むすぶ つなぐ

「悪の枢軸」とされる国から思いつくまま……。

笑顔の限界

2011年05月09日 14時56分10秒 | Weblog
中東に来てよく笑うようになった。

理屈や道理だけで物が進まないこの地域では、コミュニケーション第一。
もともと笑うのも苦手だし、決して社交的とは言えないが、何か物事を進めたい時、お願いする時は、何はともあれムスッとしていてはうまくいかない。

先日、陸路で国境を越える時も、片言の挨拶でひたすら笑顔……。
http://mainichi.jp/photo/news/20110508k0000m030114000c.html




けれど、昨日のレバノンの出国時はできなかった。
パスポートを預けると、「おう、ジャパニーズか、もしかしてフクシマか」と係官の若いにいちゃんが聞いてきた。
隣にはレバノン美人の同僚が座り、いちゃつきながら楽しそうに仕事してる。というか、調子をこいている。

私が「いや、違う」と答えると、さらにこの男、笑いながら「このパスポートも放射能で汚れているんじゃないのか?ハハハ」と言ってきたので、さすがにキレた。

「冗談になってない。それは言っちゃいかんやろう!」(たぶんこんな感じ)
出入国ではおとなしくしているのが常識だが、少しだけ声を荒げてしまった。
隣のレバノン美女が困った顔して「そんなこと言っちゃだめでしょ」と笑いながら諭していたが、パープリンそうなこの男、わかってなさそうだった。



中東のどこの国でも、ヒロシマ、ナガサキは有名だ。だれでもしっかり学校で習っているようで、かなり若い人でもよく知っている。
本当に悲しい。それに並ぶくらい、フクシマが急速に知れ渡っている。