カネログ~日々もくもく~

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キリンの首は何故長い?

2010-01-29 | Weblog
 地球上には"珍獣"と呼ばれる変わった生物がいますが、みんなが知っている生物だってすごい特徴を持ったヤツがいます。たとえばキリン。普通に動物園で見られる動物ですが、あの長い首はまさに唯一無二といえます。でも、なんであんなに首が長くなっちゃったんでしょう?

 チャールズ・ダーウィン先生の進化論からいくと、キリンの首が長いのは、高い場所にある植物の葉などを食べられる種が優位に生き延び、徐々にあの長さまで伸びたということになります。小難しい学説はよくわかりませんが、ここで「"長いモノ"には巻かれろ!」の精神を発揮するぐらいなら、せめて子どもにでもわかる説明が欲しいところ。そんわけで、多くの子どもが訪れるであろう上野動物園に、キリンの首について聞いてみました。

――キリンの首は進化の過程で伸びたという話がありますが、あれは本当なのでしょうか?
 推測の話で確証はないのですが、ほぼそうだということになってますね。でも、その進化の過程を裏付ける化石といった確実な証拠がないので、もしかしたら違うかもしれませんよ。
――ほほぉ、それは興味深い意見ですね。たしかに調べてみると、馬や牛などの普通の草食動物とキリンの間くらいの首の長さの動物はいないし、化石も出ていないようです。
 さらに、ダーウィン的な進化論に対抗する学説として、「ウィルスのよる遺伝子の突然変異」なんていうのもあるようです。首の長くなる遺伝子がウィルスによって突然変異で誕生したのではないかというなかなかアグレッシブな考え。個人的には嫌いじゃないですが、これもなにぶん推論の域を出ない学説のようです。

 では、別の観点からキリンの首の謎に迫ってみたいと思います。
 あれだけ首が長いと、心臓から頭まで血液を流すのもかなり大変なはず。しかも、急に頭を下げたり上げたりしてもフラフラしないのはなぜなんでしょう?
 大人のキリンは体長が5mぐらいになり、首だけでも2~3mぐらいになりますので、頭まで血液が流れるように強い心臓を持っています。また、血液の逆流を防ぐため、首の血管には弁がついているんです。
 さらに、キリンの後頭部には「ワンダーネット(奇驚網)」と呼ばれる特殊な血管があります。これは網目状になっている毛細血管で、頭の上げ下げなどによる急激な血圧の変化をやわらげる効果があるんです。
――へぇー、キリンにはそんなすごい仕組みがあったんですか。ただたんに首を伸びただけの動物じゃないということですね。
 ちなみに、キリン以外でこのようなワンダーネットも持っているのは、キリンの仲間であるオカピだけのようです。オケピはキリンの先祖に近い動物といわれているだけにいろいろと共通点も多いようですが、首が長いわけではありません。ではなぜワンダーネットを持っているのか? これもまだ解明されていない謎のひとつなのでした。


 あと、キリンは首だけじゃなくて舌も長いんですよ。だいたい40~50㎝ぐらいはありますね。手が使えないので、その長い舌を使って葉を食べるんですが、ゾウの鼻みたいに木の葉を上手く巻き取るんです。
――なるほど~。首の長さについつい目が行きがちですが、首以外のさまざまな部分も進化したからこそ、現在のキリンができあがったといえそうです。さらに、キリンは首以外にも謎もいっぱい持っているようです。
 これは首の謎が解明されるだけでも、まだまだ時間がかかりそうですね。仕方がないので、キリンに負けないくらい首を長くして、のんびり待つとしましょう。
(トレンドニュース)

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