国会では、予算案が衆議院で可決されて大きな山場を越えました。
小泉構造改革の総仕上げとなっている今国会では、ライブドアによる粉飾決算や耐震構造の偽造問題などに象徴的に現れている規制緩和、官から民へ、市場主義といった改革の結果現れた功罪(光と影)を明らかにし、その要因や政策的に変更すべき点を「対案」として提示していくという野党としての姿を期待していました。
また、官製談合や特別会計問題をはじめとした官の無駄づかいや既得権益構造を無くし、BSE問題をはじめとした安全や安心に対する基本姿勢を正していくことが求められていたのではないでしょうか。
しかし、議論の主軸は「敵失」の追求や批判となり、最後には自らの失態によって2大政党政治の野党としての資質までも問われる結果となってしまいました。
これにより、政治不信はこれまで以上に広まったように思います。小泉構造改革の功罪(光と影)については、国会より朝のニュース番組
▲朝ズバッ!▲のみのもんた氏のコメントを聞いている方が確かな情報が得られるというのが実情のようですが、これじゃダメですね。
とは言っても、嘆いているだけでは民主主義が益々後退していくだけです。今こそ私たち主権者自身がどのように自覚をさらに深めるのかが問われているのではないでしょうか。また、小泉構造改革の功罪について、単純に「市場主義か反市場主義か」「効率か安全か」「格差か公正・平等か」「財政再建か景気対策か」といったものではなく、市場の失敗をどのようにマネージするのかというところから捉えて、その観点から政府の役割とは何かを議論し再構築していくことが必要ではないかと思います。