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パブリックは何処へ消えた?

2005年12月12日 | マニフェスト
 国や行政は、公共=パブリックの担い手だと思っていましたが、「依存と分配」の構造や「官製談合」、「無駄遣い」「職員厚遇」、「国会議員の逮捕」「警察・学校教師の不祥事」という言葉ばかりが踊る現状を見ると、実際にはパブリックという実態は無かったと考える方が妥当な気がしてきました。

 一方で、国や行政の肥大化を抑え、非効率的なやり方を改めるために民営化の手法が急速に広まっていますが、構造設計偽装問題における民間による検査体制やJRの収益第一主義で安全をおろそかにした結果起こった大事故などをこれだけ見せつけられると、激化の一途を辿る市場競争の中で、民間企業にパブリックを期待することそのものが問題のように思えます。民営化のすべてを否定するつもりは毛頭ありませんが、パブリック無き「官から民」では官の私物化や不正・ごまかしが肥大化するだけです。

 また、法治国家としての最後の砦であるはずの裁判制度についても、東京都市川市の防衛庁宿舎における市民団体のビラ配りに対して高裁が一審判決で無罪となった根拠を無視して有罪判決としたとの新聞記事を見ていると、どうやら裁判所にすらパブリックや正義というものが無いと考えた方が良さそうです。▲京都新聞社説▲

 身近な問題では、先日当ブログへ草津市職員の方々からの内部告発文書について投稿いただきました。▲みのりっ子パパからの投稿文▲
 私もさっそく内部告発文書を入手させていただきましたが、その内容を見ていると非常に克明かつ具体的に書かれていることから、かなり信憑性が高いのではないかと思えます。もしこれが事実であるならば、パブリックの私物化によって草津市役所が今も蝕まれているということになります。
 こうした構造を一刻も早く一掃することが必要であり、もし事実でないとするならば疑惑を払拭するための説明責任を果たしていただかなければなりません。
 12月の市議会で、この問題がどのように正されていくのかを注目していきたいと思います。
 
 以上のような世の中の現状から考えると、国・行政の縮小や民営化というような対症療法だけでは無く、問題意識の共有化を図り新しい公共やパブリックをどのように創造していくのかを真剣に考えると同時に、様々な立場や社会的機能を持った個人・組織がその特性を活かして実際にパブリックを再構築していくことが求められているのではないでしょうか。

単純ミスの問題だけではない

2005年12月11日 | コ ラ ム
 みずほの誤発注は、発注側の単純ミスという問題だけでなく東証システムの不具合が主原因であることが分かったそうです。
 損失分の中で、取り消し操作以降の売買分は東証が損害賠償することになるのでしょうか・・・ 

東証売買システムに不具合 大量発注ミス取り消せず (共同通信) - goo ニュース

小さなミス?

2005年12月09日 | コ ラ ム
みずほ証券誤発注 買い残し分損失90億円超 (産経新聞) - goo ニュース

 みずほ証券が、一株を六一万円で売り注文すべきところを株数と価格を入れ違えて誤発注した問題は、誰もがついうっかりして間違ってしまいがちな小さなミス。
 でも、誰の目にも明らかなこのようなミスを防止できず、また取り消し処置もできなかったということは、システム上の非常に大きな問題ですね。
 
 耐震強度偽装問題の場合は、作為的な犯罪行為が発端となっていますが、それを見抜けなかった(グル?)検査体制に大きな問題がありそうです。