描いた時の情景は、出掛けていた時に誰かが一緒だと、こんな「風景スケッチ」にはならないものなのです。
対象に成る風景が、航行と共に、一刻ごとに変化して行きます。 この時には、甲板から描いていたようで、明石海峡付近を進む途中で、右舷から左舷に場所を移して、すぐ流れて仕舞う遠望を、山の稜線を追って、描き繋いで行っていますね。
明石海峡が過ぎると、だだっ広い播磨灘がしばらく続きます。
淡路島が遠くなっていくうちに、四国の佐田岬にやって来ました。 猫崎 半島ってどこだったのでしょう。 佐田岬の安木浜ももうすっかり記憶の中にないのです。 でもその時の安らかな私の眼の動きが見えるようで、やっぱり「風景スケッチ」を続けて見ようと思うこの頃です。