きれいなきれい〈田添公基・田添明美のブログ〉

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迷惑な歌     田添明美

2021年05月06日 21時16分34秒 | 「いたずら」田添明美

毎日 頭の中で、歌がぐるぐる回っている。

最初に回り出したのは、ある童謡の2番。
(こぶたのしっぽ ちょんぼり ちょろり
         ちょんぼり ちょろり 
 こぶたのしっぽ ちょんぼり ちょろり
          どうして ちょろり
 どうしてなのか
 だーれもしーらない
   だけど
 こぶたのしっぽ ちょんぼり ちょろり おーもしろいね)
名詞・名曲である。
ここ迄はよかった。

次に回り出したのが、私が小5の頃に開始された「みんなの歌」の中の
谷川俊太郎作詞・中田喜直作曲の3番。

(とーしよりの みみず
 やつでのしたで
 数字の宿題
 教えてくれた
 ウクスッツヌ フ
 だーれもしらない
 こーこだけの話)
これを、甲高い声で、楠トシエがうたった。
私はまず、「みんなの歌」の新鮮さに驚き、この歌には、のけぞって驚いた。

私は谷川の詩の(どこがいいの?)と夫に聞いたら
       (鉄腕アトムも書いたよ)と言われたが
       (そのどこが?)と思っていた。
ある日 知った。
「としよりの みみず」を谷川が作詞した事を。
私から歌の概念を吹き飛ばしてくれた 詞だった。
       (谷川はすごい)と思った。

そして
連日 この(こぶた)と(としよりのみみず)が、高速回転で回っている。
私はおかげで、(こぶた)と(としよりのみみず)のメロディーで
書き上げた自分の詩を、読んでいる。非常に困難な日常だ。

そして
ここに ひばりの「川の流れのように」が加わった。
ひばりは とうとうと歌い上げる。私の声で。
仕方ないので、この曲は、テンポがのろいのでいいかと
あきらめて いる。

                    R3.5.6 

 

追記
私のすきな歌に「野原で手をたたけ」という歌がある。その2番。
(のはらで てをたたけ
 みどりの はがゆれる
 てびょうしは かぜにのり
 あのやまを こえていく
 むかしあの おねのうえ
 マンモスが おどっていた
 たんたんたんたん たんたんたんたん
 と
 ふみならす)
3番は、
(むかしこの そらのした
 のぶしたち かけめぐり
 たんたんたんたん たんたんたんたん
 と
 ときのこえ)

つまり、童謡で、(兵どもの夢のあと)をやったのだ。
私は、このマンモスに弱い、2番を歌うと泣きそうになる。
阪田寛夫作詞・いずみたく作曲。
この、マンモスの踊っていたさまを思うと、泣きそうになる。
この、マンモスが、いつまでも踊っていてほしいと。 

 

 

 


手       田添明美

2021年05月06日 10時41分29秒 | 「いたずら」田添明美

手が切れて
つぅーっと 血が滴った

手を結べば
よかったのに

どういう理由か
手を切った

手を叩いても
よかったのに

あるいは
手を切るなら
完全に
手を切ればよかったのに

あなたは
不完全に 手を切った

そうして
その人から離れていった

赤赤と空が燃えている
うっすら なまみの 血のにおいがする

その人は さびしかったろう
あなたが さびしかった以上に


             R3.4.26