トラカリコン!

「虎・借り・コン!」。虎の威を借りた狐。虎の威を借りて吠える狐が私…。虎が何であるかは、本人にもわからない。

「国家に貢献」(菅官房長官)、難民受け入れについての回答(安倍首相)

2015-10-02 17:51:00 | 政治や経済
福山雅治・吹石一恵が結婚、に関する菅官房長官のコメント。あまり報道されない(*1)。国連総会に出席した安倍首相は、難民受け入れについて質問され、いや・日本の人口減少問題の解決には移民受け入れよりもまず「一億層活躍社会」で解決する・・・というような的外れな回答をした(*2)。
これら2件を、首相の言動・日本会議の主張などとだけ並べるだけならば。「安倍政権は戦前の国家体制や価値観への回帰を志向している」というようなことはまだ言えない。

だが、安倍政権は谷垣総裁時代に作成した憲法案を掲げている。その案を2つの発言と合わせれば、「国民を個人単位で尊重する、という戦後の流れに否定的だな」と判断するのが当たり前なのではないか。なのに、「あのコメントに目くじら立てるのは、言葉狩り」といった認識の発言をする人達(無名・匿名・有名、各種がいる)が見受けられる。
正々堂々と、「自分は個人を尊重する戦後の風潮に反対なので、2人の発言に賛成だ」と言って議論するべきだ。そうでないなら、安倍政権の、既成事実(=首相達が個人単位での尊重をないがしろにするようなことを公言し、社会がそれをとがめないこと)を重ねる手口を後押しするのは、控えて。

このごろしみじみしてしまう。
嫌韓・嫌中・「在日」への差別・生活保護受給者を一律に疑うこと・アイヌ問題・・・。昔の「ゴーマニズム宣言」やネット上でついうっかり遭遇してしまったブログで、そういった発言を見たことがあった。だが、ごく一部の人による一過性の騒ぎだと思い込んでいた。だから、そういう人達が支持する安倍政権が成立し、首相やその他の議員(閣僚含む)がそういった言論を繰り広げていても、「ま、そろそろおさまるだろう」と楽観視していた。
それが今や、日本社会の一部として定着してしまったようだ。しかも、勢力を拡大のための資金も豊富らしい。



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https://twitter.com/yamtom/status/649653945669828608

山口智美@yamtom
あらまあ、今度は猪口邦子から、呉善花本と産経歴史戦本の英語版が今度は送られてきましたよ。携帯を家に忘れてきて今写真撮れないので、家に帰ったらとってアップします。猪口邦子参院議員が郵送元になっているんだけど、c/oがDCのフジ産経コミュニケーションズインターナショナルになっている件
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(甘楽 記;投稿後、「参詣歴史戦本」と誤記していたのを「産経歴史戦本」に訂正しました)



私がオフラインで目撃するわけではない、一部の人による一過性の騒ぎ。深刻に考えなくても消える、と判断していた。もし、あの時点で何らかの対応をしていたら・・・と、後悔している。有名人だったら「それは違う」と発言するところだが、私は無名の一般人。それでも、事実を調べたり対処する団体を見つけてカンパすることはできた。そうすれば、オフラインで実物を目撃する時代は迎えずに済んだかもしれない。こんな首相と官房長官は出現せず、日本はこんな醜態をさらしていなかったかもしれない。

集団的自衛権の解釈変更については、与党は昨年末の公約に入れた上で勝利した、と説明されている。あれは、例えば、保険会社が契約者に不利な情報は裏面に小さな字で記載して契約を結ぶやり方に似ていた。
一方、自民党の憲法改正案については、安倍政権成立前から党のサイトに掲載されている。来年夏の参院選で自民党が、「新しい3本の矢の是非を問う選挙だ!」とか「消費税率10%を延期する方針をご承認いただく選挙だ!」などと主張し、勝利を収めたとする。安保法制国会を経験した今、「自民党の憲法改正案なんて見ないで投票する」と言う人はいないよね?





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(*1)
「産む機械」発言をした柳沢元厚労相はあんなに批判されたのにさ・・・。

(*2)
安倍首相はこういった的外れな回答を、記者会見・国会・党首討論で繰り返してきた。それが国際社会で行われても問題視されないようになるとは。第2ステージに進められたのは、「アベノミクス」だけでなく「国際社会における日本への信頼崩壊」もだわ~。

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