KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
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男子マラソンスタートはこのあとすぐ。

2016年08月21日 | 五輪&世界選手権
ネットに蔓延る、「マスゴミ」なる言葉は使いたくない。しかし、この数年、スポーツマスコミがマラソンの知識も、それについて語る語彙力も低下しているのは間違いない。

その端緒が8年前の北京五輪。マラソンで13位でゴールした尾方剛さんが、12位でゴールしたランナーと握手を交わしたが、そのランナーが前回。アテネ五輪の金メダリストだったステファノ・バルディーニだったことを、中継していたアナウンサーはスルーしていた。NHKのアナウンサーも質が落ちたと痛感した。

今回の代表選考も、火のないところに煙を無理矢理立てるように「不可解な選考」という話題で盛り上げるために、某監督の主張を無批判に垂れ流し、無用の混乱を招いた。過去の五輪の話題を振り返る番組でも、いまだに、バルセロナ五輪の代表選考の混乱を蒸し返すばかりで、日本人で初めて五輪のメダルを持ち返った有森裕子さんに対する敬意の欠片もない。

そんな今のマスコミに、今回の男子マラソンの予想記事を書かせても、エリウド・キプチョゲと日本人ランナーの持ちタイムの差が6分以上あるので不利という話ばかりである。五輪において、必ずしも。持ちタイムがメダルにつながらないという基本的な知識さえ持ち合わせていないようだ。

2時間11分台のランナーの中に、メダル有力候補がいるとは夢にも思わないだろう。アメリカのゲーレン・ラップ。昨年の世界陸上10000m5位、そして8日前のリオ五輪の同種目でも5位。今年のアメリカのマラソン代表選考レースで初マラソン初優勝である。

アフリカ系以外のランナーでの、メダリスト最有力候補である。

古くは、ミュンヘンのフランク・ショーター、バルセロナのファン・ユンチョ、前回ロンドンのスティーブン・キプロティクなど、五輪直前に日本の大会で優勝もないし入賞して五輪の金メダルにつなげたランナーがいたが、今回はそういうランナーが見当たらない。モンゴルのバトオチル、韓国のリ・ミョンジョンが該当するがメダル争いは厳しいだろう。

ともあれ、いいレースを見たい。


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