帝国陸軍内に設けられたスパイ組織・D機関と
そこを統轄する謀将・結城中佐の活躍を描いた人気シリーズ第2弾。
打倒D機関を目標に設立された
陸軍エリートからなるスパイ組織・風帰還。
「殺さず、死ぬな」を貫くD機関と
「躊躇せず殺し、潔く死ぬ」を掲げる風機関との暗闘(『ダブル・ジョーカー』)
慰問のため、漫才師が訪れた野戦病院を舞台に、
理想に燃えるスパイと、彼に迫る黒い影を描く『蝿の王』
第一次世界大戦末期のヨーロッパを舞台に繰り広げられる
若き結城と、ドイツ諜報部員の壮絶な戦い『棺』
―など、全5編を収録します。
個人的に印象深かったのは、
真珠湾攻撃直後のアメリカを舞台に
異母兄弟であるD機関員2人を主人公にした『ブラックバード』
本短編集のラストを飾る本作。
これまでのシリーズ同様のおもしろさはもちろん、
誰もが気になるであろう『シリーズ最大の謎』
その一端が明らかになるのが嬉しいです。
これまでの作品のように読み進めていた読者を、
二重、三重に裏切る残酷なラスト
彼ら、そして結城はその後どうなったのか
いつかまた、彼らを描いた続編が出ることを願ってやみません。
スパイ小説、サスペンスのスタイルながらも、
人が殺されないので、安心して読むことができる本書。
前作からのファンはもちろん、
サスペンスに普段はあまり興味のない方にも、強くおススメしたい作品です。
<補>
言うまでもなく、本作最大の謎は
こんなにすごいスパイがいたのに、何で戦争に突入し
そして、敗戦したのかという一点に限られます。
「すごさのインフレ」を抑え、連載にもひと段落つけた本作。
まだまだ読みたいのですが(野性時代の来月号にはスピンオフが載るようです)
たぶん、これ以上書かれることはないんだろうなぁ・・そんな気がします
そこを統轄する謀将・結城中佐の活躍を描いた人気シリーズ第2弾。
打倒D機関を目標に設立された
陸軍エリートからなるスパイ組織・風帰還。
「殺さず、死ぬな」を貫くD機関と
「躊躇せず殺し、潔く死ぬ」を掲げる風機関との暗闘(『ダブル・ジョーカー』)
慰問のため、漫才師が訪れた野戦病院を舞台に、
理想に燃えるスパイと、彼に迫る黒い影を描く『蝿の王』
第一次世界大戦末期のヨーロッパを舞台に繰り広げられる
若き結城と、ドイツ諜報部員の壮絶な戦い『棺』
―など、全5編を収録します。
個人的に印象深かったのは、
真珠湾攻撃直後のアメリカを舞台に
異母兄弟であるD機関員2人を主人公にした『ブラックバード』
本短編集のラストを飾る本作。
これまでのシリーズ同様のおもしろさはもちろん、
誰もが気になるであろう『シリーズ最大の謎』
その一端が明らかになるのが嬉しいです。
これまでの作品のように読み進めていた読者を、
二重、三重に裏切る残酷なラスト
彼ら、そして結城はその後どうなったのか
いつかまた、彼らを描いた続編が出ることを願ってやみません。
スパイ小説、サスペンスのスタイルながらも、
人が殺されないので、安心して読むことができる本書。
前作からのファンはもちろん、
サスペンスに普段はあまり興味のない方にも、強くおススメしたい作品です。
<補>
言うまでもなく、本作最大の謎は
こんなにすごいスパイがいたのに、何で戦争に突入し
そして、敗戦したのかという一点に限られます。
「すごさのインフレ」を抑え、連載にもひと段落つけた本作。
まだまだ読みたいのですが(野性時代の来月号にはスピンオフが載るようです)
たぶん、これ以上書かれることはないんだろうなぁ・・そんな気がします