしてください」
す、好きに!? 好きにしてってどういうこと?
動揺しつつも、ここで怯む私ではありません。これが最後の機会と思い、
私:「『レディ・ジョーカー』の終章で合田さんが加納さんへの恋心を自覚してるんですから、何かあったのかなあと」
ここで高村さん、筆を入れている手を止めて、キョトンとしたお顔で私を凝視。
「誰がそんなこと書いたんですか」
まさかご本人からそんなお言葉が飛び出すとは……!
動揺してしどろもどろになりつつ、もう一度説明する私。繰り返しになるのでカット。但し文庫版の『レデイ・ジョーカー』だということは付け加えました。
それを聞いた高村さん:「記憶にない」 「確かめなきゃ」
私:「お願いします……!」 「書店ですから、すぐそこに御本がありますから」 と、頓珍漢なお願いをする間に、サインを書き入れていただきました。
(名前が透けてたので消しました)
そしてささやかなプレゼントをお渡しして、握手していただきました。
最後に 「加納祐介さんのフルネームを入れていただき、ありがとうございます」 とお礼を言うと、「あーっ!」 と叫ばれた高村さん。
直截ではないのですが、人づてでこっそりと、「一度でいいので<加納祐介>のフルネームを入れてください」とお願いしていたのです……。
だって新聞連載では、<加納祐介>の四文字が一度もありませんでしたから。
察してくださった高村さん:「たくさん入れておきましたから!」 とお言葉と笑顔に、深々とお辞儀とお礼をして、私の番は終了。
その後、ポストカードを3種類から1枚選んで、退出。
書店内で『我らが少女A』の挿画パネルが展示されているので、それも拝見。選べなかったポストカードも置いてあったので、いただきました。
西口司郎さん。
高杉千明さん。
西川真以子さん。
この後で、ポストカードフォルダーに入れます。
『我らが少女A 挿画集』 も購入。
ここでメッセージに、<挿画を全部載せた愛蔵版も出してください> と書くのを忘れたことに気付く……アホな私。
アホついでに、他に書いたメッセージは、
<中短編集を出してほしいです> <『太陽を曳く馬』を文庫化する際に、加納さんが検事から判事になったエピソードを復活してほしいです>
そして、これからも作品を楽しみにしています、ご健勝をお祈りします、というお定まりも。表面だけでは書ききれないので、裏面を使って乱筆で書き込みました。
サイン会のお部屋は、5人程度しか入室させないようにしていたので、他の皆さんがどんな話をしていたのか、あまり分からないんですよね。
そんな中、運良く月夜堂さんにお会いできて、少しの間ですがお話できたので、嬉しかったし、良かったです。本当にありがとうございます。
そしてサイン会に参加された皆さん、関係者の皆さん、お疲れさまでした!
何よりもぶっ続けでサインをされた高村薫さん、お疲れさまでした!
本当にありがとうございます。
サイン会、良かったですねえ!
高村先生に、直接、質問をされたのですか!
いや…みんな(?)、気になっていた事とは思います。
先生の反応が、お茶目♬
でも、ちょっとショックですかね、やはり。
>高村先生に、直接、質問をされたのですか!
メッセージを書く用紙が用意されたので、一番目に書けば答えていただけるだろうという、経験から来る確信犯です。
『太陽を曳く馬』のサイン会のときも、そうでした。おかげで、加納さんが検事を辞めて判事にさせたのは、
「検事だと性格が悪くなるからですよ」
とのお答えいただきましたからね。
この質問はギリギリセーフのラインかな、と思いました。
口にはできなくても、書くことで伝えられますしね。
これを聞かなきゃ死んでも死にきれないと、大げさでなく、本当に思いました。
今思うと、一作一作全力を傾けて仕上げた後ですから、過去のことは覚えてないのが当然なのかもしれません。
あるいは、もしかしたら、うまくはぐらされたかな……? という気もします。
謎は謎のままで。
「好きにしてください」 というお言葉をいただけただけでもよかったです、はい。