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1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に。2350話目】 わが寺も隣の空家を安価で購入。宮大工に見分してもらったら「築80年のこの家だが、あと100年は、大丈夫だよ」と。

2022-02-07 17:16:34 | 法話
親戚の50代夫婦が「新築を考えてるんですが。どうですかね」と。「お金が有り余ってる訳じゃないだろ。子供もまだ4歳。今から3千万も背負うのかい。『家賃を払うを考えたら、同じ値段(ローン)で家が』と皆、安易に考えるが、税金、修理、突然の病気、と。この子(娘)に1円でも多く残してやる事が大事」と。

【追伸】
この夫婦に「北九州にはマンモス団地に『夜逃げ団地』と異名を持つ土地がある。若い内に建てるならまだ、年数(寿命)にも余裕があるが、50代の君らは、ローン返済終了時には何歳になるんだ。嘗て、檀家の息子に『日本には空き家が800万戸以上も。掘り出し物が必ずある』と進言したが聞き入れず、新築を購入。今になって『住職。この前、外装塗り直しに100万も掛かった。人気エリアだから、税金も高い。住職の進言通り、中古物件を購入し、改築していたら、もうとっくにローンも』と嘆いていたよ」と。この夫婦が「住職なら家はどうしますか」と。「お寺じゃなかったら、地べたは要らんかな。分譲マンションも避ける。上下左右に変な住人がいたら逃げられん。現在、それで辛い思いをしている檀家が何組かおらっしゃる。先日、関西地方の知人が『築50年の3階建てマンション(分譲)の取り壊しに、1500万円の支払請求がきた友人が。驚いた』と言ってたよ。売れればいいが、でないと、こういうケースも。

投稿写真の本堂横の家が、築80年の古家。外壁を張り替えただけ。







【住職の法話】 先日、我が寺の大恩人である檀家爺様の葬式が。この時期に会葬者100人越え。皆、無言で参列を。葬式の会葬者の数は、故人の生き様を一発で表す。故人に恩を受けた人は、必ず参列を。

2022-02-07 06:45:53 | 法話
父の時代からの大恩人(昭和8年生まれ)が、また1人、旅立った。奥様はわが寺の僧侶で、ご主人の葬儀の脇侍として座ってもらった。喪主が脇に座したは、この度が初めて。「おばちゃん(喪主)が送ってやった方が、おいちゃんは喜ぶよ」と。「そうだね。常日頃から私の僧衣姿を見るのが、大好きだったもんね」と。

【追伸】
葬儀前の控室で、このおばちゃん(故人奥様、喪主、僧侶)が「英照(拙僧)さん。主人が入院する1週間前、風呂に入れてあげてる時にね、ボソッと小さな声で『わしの家は、とんでもない貧乏で、親父もお袋も体が悪く、わしは学校にも行けず、子供の頃からずっと仕事を。『俺には嫁さんは来ないだろうな』と諦めてたんだ。そこにお前が、何の躊躇もなく来てくれた。授かった上の娘は、51歳の時に癌で失ったが、下の娘には子供、孫、玄孫まで。お前には色々苦労かけたが、わしの人生に悔いはないどころか、本当に幸せだった。有難うな』と。そんな事を今頃言うんだよ。もっと早く言え、ちゅうねん。なら、もう少し優しくしてあげたのにね」と。「おばちゃんは、十分優しくしてきただろ。おいちゃんらしいよね。言葉数の少ない、怒ったところを見た事がない、優しい人だったもんね」と。