本日の二俣川の講習会に参加されたみなさん、おつかれさまでした~。
今回も70名弱のみなさんにお越しいただき、初級班、1班、2班という3つの班に分けて講習が行われました。僕は今回は1班を担当しました。前半は一本橋セクションを見ておりました。
そうですねえ…一本橋。これ、僕もまだまだウンチクを傾けるほどのタイムを出せませんので、偉そうなアドバイスを書くのも僭越ではあるのですがちょっと思いつくまま、ココロに留め置くべきことなどを列挙してみましょうか。
・長さは「15m しかない」ではなく、「15m もある」と思うようにします。
・幅は「30cm しかない」ではなく、「30cm もある」と思うようにします。
・高さは「5cm もある」ではなく「5cm しかない」と思うようにします。
・「絶対に落ちない!俺/私が落ちるわけが無い」と自分に暗示をかけます。
・一本橋の後半になると粘ることができる人は有望です。同じことを乗った瞬間からやるようにすれば良いのですから。
・発進の後方確認時に気合の掛け声を発します!「後方ヨシ」
・前輪もしくは後輪が橋の上に乗ったら、自分との戦いが始まっています。
・右手は4本の指でアクセルを保持します。アクセルワイヤーのたるみを取るイメージを持ちます。
・アクセルは「ウォンウォン」とあおりません。あくまで「じわーっ」と一定です。
・左手は半クラッチですが、レバー先端で1cmの動きの半クラッチのなかに10段階くらいの「つながり具合」があることを感じます。
・右足はリアブレーキ。ON/OFF ではなく、これも「舐めるように」。足首でペダルを踏んだり離したり、というよりは、ブーツの中で足の親指を丸めたり伸ばしたりする操作が意外と有効です。
・ハンドルは、切った方向と逆にバイクは起きようとします。
・ステップは踏んだほうへバイクが傾き、ハンドルがそれに追随してそちらへ切れます。
・クラッチをつなげばバイクは起きますが、バイクの傾きが小さければ小さいほど、ほんの少しつなぐだけでバランスを修復できます。
・これを言い換えれば、「バランス崩れた」センサーを鋭敏にすればするほど、バランス修復のために前へ進む量を少なくできます。
・手のひらにホウキを逆さに立ててバランスを取る遊びをやったことがあると思いますが、つまるところ、一本橋は手のひらであり、バイクはホウキです。
・「どの操作でバイクに何の動きが生じるのか」を、とにかく練習を重ねてカラダに覚えこませます。
… 参加したみなさんにはそれぞれ、バラバラですがおおむね上のようなことをお話ししたかと思います。「ローマは一日にしてならず」ですが、「一本橋の30 秒も数回の練習にしてならず」です。低速バランスに対して苦手意識を持たなくなりますと、がぜんバイクが扱いやすくなってきますので、ぜひこれからも楽しんで 15 m のパラダイス、バランスの神との対話をエンジョイしましょうね~。
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さて、会場では、弊ブログを熱心に読んでいただいているげそ天さんや、先週のGRMでの転倒にも負けず、今週も果敢にチャレンジなさったレディスライダーさんご夫妻にお会いしました。そんな皆さんの熱意こそ、僕らスタッフの励みでもあります。参加者のみなさんから、また新たな、模範ライダーの輪が広がっていくのですね。
また次回以降も、どうぞよろしくお願いします。
(新車の XJR1300 をぶん回してしまいました(笑))