伊勢神宮には「外宮」と「内宮」がある。
外宮は伊勢市駅から歩いて数分のところにあるが、駅周辺はえらく
寂れている。外宮には観光客の姿も見られるが、駅からの「メイン
ストリート」はとても気軽に入れる雰囲気はない。
もっと活気があるところかと、やや期待が外れたかな、と思ったのも
つかの間。外宮からバスで20分ほど離れた内宮は観光客であふれ、活
気に満ちあふれていた。
江戸の城下町を似せたおはらい街には雰囲気のよい店が並び、食べ物
の匂いで歩く足を止めたくなる。そんな中にあの赤福本店が重厚な店
を構えている。
今回はこの赤福について少し書いてみたい。
前回のブログに書いた「面白い考察」とは東大教授の伊藤元重氏の著書
流通戦略の新発想に書かれている。
赤福というお菓子はあまりにも有名だが、いざ購入しようと思っても
関東では物産展でもなければ購入できない。神戸あたりから名古屋までに
販売の商圏を絞っているのだ。これが赤福人気の大きな秘密の一つだと
伊藤氏は書いている。
しかも単に伝統を守るだけではなく、「おかげ横丁」をプロデュースする
など日本の伝統的なライフスタイルを提案することで、価値を増幅している
ことに成功している。新書に書かれている要旨はこんなところだ。
確かに実際行ってみると、町並みも「作り物」ではなく、江戸時代の趣が
漂って、伊勢という土地柄と見事にマッチしているのだ。
一つ道を挟むと五十鈴川が流れていて水辺の雰囲気も味わえる。
外宮で感じた「寂れた感」はこちらには少しもなかった。
また、ブランド作りに貢献しているもう一つの要素に広告があると思った。
伊勢から鳥羽、志摩まで、実に道路という道路には「赤福」の看板をどこでも
見ることができる。
尋常でない数の広告を出す裏には、地方ならではの広告費の安さがあるのかも
しれない。さらに、関東で手に入れることができない赤福はこちらではどこでも
手に入る。みやげ物屋以外でも、食べ物屋などでも思い立ったらすぐに買える店
を見つけることができる。
多くの小売店で扱ってもらうことは赤福にとっては無視できないコストがかかっ
ていると想像できるが、これも「伊勢=赤福」のイメージ定着戦略の一つになっ
ているのだろう。
残念ながら今回私は赤福を食べることなく、帰ってきた。
日持ちしないので、8個入りを買っても食べきることができないからだ。
一つ一つ袋になっていないので、オフィスのお土産としても適していない。
このあたりのニーズも赤福はきっと理解しているだろう。
これからの赤福も目が離せない。
(後で知ったが3個入りの赤福もあるらしい)
外宮は伊勢市駅から歩いて数分のところにあるが、駅周辺はえらく
寂れている。外宮には観光客の姿も見られるが、駅からの「メイン
ストリート」はとても気軽に入れる雰囲気はない。
もっと活気があるところかと、やや期待が外れたかな、と思ったのも
つかの間。外宮からバスで20分ほど離れた内宮は観光客であふれ、活
気に満ちあふれていた。
江戸の城下町を似せたおはらい街には雰囲気のよい店が並び、食べ物
の匂いで歩く足を止めたくなる。そんな中にあの赤福本店が重厚な店
を構えている。
今回はこの赤福について少し書いてみたい。
前回のブログに書いた「面白い考察」とは東大教授の伊藤元重氏の著書
流通戦略の新発想に書かれている。
赤福というお菓子はあまりにも有名だが、いざ購入しようと思っても
関東では物産展でもなければ購入できない。神戸あたりから名古屋までに
販売の商圏を絞っているのだ。これが赤福人気の大きな秘密の一つだと
伊藤氏は書いている。
しかも単に伝統を守るだけではなく、「おかげ横丁」をプロデュースする
など日本の伝統的なライフスタイルを提案することで、価値を増幅している
ことに成功している。新書に書かれている要旨はこんなところだ。
確かに実際行ってみると、町並みも「作り物」ではなく、江戸時代の趣が
漂って、伊勢という土地柄と見事にマッチしているのだ。
一つ道を挟むと五十鈴川が流れていて水辺の雰囲気も味わえる。
外宮で感じた「寂れた感」はこちらには少しもなかった。
また、ブランド作りに貢献しているもう一つの要素に広告があると思った。
伊勢から鳥羽、志摩まで、実に道路という道路には「赤福」の看板をどこでも
見ることができる。
尋常でない数の広告を出す裏には、地方ならではの広告費の安さがあるのかも
しれない。さらに、関東で手に入れることができない赤福はこちらではどこでも
手に入る。みやげ物屋以外でも、食べ物屋などでも思い立ったらすぐに買える店
を見つけることができる。
多くの小売店で扱ってもらうことは赤福にとっては無視できないコストがかかっ
ていると想像できるが、これも「伊勢=赤福」のイメージ定着戦略の一つになっ
ているのだろう。
残念ながら今回私は赤福を食べることなく、帰ってきた。
日持ちしないので、8個入りを買っても食べきることができないからだ。
一つ一つ袋になっていないので、オフィスのお土産としても適していない。
このあたりのニーズも赤福はきっと理解しているだろう。
これからの赤福も目が離せない。
(後で知ったが3個入りの赤福もあるらしい)