1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 河豚も、キノコも、鰻も、嘗て、誰かが食べて、死ぬ思いをした人がいたからこそ、今現在、美味しく食べられている私たち。

2024-09-09 05:46:23 | 法話

【9月10日投稿分】  その扉を開いた先駆者達(パイオニア達)の苦労。


昨年の9月、10月、フランスで行われた世界ラグビーの時、日本に来ていた拙僧家内の妹の子供(22歳男性、英国人に嫁いで授かった)が、日本がアルゼンチンに負けた時、酷く落ち込んで「叔父さん(拙僧の事)、日本はやっぱ、海外に出て、レベルの高いところで切磋琢磨しないと、世界で勝ち上がっていくは、難しいと思うよ」と。因みに、この甥(英国人)は、母親(妻の妹)が日本人なので、日本語がベラベラ。加えて、世界ランクに入る様な大学、大学院に通っていた(昨年卒業)ので、日本の難しい言葉もある程度は。


この甥(英国では、ラグビーの大ファン)に拙僧「今後は、日本もどんどんと、ラグビー選手が海外に出ていくと思うよ。日本ではまだまだラグビーは、野球やサッカーに比べ、まだまだメジャーなスポーツとは言い難いもんな。世界大会になると『にわかファン』が、そこら辺から何処からともなく湧いて出てくるが。今ではファンも安定してきた日本サッカー界も、浸透するまでには、かなりの時間が掛かったんだよね。ドーハの悲劇以降、世界大会に毎回出られる様になって、その都度、そこら辺から溢れ出てくる『にわかファン』が自然と根付き、中田英寿さんが世界に出て戦う様になってからは、日本サッカー界も大きく前進したかな。日本ラグビー界も恐らく、その道を辿る事になると思うよ」と。


すると、この甥が「そうなんだ」と。「ところで、プロ野球界の野茂英雄という人を、君は知ってるかい」「いや、知らない。英国では、野球はそんなに人気のあるスポーツではないもんね」「そうか。今では、野球界も、サッカー界も、日本は当然の様に海外組が出ているが、その門を開いた人が、この野茂英雄という人でね。ググってみな。この野茂さんが、大リーグに挑戦すると言った時、マスコミが色んな書き方をしてね。当時所属していた球団と年棒の事で折り合いがつかなかったからとか、自分勝手に大リーグ挑戦を決めたからとか、その記事を鵜呑みにした人達が、そこら中から湧き出てきて『講釈師、見てきた様な嘘を付き(物を言い)』の如く『自惚れるな。お前なんか、通用するもんか』と、本当の事(真実)は本人にしかわからないのに、言いたい放題に批判や誹謗中傷を。そりゃ、酷いもんだったよ。ところが、渡米1年目で結果を出した途端に、掌を返す様に『野茂、野茂』と、この国の人達は大騒ぎして応援を。今現在もこの流れの風潮は、全く変わってない様な気がするけどね。この事は君(甥)にとっても良い教訓になると思うよ。努力し、力を付け、結果を出せば、人の口(批判など)は自然と止まる、という事を」と。


続けて、この甥に「嘗て、プロ野球の落合博満さんという人が、年棒1億に拘った事が。この時も随分、落合さんは世間から『そんなに欲深いか』と総スカンを。が、落合さんは、自分がこの1億の大台をここで越えておかなければ、と追随するこれからの選手の為に、頑張ったんだよね。1億貰ったって、税金で6割から、7割持っていかれるから、欲深いとか、そういう問題じゃないんだけどね。そこからだよ、2億、3億の年棒が世に出てくるようになったは。世界で言うならば、やっぱ、プロボクシングのモハメド•アリ(カシアス•クレイ)さんかな。この人の事は、知ってるかい」「名前だけは、知ってる」「そうか。この人の口(歯に衣着せぬ口)が、それまで低収入だった世界中のプロスポーツ選手の年棒を、一気に引き上げたんだよ。『ホラ吹きクレイ』と揶揄されようが、それにめげずに。だから、モハメド•アリさんに恩を感じているプロスポーツ選手は、時代が流れた今でも非常に多いそうだよ。誰かが口火を切らなきゃ、誰かが無理矢理に扉をこじ開けなきゃ、事は変わっていかないんだよな。前例のない事をやれば、大叩きを喰らうは、世の常だけどね。先駆者達(パイオニア達)の苦労は、並大抵のものではなかったと思うよ」と。


すると、この甥が「日本の明治維新も、それに似たところがあったんでしょ」と。「明治維新の事まで知ってるのかよ。君には、驚かされるな」「マミー(妻の妹)の影響で、日本の歴史は結構好きだよ」と。「平安時代の平清盛公から700年以上続いてきた武士の社会を、ひっくり返した大事件だもんな。が、その時、活躍したは20代、30代の若者達。人生経験が浅いから、怖いもの知らずだったから、出来たのかもしれないね。反対に年配者は人生経験が豊富だから、人間の怖さ、世の中の怖さを知っているから、恐れてなかなか大胆に動く事が出来ない。明治維新が成功したは、無鉄砲な若者達と、その若者達のはやる心を抑えてくれた勝海舟の様な年配者が、見事にマッチ出来たからかな。常に世の中を動かしてきたは、少数意見側の勇気ある行動だよ」と。


最後になりますが、偶に檀家の若者達には拙僧、こんな話をする事があります。「真面目に一生懸命に取り組んでいたら、ある日突然目の前に、牡丹餅が『ボトン』と落ちてくる事がある。その落ちてきた牡丹餅に気付いて拾う者もあれば、気付かずに通り過ぎる者もある。『縁に出会って、縁に気付かず。縁に気付いても、その縁を活かせず』とはこの事かな。が、基本は、自らが作って棚の上に置いておかなければ、牡丹餅が落ちてくる事は絶対にない。努力をすれば、全て実るなんて事は、まず持ってない。世の中は競争社会だからね。だが、努力をしなければ、実る事はほとんどない。『果報は寝て待て』という言葉も同じ意味だよ。ただ、人との勝負には負けても、努力をした分だけの実り(力)は、自分の身には付いている。努力を嫌ってちゃ、10年経っても、今の自分だよ。いや、今の自分以下かもしれないね。『怠ける』という心が加わっているから」と。


【余談】

読者男性が「自民党総裁選ですが、住職は誰が適任と思われてますか」と。「どの候補者も味があって決め難いですが、自民党を変えたいという声が多い事を鑑みると、自民党内で人気のない石破さんにしてもらう、という手もあるんじゃないかな、と」「えっ、石破さんですか。自民党議員でありながら、後ろから自民党関係者に射撃してくる人ですよ」「だけど、トップになったら、もう、後ろからは狙えないよ。面と向かってお互いが、引き金を引く寸前の議論になるだろうから、自民党内のマンネリ化は多少、違ってくるんじゃないかな」「失敗したらどうするんですか」「流石に国を滅ぼす事はないでしょ。短命内閣は過去には何例も。やってみないとわからない事って、結構にありますよ」と。


続けて拙僧「毎回言いますが、否定から入ったら、得るものは少ないよ。と。すると、この読者男性が「ところで住職、田中真紀子さんが『孤独に耐えられ、日本の顔として明日から諸国を相手に、その激務を務められる総理の器は1人だけ。あとは使い物にならない』と言い切りましたよね」「その1人とは、前に官房長官をされた人でしょ。まあ、田中真紀子さんの意見は意見として、その辺は私達庶民には、わからないところですからね」と。


更に拙僧「ところであなたは『花の慶次』という漫画を知ってますか。その中で、真田幸村公、直江兼続公、伊達政宗公、前田慶次公が温泉に入って『時が時なら、我々が天下を取れていた』と話をしているところに、豊臣秀吉公が入湯してきて『ほれ、わしは今、丸裸じゃ。今ならわしの命を奪って、天下が取れるぞ』と投げ掛けると皆、無言に。その時、秀吉公が『天下人は、天が決める事だ』と。この話は秀吉公の謙虚さを表した漫画の描写とはいえ『世相の流れに逆らう事は出来ん』を考えさせられる話と思いませんか。時に天は遊び心で、それに相応しくない人物に歴史の流れを委ねる事がある。豊臣家を滅ぼす役目として生まれてきた小早川秀秋公(秀吉公正室ねねの甥)もその1人かな。明治時代の教育者、森信三さんが『出会う人には、出会う様になっとる。それも、一瞬早くもなし、一瞬遅くもなし』という言葉を残されてるが、やってくる縁は、全てそうなのかもしれないね。それに気付いて、それを活かせるかどうかは、本人次第だけど」と拙僧、この男性読者に。


【付録】

拙僧はこれまでに、約10年間でSNSに3000話の長短法話、また、法話の本を3冊、世に出させて頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで。尚、檀家は千葉県にも)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳です。父親の他界年齢を基準にすれば、あと僅かに10年。これより先の残された時間は、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。


下記で拙僧の過去の法話を読む事が出来ます。興味がございましたら、是非。


金剛寺ブログ    :https://blog.goo.ne.jp/junko-0808

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                   拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」

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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、9月15日になります。投稿添付写真は、先駆者を絵で表した物。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 自民党総裁選のポスターが、映画『アウトレージ』のポスターのパクリと吠える人達に。

2024-09-06 11:12:10 | 法話

【臨時法話】  今日の法話は、9月4日に投稿した総裁選の話の補足です。


方々から「自民党総裁選について、どういう見解を住職は持っておられますか」と頻繁に問い掛けが。対し「個人的な意見ですよ。例えば、野党が政権を取れないは、外交に一抹の不安が拭えないからだと。国内政治だけなら、どの党が政権を取っても恐らく無難に。この国は他国に比べて平和だからね」「されば、外交が出来る人が総裁に、というお考えですか」と。「まあ、そんなところかな。それともう1つは、立憲の総裁に野田さんが選ばれた場合、この人と対峙出来る人は誰なのかな、と勝手に考えてる。野田さんは阿部さんが、一目置いていた政治家だもんね。小中高の学級長を決めてる訳じゃないんだから、人気、不人気、好き、嫌い、自分にとって都合が良いか、悪いかで、総裁を決めてほしくはないかな。何せ、否定から入ったら、得るものは少ない」と。

 

更に、方々から「ところで、ですが、自民党総裁選のポスター、まるで、北野武さんの『アウトレージ』ですよね。この度の立候補者を載せず、過去の総裁を載せるポスターなど作って、自民党は相変わらずですね」という意見が多い様な感じがしますが、まだ、皆が皆、出馬表明してないから、この度の立候補者は載せられなかったんでしょ。だけど、このポスターですが、国を背負って立った人達の顔ぶれを見ると、やはり威圧感が凄い。ほんと『アウトレージ』そのもの。嫌いじゃないけどな、拙僧は。清廉潔白、人畜無害でも、総理という仕事(国民の安心、安全、快適な環境を守る)が出来なきゃ、ですね。綺麗事ばかり言って、この国を守れるなら、それに越した事はないですが。人と人の間でも、国と国との間でも、自分の利益(欲)を最優先するが、人間ですもんね。日本の周辺国だけを見てとっても、海千山千の癖満載の国家元首ばかり。多少癖があるぐらいでないと、舐められて、やりたい放題に。この度の立候補者で、このポスターに顔を並べて、引けを取らない人物っていったい誰かな、と勝手に考えております」と、方々の人達に。


この拙僧の意見に対し、檀家の60代男性が「だけどよ、住職、自民党総裁選のポスターだが、あれはどう見ても、映画『アウトレージ』のポスターの完全パクリだぞ。あれってどうなんだ」と。対し、拙僧「それがくさ、拙僧周囲の狭い範疇だけどね、案外に若者達には評判がいいんだよな。このポスターで自民党の総裁選に、興味を持ったという若者の声も結構耳に入ってくるんだよ。パリ五輪の開会式で、首のないマリーアントワネットさんの映像が物議になったでしょ。これはあくまでも拙僧の私見(憶測)の範疇ですよ。恐らく、フランスの国内でもマリーアントワネットの催しは、賛否両論だっと思うよ。恐らく、フランスの国内でも賛否両論だっと思う。出せば、世界中から非難を受けるは、百も承知、だったと思うよ」と。


続けて拙僧、この檀家男性に「若い人達は『マリーアントワネットさん』を知らない人も多いだろうから、あの映像を見た人達が『パリ五輪、開会式、首無し女性』で、世界中が一斉にググったんじゃないかな。説明をすれば、数時間掛かるだろうフランスの建国由来を、あの映像1発で、フランス革命の経緯を全世界に知らしめおった。誰が仕掛けたのかは知らないが『機転の効く人間がいるもんだ』と瞬時に感心したよ」「という事は住職、自民党総裁選のポスターもそうだと言うのか」「若い人達の反応を見ると、満更失敗でもなさそうだよ。クソ面白くもない、インパクトも少ない、興味も抱かせないポスターよりは、まだもってマシ、なんじゃないかな。あのポスターを見て、歴代の総理をググって、以前に行われた政治を調べた若者も、何人かいたみたいだよ。あくまでも、拙僧周囲の狭い範疇の話だからね。今は、ググれる時代だもんね」と。


すると、この檀家男性が「だけど、パクリは、パクリでしょ」と。「人間の世界は、過去の物をパクりながら、良い物を作り上げてきた歴史でしょ。パクリの何が悪いの。『0』から『1』を考え出す人は、そうはいませんよ。世に出てきた『1』を『2』や『3』に工夫していく事を悪いなんて言ってたら、何の進歩もないがな。何か昨今は『温故知新(古きを温ねて新しきを知る)』が死語になってる様な気がして。何をしたって、一定数の批判は集まるよ。文句言い、講釈言い、屁理屈言いは、次から次に生まれてくるんだから。やってみないと当たる(成功)か、当たらんかも、わからんでしょ。ほんと、否定から入ったら、得るものは少ないよ」「そういう解釈の仕方もあるのか、なるほどな」と、この檀家男性が。


【付録】

拙僧はこれまでに、約10年間でSNSに3000話の長短法話、また、法話の本を3冊、世に出させて頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで。尚、檀家は千葉県にも)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳です。父親の他界年齢を基準にすれば、あと僅かに10年。これより先の残された時間は、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。


下記で拙僧の過去の法話を読む事が出来ます。興味がございましたら、是非。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、9月10日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 樹木希林さんが「結婚なんてのは、若いうちにしなきゃダメなの。物事の分別が付いたら、出来ないんだから」と。

2024-09-04 07:07:59 | 法話

【9月5日投稿分】  天からもらった最高のプレゼントは、わが女房殿。


先月の8月8日(拙僧妻の誕生日)に投稿した臨時法話を読んだという、独身の若者達が拙僧に「結婚って、そんなにいいものなんですか」と異口同音に問い掛けが。対し、拙僧「あの法話を読まれた60代、70代、80代の男性の何人かが、拙僧と同じ思い(何よりも妻が大事)です、と連絡があったよ。『ここまでの人生の中で、何が最も運がよかった、と思いますか』と問われたなら『家内に知り会えて、家内と結婚が出来た事』と必ずそう答えるかな。『家内に知り会えていなかったら、どういう人生になっていたのかな』と想像しただけで、ゾッとするよ」と、未婚の若者達に。


対し、その若者達が「そんなに結婚って、いいものですか。諺に『結婚は人生の墓場』という言葉が。離婚した友人達が『結婚なんてするもんじゃないぞ。人生の墓場、人生の終わりだぞ』とその様に私に」と。「自分達の諸行の結果でそうなったを棚の上に上げ『結婚とはそういうものだ』と決め付け、人に勝手自論を押し付けるは、あまり誉められた事じゃないな。離婚友人さんが自分だけそう思うのは勝手だが。結婚という経験をしてない君達が、その言葉を材料にして、善悪(是非)の判断をするはやめた方がいいと思うよ」と。


続けて、若者達に拙僧「生まれも、育ちも、生き方も、考え方も違う男女が一緒になるんだ。そりゃ、ぶつかる事も当然あるくさ。が、夫婦関係に限らず、人間関係というは全て『出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝』だよ。人間関係で割り切れるものなんてあるもんかい。人間は大なり小なり、自分の都合で善悪(是非)が、コロッコロと変わる生き物なんだから。お互いが、割り切れんものを無理矢理割り切って、わが心と折り合いを付けながら、長年生活していく間に、気が付いたら『似た者夫婦』になっていた、というが本当のところなのかな」と。


続けて、拙僧「結婚して僅か数年で、その域に達する夫婦なんているもんかい。樹木希林さんが生前『みんなね、離婚してね、次にいい人に出会ってるつもりでいるけど、似たようなもんなのよね。ただ、辛抱が効くようになっただけで』と言われてたよね。20年経ったら20年の味が、40年経ったら40年の味が、他界寸前の時には、その時の味があるもんだ。その味わいは勿論、人それぞれだけどね。それと『結婚は人生の墓場』という言葉だが、君達が理解している意味とは、全くの真逆だよ。解釈の仕方が違えば、全く別物に。お墓とは本来、人間界を卒業した故人が、永眠、安眠が出来るを頂いた場所。つまり、結婚とは、安らげる場所を頂いた、という事なんだよな」と。


最後、その若者達に「何でもがそうだが、否定から入ったら、得る物は少ないよ。人間は知っている事よりも、知らない事の方が圧倒的に多いんだから。まず、何でもがそうだが、自分で経験してみようや。経験なき知識の持ち主は、ただの『物知りさん』でしかない。ただの『物知りさん』は『自分が持ってる知識だけが正しい』と言わんばかりに、講釈ばかり言って、頭で考えただけの経験なきスッカスカの自論を展開するだけ。『講釈師、見てきた様な嘘を付き』なる人間になったら、人生も虚しくなると思うよ。勿論、結婚も縁だから、結婚したくても、出来ない人も。子供が欲しくても、授からない人も。そんな人が世の中には数多に。ただ、何の努力もしない内から、否定や諦めは、あかんで」と。


更に続けて、拙僧「わが寺の檀家さんの中には、こんな難しい社会の中でも、お金がなくても、何とかやり繰りして、家庭を守り、子供をしっかり育てている若夫婦は、何組もおらっしゃる。断っておくけど、これは君らに結婚を無理強いしてる訳じゃないよ。何にでも『向き不向き』というものがある。また、人は皆、それぞれが事情を抱えて生きている。事情の塊(塊)が人間だからね。但し、その『向き不向き』の自分の判断は本当に正しいのかは、しっかり自分で見極めないといけないよね。否定から入ったら、ほんと、得るものはないよ。人は晩年になるに連れ、失っていく物ばかり。職を失い、親を、友を、伴侶を失い、健康を失い、と。特に男性は、50代から急速に『友達0』が増えてくるとの統計結果が。拙僧の周囲を眺めても、そのような男性は結構にいるかな。『金魚の糞』の様に奥様のあとを着いて回ってますもんね、そんな男性は。かく言う拙僧も、その『金魚の糞』にて。そんな状況下で、孫、曾孫がいれば、その子達の成長を楽しむ事が出来る。断っておくが、これは君らが『結婚って、そんなにいいもんですか』と問うてきたから、答えたまでの事だからね」「わかってます。考えます」と、この質問をしてきた若者達が。


【余談】

この話は余談になりますが、時代が移り変わっても、争いの形態(嫁姑の立場逆転)が変わっても、嫁姑問題は永遠の課題なんですかな。姑さんは過去に生き、嫁さんは現在に生きる、交わるは難しいのかもね。また、嫁姑の争いは、息子の奪い合いも大きな要因の1つにて。「海で嫁と姑が溺れていたら、どっちを先に助けるか」と2人に詰め寄られ、息子が「俺が先に溺れ死にたい」と答えたという切ない話が、あるとか、ないとか。


先日も、嫁さんの悪口を散々言いに来られた檀家の姑さんに、拙僧「こんな話があるんですよ。ある姑さんが『うちの息子の嫁は、朝遅くまで寝て、息子の見送りをしない事も。贅沢にも1ヶ月に1度は友達とランチに。夕食は即席物を出す事も』と散々文句を。その姑さんが同じ口で『娘の旦那さんは優しい人で、娘を朝遅くまで眠らせてくれて、度々友達とライチに行く事も許してくれて、夕食は殆ど2人で外食を。娘は、幸せ者です』と。これ、どう思いますか。毎日、毎日、姑さんの世話をしてくれているのは息子のお嫁さんで、娘さんじゃないのにね。娘さんは1年に1度か、2度、実家に来て『お母さん、元気にしてるね。長生きせんといかんよ』でコロっときて『娘は親孝行者で』と、帰り際に涙を流しながらお金を。これじゃ、息子のお嫁さんも気分は良くないわな。これ、どう思う」と拙僧、息子のお嫁さんの悪口を散々言いにきた、この檀家の姑さんに。


【おまけ】

知人独身女性が「住職さん、結婚相手を決めるのに、何か参考になる様な基準ってありますか」と。対し「ざっくりだけどね、その手の質問を受けた時には、拙僧『親が作った家庭環境の中で、その親が育てる。なれば、親に似た人間が出来る確率が高いは、当然の事かな。そう考えると、男性を選ぶ時には、その男性の父親を、女性を選ぶ時には、その女性の母親を、参考にしてみるも1つの案かな。先日も、あなたと同じ質問をしてこられた女性がいたから『相手の家に何度かお邪魔して、男性の母親が、男性の父親から、どういう扱いを受けているか、確かめて来てごらん。あなたの将来の姿が、そこに見て取れるかもしれないよ』とその独身女性に」「なんか、それって、リアルな話ですね。リアルな話だけど、非常に参考になるでしょうね。私もそれ、参考にしてみます」と。


【付録】

拙僧はこれまでに、約10年間でSNSに3000話の長短法話、また、法話の本を3冊、世に出させて頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで。尚、檀家は千葉県にも)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳です。父親の他界年齢を基準にすれば、あと僅かに10年。これより先の残された時間は、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。


下記で拙僧の過去の法話を読む事が出来ます。興味がございましたら、是非。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


添付の写真は、四国巡拝に同行したわが寺の70代の檀家夫婦にて。奥様が足が悪いので、ご主人様が常に肩をかして巡礼を。


次回の投稿法話は、9月10日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 現在の若者達は、政治に関心がないと言われていますが、いやいや、そんな事はないかな。

2024-09-03 05:43:43 | 法話

【臨時法話】  今日の投稿法話は、政治について問うてくる若者達に。


選挙になると偶に、若者達から異口同音に「住職は政治家さん達には、何を求めておられますか」との質問を受ける事が。対し、拙僧「以前、知人老医師(他界)が『住職よ、病気は気から、という言葉があるが、確かにそういう事も、あるにはある。が、私は、新人医師を教育する時には、病気は気から、じゃないから、我々の仕事があるんだ。但し、医者は万能じゃない。助かる人間しか、助ける事は出来ん。助からない人間を、助ける事など出来んのだ。患者の中には、病気は気からだ、気持ちの持ち様で病気になどならん、と豪語しながら、暴飲暴食、酒、煙草が過ぎて、健康を害し、泣きついて来る患者は数多に。理想が崩れ、現実に直面して慌てふためく患者を、しっかりと受け止める事が出来る医者が、本物の医者だ、と彼ら(新人医師)には話している』と言われていたよね」と。


続けて、拙僧「あらゆる分野で、この老医師が言われている事は、当てはまるよ。病気になる前に、交通事故を起こす前に、夫婦が不仲になる前に、災害が起こる前に、国が危うくなる前に、この『そうなる前に』の時点で、指導してくれる見識者が存在しているか、いないかは、大変大きい事かな。政治家さん達に求めているは、これかな。理想ばかり掲げて、綺麗事ばかり立て並べて、今現在、周囲で起こっている現実を、直視出来ない様な人が政治家では、心許(こころもと)ないかな」と。「国民は多少、平和ボケでも仕方がないが、政治家さんが同じ様に平和ボケでは困る、という事ですかね、住職」「まあ、転ばぬ先の杖、だね」と、政治について問うてくる若者達に。


下記で拙僧の過去の法話を読む事が出来ます。興味がございましたら、是非。


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次回の投稿法話は、9月5日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 令和6年9月分、金剛寺住職の法話集。

2024-09-01 07:08:01 | 法話

令和6年9月分 金剛寺住職法話集

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】

毎月1日の投稿法話は、SNSを扱えない人達(檀家老人など)の為に、過去に投稿した法話を抜粋して、それをコピーし、配布しているものです。知人社長には、社員にコピーして配布している会社も。よって、少々長くなっておりますので、鬱陶しいと思われる読者さんは、どうぞスルーして下さいませ。

【はじめに】

先月は、パリでオリンピックが。陸上のリレーを家内と見ていた時、拙僧が「何万年も昔から、母が子を産み、産んでもらったその子が大人になって、また、子を産みと、1人が1人に1つの命を延々と途切れさす事なく、バトンタッチしてきてくれたお陰で、自分達は今、ここに命を。先祖には、感謝せにゃならんよな」と。対し、家内が「陸上のリレーを見ていると、バトンを受け取った選手は、一生懸命に自分の順番を走ってるよね。親から命のバトンをもらった私達は『よし、今度は私の番だ』と一生懸命に人生を走って、わが子にそのバトンを渡せる事が出来ましたかね。なんか、こういう姿(懸命に走っている陸上選手)を見ていると、考えさせられますよね」と。職業柄(寺院勤め)ですかね。どうしても夫婦でこんな会話になります。


昨今「住職は自民党総裁戦をどう見てますか」と。対し拙僧「人間は皆、大なり小なり、自分にとって都合が良いか、悪いかで是非の判断を。人間の欲を相手にする政治は、シーソーの様な物。どちらかが上がれば、どちらかが下がる。国民全員が納得出来る案件など、絶対にない。そのバランス(人間の欲)を取るが、政治家さん達の役目にて。それをやれる人がトップに立つが理想かな」と。



【1日の投稿法話の本文は、以下で読む事が出来ます。30000字以上になってますので、ブログでは載せられませんでした。申し訳ございません】


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次回の投稿法話は、9月5日になります。