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呪いアプリー13話

2012-05-12 14:45:35 | 小説
翌日の朝刊に小さく記事が書かれてあった。

『高山市の怪奇事件』

さも読者の注目を集めるようなタイトルだ。

内容は、2人の事故死をそれぞれ取り上げている。

家族が見れば相当反感を買いそうな内容だ。

「やっちまったな・・・あいつ」

吉永は、小さな新聞社が裁判沙汰になるんじゃないかと心配した。

しかし記事に取り上げたことにより、少し違った方向に進んでいく。

「もしもし、吉永刑事ですか?頭前です。この間の記事読んでもらえました?」

「あぁ読んだよ。危ない橋渡ったね~」

「いやいや。お誉めにあずかり光栄です。ところで意外な事実がわかったんですよ」

「なんだ?」

「情報貰えたお礼に、吉永さんにお話ししますけど、アプリが引きよせた怪奇事件だという情報が届いたんですよ」

「アプリ?」

「えぇスマホの」

「アプリで人を殺すなんて馬鹿げている」

「いえいえそうでも無いですよ。ほら以前にTVで公開催眠術なんてしてたでしょう。まったくかからないインチキとも言えない。事実100万人のうち数人はかかったと言われてますからね」

「そりゃどーかな。で、スマホのアプリで催眠術が流れたと言うことかな?」

「いや、そこまではわからないんですけどね・・・」

「じゃあガセじゃないか」

「だからそー言い切りなさんなって。戸沢美智子の友人から聞いたんですけど、彼氏の事故から携帯に出るのを恐れていたらしいですよ。」

「それで?」

「なんでも、携帯に『あなたの死にかた教えます』って表示された直後に、彼氏は亡くなったそうです」

「それは偶然だろう?」

「また調べますよ。」

「それに戸沢美智子の携帯にそんなものが出てたのか?」

「それは警察の方が詳しいでしょう。ただね、青流渓谷の事故死。あの古瀬篤もね。携帯を見て驚いた直後と聞いてるんですよ。同僚の作業員が言ってました」

「・・・・」

吉永も少し黙ってしまった。

オカルトとかそんな意味ではなく、携帯電話に何かしら関係しているのではないか。

誰かから脅かされたとか・・・そんな何かが。




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