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地縁組織の名称

2005年05月31日 | 学習ノート
 総務省の「地縁による団体の認可事務の状況等に関する調査」(2003年)によると、2002年11月月時点での町内会や自治会などの地縁団体は、全国に296,770団体あるそうです。
 
 地縁団体には、様々な名称が使われていますが、一番多いのが「自治会」の114,222団体で全体の38%を占めます。
 次に多いのが「町内会」で、65,685団体(22%)。その後、「区」42,880団体(14%)、「町会」17,813団体(6%)、「部落会」15,851団体(5%)と続きます。
  

 
  
  
 何故、こんなに様々な名称があるのか気になりましたので、その由来について調べてみました。
  
 まず、「あなたの『町内会』総点検」(著者:佐藤文明)では、名称の由来について次のように記述しています。
 
 
 
  「町内会」とは村社会・日本の典型的な組織です。これは町場の組織で、村のほうでは「部落会」といいました。両者は成立の歴史が違います。部落会は室町時代の「惣(そう)」や秀吉の「10人組」などを足場にしたもの。町内会は応仁の乱の後の京の町や堺などの自治都市の組織にも片鱗はうかがえますが、基本的には江戸幕府の町人支配から始まったものです。江戸は町人街を持つ人口都市。表通りに面した商店主たちが、間口の広さに応じて責任分担しあう町内を形成しました。裏長屋の都市流入者は町人ではありませんでしたが、防災の必要上、これを町内に組み込み、町内会に分けたのです。防犯や徴税にとっても便利なため、江戸以外の町でも同様の形をとったと思われます。

 このことについては、次のHPも参考になります。
 ▲郷村制▲  ▲村寄合▲
  


 次に、「自治会」という名称が多い理由について、「新 自治会・町内会モデル規約―条文と解説」(著者:中田 実・山崎 丈夫・小木曽 洋司)で次のとおり記述されています。
 
 
 
  部落会は従来からの農村集落がもっている名称ですが、近年急減しています。「区」や「区会」というのは明治の市町村制できたとき、その末端となった行政区画を引き継いでいるものでしょう。以上のように名称はそれぞれの成立した時代と地域性を反映しています。戦後「自治会」という名称が多く使われたのは、新しい住宅街が開発されて、そこに住み始めた住民が戦後の民主主義制度のもとで育った若い世代であったことを反映したものと思われます。

 
 明日は、地縁団体の活動内容について調べてみたいと思います。(つづく)
 

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1 コメント

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町内会は危険である (コメンテータ)
2005-08-14 18:17:46
特に地方の「町内会」では、その幹部は人脈的にも思想的にも翼賛体制の流れを汲む人々で占められております。もちろんお祭りなどを通して神社との関係も深く、一度解散させられたというのが嘘のようです。もちろん政治家との関係も親密であります。「町内会」の存在は翼賛体制の温存に他ならず、今でこそおとなしくしていますが、その本質は上からの統制機関に他なりません。これに「権限を委譲」するのは考えものです。うわべだけ見ていてもだめです。
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