2ヶ月以上も、ブログの更新を休んでしまった。毎日、更新を楽しみに覗いて下さっていた皆さんには、大変申し訳なかったと思う。
この2ヶ月、実を言うと、ツイッターやフェイスブックに時間を取られていた。(そちらは、別名義)
再開するタイミングを図っていたが、やはり、福岡国際マラソンの当日というのがふさわしいであろう。
毎年、12月になると、福岡について、語ってきた。それは「日本最高邦」のマラソン大会だ。いつのまにか、日本の多くのマラソンが、参加者の数や、完走者の数(スタート直後から歩き始めるような、ランナーともいえない参加者も含めて)ばかり競うようになり、大会出場の条件には「くじ運」が付きまとうようになってしまったが、福岡は今も、
「タイムを出さないと出られない大会」
である。出場資格タイム2時間27分以内。現在は2時間42分まで出場資格が拡大されているが、従来の27分以内のランナーたちとは、スタート地点が違う。平和台陸上競技場のスタートラインは、ランナーたちにとっての「最後の聖域」なのだ。
2週間後に迫っている、総選挙。町でよく見かける某政党のスローガン、
「強い日本を、復活させる。」
いかにも、ナショナリスティックであるが、今回の福岡国際のテーマにもつながりはしないか。
ロンドン五輪では、中本健太郎が6位に入賞し、2大会連続の入賞ゼロは免れることが出来た。中本の健闘自体は賞賛したいが、一般紙の報道では、
「2大会連続でメダルを逃す。」
なのである。やはり、メダルを取れないと、「納得」してもらえないのだろう(誰に?)。
それにしても、某夕刊紙の「乞食走法」とはひどい評価だった。後方から落ちてくる選手を拾いながら、順位を上げていく走りをそう評したのだが、かつての円谷幸吉さんの銅メダルも、そういうレースだったということを知らないのか。
今回の福岡、見所は多い。ニューヨークシティマラソンからのスライド出場を表明していた、マーティン・レルが欠場を発表したが、注目は、日本在住ケニア人ランナーで「最強」かもしれない、マーティン・マサシのマラソン・デビューである。
サムエル・ワンジルら、「日本育ち」のランナーが、初マラソンでいきなり好タイムでの優勝、という流れが続いているが、彼もまた、華々しいデビューを飾れるだろうか。
世界のマラソンの上位をアフリカ選手が独占し続ける中、ヨーロッパのランナーたちは、日本の大会で記録を目指す。今年のびわ湖で好走したポーランドのヘンリク・ゾスト、そして2005年優勝の「福岡男」、ウクライナのドミトロ・バラノフスキーが今年もやってくる。そして、「皇帝」ハイレ・ゲブレセラシェも。
日本勢では、今最も、注目を集めるランナーが揃った。「公務員ランナー」の川内優輝と、「プロランナー」の藤原新。ロンドン五輪出場を逃した川内と、出場は果たしたものの惨敗に終わった藤原。お互いに「リベンジ」を誓ってのレース出場で両者の対決に期待が高まる。リベンジと言えば、昨年の世界選手権で入賞した堀端宏行、代表になりながら、五輪選考レースには故障で出られなかった尾田賢典らも優勝争いに絡んでくる。
今回は、日本人ランナーの表彰台独占も見てみたい。9年前のアテネ五輪選考レースのように。
中本がロンドン五輪後に語った言葉、
「今までやってきたことが間違っていないことが証明できた。」
という言葉は、実業団陸上部に携わる者全ての共通する想いだったのではないだろうか?
五輪選考レースにおける、川内と藤原の健闘がいつのまにか、「駅伝中心の実業団陸上部が、日本のマラソンを弱体化した元凶」という暴論の根拠になってしまい。川内の代表落選に陰謀論まで飛び出す騒ぎに発展したのだが、旭化成の堀端、トヨタ自動車の尾田ら、全日本実業団駅伝の優勝経験チームのランナーが「保守本流の底力」を見せてくれることにも期待している。
川内に対しては、10月にアクアマリンのマラソンに出場したことの影響を危惧している。
ランナーが走ることなど想定せずに作られた、固い路面を走ったことが、足にダメージを残していないだろうか?女子の優勝者、吉田香織の先日の横浜国際女子マラソンでのタイムの悪さが気になる。
実業団連盟をチームごと脱退した、スズキ浜松AC。槍投げ五輪代表の村上幸史らが所属し、マサシもメンバーであるが、日本人マラソンランナーも最近、各大会で上位に入賞している。その中で注目は、日本人初のサブ20ランナー、中尾隆行氏の息子である中尾勇生。世界ハーフマラソンで入賞歴のあるスピードランナーだ。おっと、彼もJR東日本出身だ。藤原新に中西拓郎と、JR東日本を退社して世界を目指すランナーが多いが、そのJR所属の高田千春にも、期待したい。
そして、東京大学時代に学連選抜で箱根駅伝に出場した松本翔。卒業後、東京電力に入社するも原発事故の影響で休部。しかし、ランニングは続けていて、10月の大井川マラソンで初のサブ20。ここで大いに脚光を浴びる走りを見せて欲しい。
福岡はやはり、特別な大会だ。
この2ヶ月、実を言うと、ツイッターやフェイスブックに時間を取られていた。(そちらは、別名義)
再開するタイミングを図っていたが、やはり、福岡国際マラソンの当日というのがふさわしいであろう。
毎年、12月になると、福岡について、語ってきた。それは「日本最高邦」のマラソン大会だ。いつのまにか、日本の多くのマラソンが、参加者の数や、完走者の数(スタート直後から歩き始めるような、ランナーともいえない参加者も含めて)ばかり競うようになり、大会出場の条件には「くじ運」が付きまとうようになってしまったが、福岡は今も、
「タイムを出さないと出られない大会」
である。出場資格タイム2時間27分以内。現在は2時間42分まで出場資格が拡大されているが、従来の27分以内のランナーたちとは、スタート地点が違う。平和台陸上競技場のスタートラインは、ランナーたちにとっての「最後の聖域」なのだ。
2週間後に迫っている、総選挙。町でよく見かける某政党のスローガン、
「強い日本を、復活させる。」
いかにも、ナショナリスティックであるが、今回の福岡国際のテーマにもつながりはしないか。
ロンドン五輪では、中本健太郎が6位に入賞し、2大会連続の入賞ゼロは免れることが出来た。中本の健闘自体は賞賛したいが、一般紙の報道では、
「2大会連続でメダルを逃す。」
なのである。やはり、メダルを取れないと、「納得」してもらえないのだろう(誰に?)。
それにしても、某夕刊紙の「乞食走法」とはひどい評価だった。後方から落ちてくる選手を拾いながら、順位を上げていく走りをそう評したのだが、かつての円谷幸吉さんの銅メダルも、そういうレースだったということを知らないのか。
今回の福岡、見所は多い。ニューヨークシティマラソンからのスライド出場を表明していた、マーティン・レルが欠場を発表したが、注目は、日本在住ケニア人ランナーで「最強」かもしれない、マーティン・マサシのマラソン・デビューである。
サムエル・ワンジルら、「日本育ち」のランナーが、初マラソンでいきなり好タイムでの優勝、という流れが続いているが、彼もまた、華々しいデビューを飾れるだろうか。
世界のマラソンの上位をアフリカ選手が独占し続ける中、ヨーロッパのランナーたちは、日本の大会で記録を目指す。今年のびわ湖で好走したポーランドのヘンリク・ゾスト、そして2005年優勝の「福岡男」、ウクライナのドミトロ・バラノフスキーが今年もやってくる。そして、「皇帝」ハイレ・ゲブレセラシェも。
日本勢では、今最も、注目を集めるランナーが揃った。「公務員ランナー」の川内優輝と、「プロランナー」の藤原新。ロンドン五輪出場を逃した川内と、出場は果たしたものの惨敗に終わった藤原。お互いに「リベンジ」を誓ってのレース出場で両者の対決に期待が高まる。リベンジと言えば、昨年の世界選手権で入賞した堀端宏行、代表になりながら、五輪選考レースには故障で出られなかった尾田賢典らも優勝争いに絡んでくる。
今回は、日本人ランナーの表彰台独占も見てみたい。9年前のアテネ五輪選考レースのように。
中本がロンドン五輪後に語った言葉、
「今までやってきたことが間違っていないことが証明できた。」
という言葉は、実業団陸上部に携わる者全ての共通する想いだったのではないだろうか?
五輪選考レースにおける、川内と藤原の健闘がいつのまにか、「駅伝中心の実業団陸上部が、日本のマラソンを弱体化した元凶」という暴論の根拠になってしまい。川内の代表落選に陰謀論まで飛び出す騒ぎに発展したのだが、旭化成の堀端、トヨタ自動車の尾田ら、全日本実業団駅伝の優勝経験チームのランナーが「保守本流の底力」を見せてくれることにも期待している。
川内に対しては、10月にアクアマリンのマラソンに出場したことの影響を危惧している。
ランナーが走ることなど想定せずに作られた、固い路面を走ったことが、足にダメージを残していないだろうか?女子の優勝者、吉田香織の先日の横浜国際女子マラソンでのタイムの悪さが気になる。
実業団連盟をチームごと脱退した、スズキ浜松AC。槍投げ五輪代表の村上幸史らが所属し、マサシもメンバーであるが、日本人マラソンランナーも最近、各大会で上位に入賞している。その中で注目は、日本人初のサブ20ランナー、中尾隆行氏の息子である中尾勇生。世界ハーフマラソンで入賞歴のあるスピードランナーだ。おっと、彼もJR東日本出身だ。藤原新に中西拓郎と、JR東日本を退社して世界を目指すランナーが多いが、そのJR所属の高田千春にも、期待したい。
そして、東京大学時代に学連選抜で箱根駅伝に出場した松本翔。卒業後、東京電力に入社するも原発事故の影響で休部。しかし、ランニングは続けていて、10月の大井川マラソンで初のサブ20。ここで大いに脚光を浴びる走りを見せて欲しい。
福岡はやはり、特別な大会だ。
“かんちゃん”様が「Neo MOMA」にて触れておられたのと同感で、テレビ側が日本人の招待選手についてしか触れなかったのは僕も不満に思いました。
ただ、これは今回に限ったことではありませんでしたが。でも2年前の同大会では、あるひとりの「一般参加の日本人ランナー」ばかりに密着していましたね。要するに、「事前に取材資料を得ている選手」にしか触れることができない、というのがテレビ側の現状なのでしょうかね。
あと、これも毎年のように感じることなのですが、放送が14時25分で終了ということで、レース後のインタビューもままならないということになってますね。他のマラソン中継だったら「優勝者」と「日本人トップ」、この両者のインタビューがきちんと行われるのですが、福岡では3年前までは優勝者インタビューしか放送にのらず、2年前は優勝したガリブ選手を蔑ろにして日本人トップの松宮選手へのインタビューを敢行。そして去年も優勝のダビリ選手が蔑ろにされました(日本人トップの川内選手もレース後ダウンのためインタビューできず。)。そして今回も2年前と同じパターンになってしまいましたね。(まあ、これも日本人選手が優勝すれば、それにこしたことはないのかもしれませんが。)
書き込みありがとうございます。なるほど、「事前に取材資料を得ている選手」のことしか話題にできない、ということですか。そういえば、他局ではFテレビのMアナウンサーも、マラソン中継では、特定のランナーの名前しか話せませんでした。彼にとっては、かつての地上波でのベルリンマラソン中継は適した仕事でしたね。独走する日本人女子ランナーの名前だけを呼んでいればいいのですから。
元NHKのアナウンサーで、ロス五輪のマラソン中継で、
「どうした?瀬古利彦!」
の名せりふを生んだ羽佐間アナウンサーは最初の赴任地が福岡で、福岡国際の中継も担当したのですが、まずは、全出場者の名前とゼッケンナンバーを丸暗記することから始めたのだそうです。今のアナウンサーもそういう努力をしているのでしょうか?
こちらの「知ったかぶり陸上ファン」でも、管理人ゆーたさんが「ギタウ選手のインタビューなし」を残念がるコメントをされていらっしゃいます。
http://green.ap.teacup.com/sittaka-rikujo/706.html
◎かんちゃんさん
福岡と同じ日に、同じ九州は長崎で行なわれた大会で、女子にも高校長距離界からホープ誕生。
その名も「川内理江」選手です。
http://green.ap.teacup.com/sittaka-rikujo/708.html
さらに3月3日のびわ湖マラソンにもエントリー予定で、さらに2週間後のソウル国際マラソンにも行くかもしてません(昨年の北海道マラソン優勝の派遣枠で)。
それから柏原竜二選手ですが、青梅マラソンの30キロの部に出場予定です。
もしそこで優勝すれば、その派遣枠で4月のボストンでマラソンデビューということもありえるのでしょうか?
現在の韓国のの教育界は、大きな問題があると聞いています。スポーツ強豪校は、生徒を授業そっちのけで練習や遠征に精を出させ、進学校では部活どころか体育の授業さえカットさせている、「文武両道」の生徒が生まれにくいというのです。
事務職の公務員にして、マラソン日本代表、という川内選手は大きな話題になりそうですね。
柏原選手、青梅デビューというのは楽しみですね。そこで優勝してボストン、となりますか。
「山の神、心臓破りの丘に挑む」
というスポーツ報知の見出しが見えてきそうですが。
川内選手の熊日エントリーは、びわ湖に向けてのスピードトレーニングだと見ていますが、青梅を走ってボストンの出場権も得て欲しかったと思います。