晴朗無上

日々の出来事など

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2009-04-27 17:11:54 | Weblog
『タイコたたきの夢』 ライナー チムニク 著 矢川澄子 訳

 なんの不満も問題もない国に住んでいるのに、
 たいこたたきが口走ったひとこと、
 「ゆこう どこかにあるはずだ
  もっとよいくに よいくらいし!」
 これに誘われて、たいこたたきはどんどん増え、
 みんなで世界中を探すんだけど、
 結局、もとの国にたどりつく。

 と、なんとなく「青い鳥」っぽいお話なんだけど、
 それでも、またしばらくすると
 ある日・・・

 「ゆこう どこかにあるはずだ
  もっとよいくに よいくらし・・・」

 人間って、懲りないというか、
 常に何か、「ここではないどこか」を求めているようだ。


『クレーン男』ライナー チムニク著 矢川澄子 訳

 お話の中に「日本のミカド」という言葉が出てきた。
 ミカドね~。


『セーヌの釣りびとヨナス』ライナー チムニク著 矢川澄子 訳

 これは、大好きなセーヌ河畔を追われ、世界中を旅するんだけど、
 最後にセーヌに戻るというお話。
 途中、ヨーロッパのいつくかの国々や、
 アメリカ、中国ときて、お、いよいよ日本にも?
 と思ったら、中国から、なんとアフリカへ。

 そこでホームシックにかかり、なんとかセーヌへ、
 パリの釣りびとたちと仲良くなる方法をかんがえて、
 帰郷するというのだ。


 これで、C図書館にあるチムニク作品は全部読んだけど、
 う~ん、なんというか・・・

 「クレーン男」が復刊ドットコムで人気で、とうとう復刊した、
 というのが、ちょっと不思議だ。

 でも、矢川さんの翻訳本を3冊まとめて読めたことは、良かった。