百貨店協会 ライバル店団結「遊びにおいで！」

　全国８６社が加盟する日本百貨店協会は１日、業界初の共同キャンペーン「百貨店を遊ぼう！」をスタートした。３１日まで。東京・日本橋の三越日本橋本店で１日に行われた開始イベントには、全国２２の百貨店から案内係２３人が参加。それぞれの制服でお取り寄せ商品を紹介し、キャンペーン開始を盛り上げた。

　同協会会長の鈴木弘治・高島屋社長は、「今回の企画で百貨店の魅力やいい部分を知ってもらい、百貨店に足を運んでもらいたい」とあいさつ。同協会の広報委員長を務める石塚邦雄・三越社長も、「多くのお客さまに百貨店の楽しみを知ってもらう企画を、今後も開催したい」と述べ、集客に期待を寄せた。今回のキャンペーンでは、２４２店舗の「デパ地下」いち押しのお取り寄せ商品を集めた。来店客が好きな品物を選んで、はがきで応募すると、抽選で４８４０人にその商品が当たる。また、アパレルなど１９４のブランドから総額約３２００万円のクーポン券が当たる企画も実施。イベントを前に全国から募集していた川柳では、約１万５０００句の応募の中から選ばれたグランプリ作品などを、各店舗で垂れ幕にして掲示する。

　百貨店業界は、景況感の悪化に伴う消費低迷で、売上高が極度に落ち込んだ。ライバル同士が“一致団結”する初の業界横断の取り組みで、販売の巻き返しを目指している。
（フジサンケイ　ビジネスアイ）