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ビジネスマンじゅんごろうのONとOFF

ビジネスマンならではの視点で趣味やビジネス、社会について論じます。

2016GWの旅 那須塩原へ

2016-05-07 21:44:41 | マラソン大会
東京に戻ってきてからの2回目のチャリ旅はGWを利用して那須塩原へ。
楽天が実施したサイクリストに人気の旅行先として第3位にランクインしたことが後押しとなった。(http://travel.rakuten.co.jp/ranking/special/cyclist/)東京からアクセスも良く、その割には宿も手ごろな値段で泊れることがわかったので、天気予報をチェックしたうえで深く考えずポチっと1泊2日の予定を決めた。
那須のイメージとしては「牛乳」「牧場」くらいしかなかったが、今回行ってみて人気の観光地としての条件をいくつも備えていることがわかった。代表的なもの3つを挙げてみる。
①買い物・グルメ
観光客を集客できるためか、無数の食べ物屋が点在している。土日にもなると並ばないと入れないほどである。自転車で走っていると本当に目に付くのだが、イタリアンから中華、焼肉、日本料理まで選り取りみどり状態である。もちろん定番のパンやカフェごはんも充実している。また駅からは少し離れるがアウトレットモールもあって家族連れや買い物目当ての観光客にも対応している。
②温泉
少し山のほうに行くと温泉が沸いている。私も那須湯本の温泉宿に一泊したのだが、源泉かけ流しで湯量も十分のようである。山に上っていくと北温泉というやや秘境の温泉が今日の日経プラスワンで紹介されていた。硫黄泉のようで温泉神社の近くにいくと硫黄の匂いがして温泉地であることを実感するか温泉郷というほど賑わっていない。
③牧場
南が丘牧場など有名な牧場がいくつかあり、ソフトクリームやジンギスカンなどのグルメを提供している。子供連れなどが楽しめるスポットである。牧場ではないが近くにはサファリパークまであるのだ!

他にも新幹線で1時間強くらいなど都心からのアクセスが便利であることや夏場の避暑としても有効なところもプラス材料であることだろう。こうして見てみると、①は軽井沢、②は箱根、③は北海道に共通する要素に見える。つまり人気の観光地を一度にいいとこ取りができるのが那須であるといえるのではないか!と思ってしまった。

とここまではベタ褒めだが、課題がないわけではない。一番は道路の整備だ。幹線道路も道幅も広くないし、土日の渋滞は日常茶飯事のようだ。自転車の観光地をアピールしようにも自転車用の案内板もないし、路面も荒れたところが多いのでとても危険で夜は走れたものでない。たぶん道路は車が走るものという意識が強い場所なんだと思う。この点は関西地方を見習って欲しい。京都の綾部や和歌山の橋本などブルーのラインが敷かれていて自転車旅にやさしい地域は関西にはたくさんある。
那須は恵まれた観光資源に胡坐をかいているわけではないとは思うが、改善するところはいくらでもあるように思えて仕方がない。

箱根駅伝に改革は必要か?

2016-01-04 22:38:16 | マラソン大会
新年明け今年も箱根駅伝が終わった。
予想通り青学が完全優勝となり、レースを観る側からすると若干面白みに欠ける結果となった。駅伝の面白みは何と言っても何人抜きとかいう学校間のデットヒートにあると思うが、第一区から最後まで青学は1位を譲ることはなかった。
その圧勝を達成した青学駅伝部の原監督が箱根に独自の提言をしたという記事を興味深く読んだ。
http://www.nikkansports.com/sports/athletics/news/1587981.html
この手の提言は恐らくあちらこちらから意見が来ているだろうと思うが、結論から言って箱根がコースの微修正以外に大きな改革はレースの性格上難しいと思う。理由は3つ。長い伝統があること、全国の高校生が箱根を目指していること、陸連が改革に応じないと思うことだ。
それでも選手層の底上げをするため、レースの面白みを高めるためにも少しずつでも箱根は改革はしていくべきだと思う。自分ななりのコース以外の改革案を展開してみたい。
仮に全国の大学が箱根の予選会に出場できるようになったらどうなるか?
地方の大学が監督や選手を招聘して、学校の知名度をあげようと努力するかもしれない。高校生もわざわざ箱根に出るために関東の大学に進学する必要もなくなるかもしれない。関東の大学からは猛反対を受けると思うが、本来は競争を促進するという意味で効果がある。
例えばオープン参加で走っている関東学生連合のように西日本連合とか関東以外の大学で混成チームを一つ作ってもよいのではないかと。
原監督は繰上げスタートについても言及している。しかし一般道を走るレースの性格上制限タイムを伸ばすのは難しいだろう。今回初めて一区を間近で見る機会があったが、選手が通過する前の交通規制は大変なものだった。沿道の応援も一歩間違えば障害物になるリスクもあるわけだから、運営側の苦労は相当だと思った。
私の提案は復路のメンバー編成だ。現在外国人留学生は1人しか走ることができないが、往路で10分以上差がついたら、復路で2人目の参加者を許したらどうだろうか。往路で下位のチームが復路でも差が縮まらないのは、心理的にいくら頑張っても追いつけないという意識になってしまうからではないかと思うのだ。
最後の提案は伴走車を禁止とは言わないけれども制限したらどうだろうか。箱根の風物詩の一つだが、あまりに走っている選手に情報が与えられてしまって、選手がコントロールされすぎた印象となっている。厳しい言葉も正月のお茶の間にはふさわしくないと思う。
様々なドラマを見せてくれる箱根駅伝であるから、走っている間くらい自主性を持たせたらどうだろうか。
箱根駅伝がもっと魅力的になることを願わずにはいられない。

ボストンマラソンに参加してきた

2015-05-03 09:31:19 | マラソン大会
4月21日にボストンマラソンに参加してきた。
ボストンマラソンといえば2年前に爆弾テロがあったことで日本でも知られることになった。実際行ってみると街はマラソンムード一色でものものしさなどかけらも感じることはなかった。しかし今回5回連続の参加という友人の話だとテロの後に様々変化があって、手間が増えるなど不自由を感じることもあるというが、安全のためなら仕方ないというところだろう。

さてマラソンは「マラソンマンデー」と呼ばれる月曜に開催されることになる。土曜に移動して日曜に受付して月曜に走るので多少は体は楽だが、長時間フライトとその後のフェンエイパークでの野球観戦をこなした後なので、疲れが残ったままのランとなった。
ボストンマラソンのコースはスタート地点がかなり離れた地点からのワンウェイ。途中ヒラリー氏が卒業したというウェズリーという名門女子大を通過するが、基本的には住宅街を中心としたボストン郊外から中心地を目指すコース設定となっている。

実はボストンマラソン参加を決めたのは昨年の9月。8月に参加した北海道マラソンのスタート地点で偶然居合わせた知人にその場で誘われて、すっかり参加する気になったことがきっかけだ。ボストンマラソンは誰でも参加できるわけではない。年代別のタイムが設定されており、1年以内にそのタイムをクリアした記録がなければエントリーすることができないのだ。私は年代設定タイムを10分以上速いタイムがあったので問題なくエントリーすることができた。参加費は日本円で2万5千円以上。ボストン市内のホテル代とあわせると旅の出費はそれなりのものになった。

今年のレースは天候が微妙であった。前日までは快晴に恵まれたが、レース当日は雨の予報。スタート時点では雨は降っていなかったが、途中から本降りとなり後半は冷たい雨に打たれながらのレースとなった。4月のボストンは最高気温10度ほどの真冬の様相であったため、春というより冬のレースと位置づけたほうがよいかもしれない。
結果は下り基調のコースにも恵まれたおかげで目標の3時間切りを達成し、数年間の東京マラソンに続いてワールドメジャーのサブスリー2つ目を達成することに成功した。この調子でシカゴやニューヨークにも参加したくなった。

アメリカのマラソン大会に参加するのは初めてではない。デンバーのマイルハイシティマラソン、ホノルルに続いて3大会目である。どうしても日本のマラソン大会と比較したくなる。
一番大きいのはタイムの考え方である。日本での公式記録はグロスタイム、すなわちスタートの号砲から時間を測るのが原則だが、アメリカはスタート地点をまたいだ時点、つまりネットタイムが標準だ。したがってスタートもウェーブスタートといって、設定タイム順にスタート時間がずれていたりしている。日本の陸連も見習って欲しいものだ。
さらに一体感を演出しているのはレースジャケットのおかげかもしれない。参加者のほとんどはエキスポでその年用にデザインされたジャケットを購入する。マラソン前後はこのジャケットを着たランナーたちで街が溢れることになる。参加者だけでなくボランティアや応援に来た家族なども雰囲気を共有できるよい取り組みだと思う。もちろん自分で1万円以上のジャケットを購入するので、無理強いできるものではないが、そんな雰囲気を出していることは見逃せない。
他にも前日のパーティや後夜祭など興味深い試みが見られたが、また折にふれ述べたいと思う。最後に思うのは一緒に参加した友人ははるばる東京から毎年参加しているが、その気持ちが少しわかった気がした。ホノルルとはまた違う魅力がある大会だった。

人生のピーク年齢とは

2015-03-08 22:43:16 | マラソン大会
今日の名古屋ウィメンズマラソンで日本人ランナーが久しぶりに2時間23分を切る好タイムをマークしたことが大きく報道された影で、ロシア人40歳ランナーのコノワロワが自己ベストを記録したことも自分にとって目を引いた。
3位となった日本人ランナーは23歳、実にゆうにひと回り違う年齢差であるにもかかわらずトップアスリートでいられるのは賞賛に値すると思う。
市民ランナーである自分にとっても年齢を重ねるにつれてタイムが下がってきていることに気になっていた。ランニングは自分にとって趣味の域であるから別にタイムが出なくてもいいや、と言っていても心の奥ではまだまだ記録を落としたくない、と思う自分がいるのも事実だ。今まで3時間切りのサブスリーを達成できないばかりか、3時間10分も切れなくなってきたのだ。納得のいかないタイムが続いたので今年に入って少しスピード練習、特にビルドアップといわれる、走るほどにラップタイムをあげる練習を取り入れた。また勝負レースの2週前にハーフマラソンを走り、スピード練習に磨きをかけるほど熱を入れてみた。
結果として先々週の姫路城マラソンのことであるが、2年ぶりに3時間切り、サブスリーを達成することができたのだ!しかも自己ベストに迫る好タイムで自分もまだまだいけるなとモティベーションを新たにすることとなったのだ。
自分はトップアスリートではないけれども、今日のコノワロワの走りを見て人生のピークとはいったいいつなのだろうかと思ってしまった。数週間前ユニクロの柳井社長が新入社員に「人間のピークは25歳」と入社式で若者に訓示したそうだが、個人的にはあまり年齢を意識する必要はないと思うのだ。
柳井氏の言いたいところは、人生の気力が充実している好機を見逃すな、ということだろうと想像するが、後半にピークを持ってくることも十分可能である。
三浦カズや中日の山本昌、スキージャンプの葛西など40代のアスリートが一線で活躍しているが、彼らはあまりピークなどを意識していないだろう。もちろん若いときと感覚が違うとか今までできていたことができなくなったとか苛立つ場面もあるかもしれない。しかし重要なのは「まだいける」という感覚を忘れずに日々考えながら鍛錬することだ。むしろ結果を出すための選択肢が広がるわけだから、若い頃に比べて違う「楽しみ」があるのではないかと思う。
自分のマラソンの記録もまだまだ伸びる可能性を感じることができたわけだから、この調子で次回の「ボストンマラソン!」では自己ベストを狙って練習したい。


箱根ランナーは地元を目指せ

2015-01-04 20:30:11 | マラソン大会
今年の箱根駅伝は青学の圧勝で終わった。今年は帰省をしなかったため比較的じっくりとレースの行方を追うことができた。気の毒なランナーが今年も2人いた。駒沢の5区と中央の10区のランナーだ。箱根に選ばれるほどの百戦錬磨のランナーであっても当日のコンディションでフラフラになってしまうこともある、過酷なレースであることが想像される。
箱根駅伝は以前にも書いたことがあるし、様々批判されているように箱根の活躍がその後のマラソンの活躍に必ずしもつながらないことは半ば明らかに思える。それでも若者が箱根を目指すのは箱根にあこがれ、大声援を浴びて箱根路を走ることができれば自己実現を果たすことができるからだ。野球やサッカーと違って卒業後に実業団などの「プロ」を目指す学生はそれほど多くないと思う。事実今年の箱根を見ていても、4年生で最初で最後の箱根というランナーも結構いたし、卒業後は一般企業や公務員になるという、「解説」も多く聞かれた。テレビ中継を見ていていつも目が行くのは選手の出身校である。箱根駅伝が罪深いのは箱根にあこがれる全国の若者を箱根に出られる可能性のある関東の大学が吸い取ってしまうことだ。関西や九州に住む高校生も箱根を目指すことを口実に上京してしまう。箱根が注目されたことで大学側もスカウトを強化し、この傾向に拍車をかけているようにみえる。
しかし、この傾向に非を唱えるつもりはない。ただ箱根ランナーには卒業後はそのまま東京に残るのではなくそれぞれの地元に帰ってランニングを続ける道を歩んで欲しいと切に思う。箱根を走ったランナーが地元のマラソン大会で活躍し、地元民であることがわかれば注目を浴びることができるし、ランニングチームなどを率いてもらえれば地域活性化にもつながるからだ。
マラソンという競技は公務員ランナーが活躍している通り、フルタイムの職業ランナーである必要はない。プチ川内のような箱根経験ランナーが地方に散らばることを期待したい。

奈良へ行きましょう

2014-02-11 00:17:18 | マラソン大会
関西に在住して2年半。地に足をつけつつある感覚がでてきた。
カーシェアを活用して車で出かけることに躊躇しなくなったことや自転車やランニングのイベントで訪れたスポットが多くなってきたことが大きい。
一言で関西といってもかなりエリアは広い。近畿地方といっても地域によっても街の雰囲気が全然違うからだ。大阪府でも北と南は山に囲まれていて関東と比べて地域の特色が強いと言っていいと思う。
その中で異彩を放つのは何と言っても奈良であろう。関東で奈良というと中学や高校で修学旅行で訪れるが、それ以外で行くことはほとんどない場所である。お寺と大仏さん、そして奈良公園の鹿くらいしかイメージがないのではないか。
実は私も大阪に在住するまでは奈良に再訪するのは実に20年振りだった。行ってみると、びっくり大阪からもアクセスもよく平城京跡を始めとして観光スポットにこと欠かない。山に足を伸ばせば私のような自転車乗りには手ごろな自転車コースがたくさんあるのだ。
観光客が少なくなるこの時期には若草山の山焼きや灯篭などのイベントも開催されている。しかし、だ。どうも大阪から見ても奈良は地味な印象がぬぐえない。これだけの観光資源があるのだからもっとたくさんの観光客を集めることができるのではないかと思えて仕方がないのだ。
理由の一つは宿泊施設が少ないことだ。京都も多いとは言えないが、奈良は本当に少なくて奈良マラソンなどの大きなイベントがあるととても収容しきれなくて機会損失があるように思える。京都や大阪に宿を取ったらわざわざ奈良に行こうとはならないかもしれない。
もう一つはPR不足だ。せっかく魅力的なイベントを開催しているのだから関東からの観光客を集める努力をすべきだと思う。国内の旅行者は観光するきっかけを求めている。知人がいる、イベントがあるといえば距離があっても躊躇なく計画を練るはずだ。平城京遷都1300年の記念行事のときに一時的に観光客が増えたことからも明らかであろう。一度訪れてもらったらリピーターを獲得する努力を惜しまないことだ。地域の魅力にはまる人は少なくないだろう。奈良市内であっても十分楽しめるが、足を伸ばして吉野のさくらや十津川温泉などに興味をもつかもしれない。
それには観光地同士の連携や交通インフラの整備が欠かせない。観光客が増えればこれらの課題は改善されることになるのではないだろうか。是非皆さん、奈良へ行ってみてください。

今年のフルマラソン3回から

2013-03-24 22:52:38 | マラソン大会
2013年に入ってからフルマラソン3回走り、いずれもサブスリー3時間切りを達成することができた。通常のサブスリーランナーに比べて圧倒的に練習量が少ない私がコンスタントに好タイムを達成できている理由は今年に入ってから始めたある習慣に関係あると思う。
それほど難しいことではない、年間の走行目標距離を1440キロに設定してiphoneのランニングアプリを使って走行距離をトラックしているのだ。
年間1440キロとは月に120キロ週に30キロを意味する。週30キロはさらに一回10キロのランニングを週3回行うことを意味する。
と考えると随分と達成するための道筋を描くことができる。月曜から金曜までの5日間のうち2回走れれば週末は1回ですむ。逆にウィークディに一度も走れなくても土日で15キロずつ走ってリカバリーすればよいのだ。しかし今回はレースを除いた距離という条件を自分に課すことにした。
大事なことは目標の達成に対しては強いコミットメントを持つことだ。貯金は作れど借金は作らないようにすることが肝要だ。すると不思議に一週間、一ヶ月のスケジュールが頭に入ってどこで走れないからどこで稼いでおこうというイメージが頭にわいてくるのだ。

この考え方はランニング以外にも応用できると思った。手始めに英語学習と4月に受験する情報処理の勉強も習慣化しつつある。大きな目標を立てるときは細分化して自分が実施しているイメージにまで落とし込むことが近道だと思う。
勉強は細切れ時間を使うとか、カフェなど場所を変えるとか、今までも試してきたが習慣化というのを今年のポイントとしたいと思う。

2012年のランニングを振り返り

2012-12-31 22:20:00 | マラソン大会
私がホノルルマラソンを走った12月、同じ日に山口の防府マラソンであの川内優輝が今年5度目のフルマラソンの優勝を果たしたことを年末になった今頃になって知った。福岡国際から2週間しか空いていないレースで優勝を果たすという「快挙」を果たしてみせたことは市民ランナーにとっても注目に値する。次元は違うが自分の2012年のレースと川内氏のレースを重ね合わせながら、自分なりの振り返りをしてみたい。
2012年はロンドンオリンピックがあった年。川内にとって最大の目標はオリンピック出場の切符を取ることだったはずである。東京マラソンでの惨敗でその目標ははかなくも散ることになるのだが、その後のかすみがうらを始めとした市民マラソンを含めてフルマラソンに計9回も出場していることは市民ランナーを地で行っていることを感じさせる。
さて私は東京は抽選に漏れて出場できなかったものの、2月の別大で早くもサブスリーを達成することになる。その後11月の大阪までサブスリーを達成できなかったが、今年参加したフルマラソン6回のうち2回でサブスリーを達成できたことは川内に負けずそれなりの結果を残せたのではないかと思う。
同じ市民ランナーとして川内と「直接対決」したのは北海道マラソンだ。このレースは今まで参加した中でも一二を争うくらいつらいレースとなった。真夏の札幌は本州と変わらず厳しい暑さとの戦いとなる。今年は湿度も高く走る環境ではなかった。そのレースで川内は見事優勝する。彼の実力は本物と思った。
しかし最近思うことは市民ランナーとしての限界である。レースを練習代わりに使うというのは練習量を補うサラリーマンランナーとしての工夫であるが、結果を追求するためには以下の3つの理由で限界があるということだ。
1.レースの天候や体のコンディションはコントロールできない。
2.レース以外の移動や観光に意識が取られる。
3.ランナーが多すぎて自分のペースで走ることができない。
どんな状況であっても言い訳しないのがスポーツマンとしてのある種の美徳である。恐らく川内が市民ランナーにこだわるのもその意識が強いのだろう。自分もそう思っていたが、ベストの状態で走れたほうが納得のゆくレースができるのが当たり前である。と考えるとやはり川内がマラソンでトップレベルに達するには公務員という職種を捨ててマラソンに集中できる環境が必要だと思えてならない。それでも彼の「公務員ランナー」にこだわる姿勢はビジネスパーソンにとって学ぶところは大きい。彼は結果に対する言い訳ができない状態まで持っていっているところだ。普通は結果が振るわなくも何かしら本業が別にあることを理由としてしまいがちである。
自分にとっての戒めでもあるが、マラソンは趣味の一つで取り組んでいることであるけれども真剣勝負であるし、少しも手を抜くべきでないし、結果に対しては真摯に受け止めるべきだと思うようになった。それは本業である仕事にも共通する部分があると思うからだ。マラソンで結果を出せなかったのを仕事が忙しかったせいにできるかもしれない。しかし同じように仕事で結果を出せなかった理由を何かしら言い訳ができるだろうか?次元は違うかもしれないが、excuseをするというのはビジネスパーソンの悪い癖である。スポーツはこの癖を改めるのに最適である。
2013年はスポーツとビジネスのつながりについてももう少し突っ込んで考えてゆきたいと思う。

3年ぶりのホノルル参戦

2012-12-17 00:07:53 | マラソン大会
ホノルルマラソンに参加してきた。3回目になるとコースや参加するまでの準備の要領を得たものとなった。マラソン大会には毎回新しいレースに参加するのも新鮮で楽しいものだが、同じ大会に連続で参加するのも変化を楽しめてそれはそれで悪くない。
今回新たな発見はなんと言ってもスポンサーがナイキからアディダスに変わっていたことだ。実は今回ホノルルマラソンにあわせてナイキのシューズを新調したのだが、こんなことならアディダスを買っておくんだったと思った。スポンサーが変わってもレース自体に変化があるわけではない。40回記念といっても仮装大会の表彰があったことを除けば変わり映えはないが、何となく区切りの年に参加できたことになんともいえない満足感を味わうことができた。

さて関西からの参加のため東京組みとは現地集合となった。関空から仁川経由にしたのは航空運賃の安いコリアンエアーとするため。4時間ほど遅延したが、無事ホノルルに到着した。ホノルルでの過ごし方はワイキキやアラモアナでうろうろすることが定番だったが今回は郊外のパールハーバーまで足を伸ばすことにした。
そう、あの真珠湾である。ちょうど「その日」の翌日に訪れた。国立公園となっているらしく、入るだけなら料金は取られない。アメリカらしく自由な雰囲気のなか、歴史に関するスライドを見た後に、「現場」を観察する。日本人としては何ともいえない気持ちになる。この事実が学校で教育されていないことが大きいと思う。石油を求めて南下したこと、無謀とわかっていながら挑んだ戦争、A級戦犯の意味、日本人としては当然知っておくべきだと思うが、日本史で学ぶことはない。

ちょうど今日都知事に当選した猪瀬氏の著作を思い出しながらその映画を見て、パールハーバーを後にした。

マラソンはそこそこ本気を出して走った。基本はお祭りの大会であるが、午前5時にスタートするこの大会は時間が経つにつれ、条件が過酷になってくるからだ。午前7時くらいに陽が上るので、3時間で走れば暑さに苦しむこともない。実際今回は風があったが、今までで一番スムーズに走りきることができた。
お祭りの大会と思っていたが、ニューヨークマラソンが中止になったことを受けてアフリカのトップランナーたちが参加していたのは後から知った。実は日本人のトップランナーもオリンピックや世界陸上を意識すれば調整によい大会なのではないかと思う。

2日間の日程もあっという間に過ぎ、走った翌日は同じルートで帰国する。ハワイはよいところだが、ハワイというとワイキキのカルカイア通りの500m程度をイメージする人がほとんどだが、オアフ島だけでも観光客の少ないハワイらしいところはたくさんあることがわかった。次回行くときは北のほうまで足を伸ばしたいと思った。

ランスのドーピング問題

2012-10-28 22:29:15 | マラソン大会

先週朝何気なくテレビを見ているとショッキングなニュースが流れた。 ランス・アームストロング、ドーピングにより過去のツールドフランス7連覇などのタイトルを剥奪されたうえで、自転車界から永久追放されるという。http://www.cnn.co.jp/showbiz/35023407.html

私が知らなかっただけだがこのニュースは8月後半にアメリカ反ドーピング機関(USADA)からドーピングの疑いをかけられていることが記事になっており、アームストロング自身もコメントを出している。

スポニチの日本語記事

ショックを受けたというよりは「なぜ今頃」っていう強烈な違和感をもったというほうが正しい表現かもしれない。ツールを連覇したのは2005年までだし、その後いったんは現役を退いていたのだから。

ランスを知らない人のために簡単に紹介すると、彼は今41歳、睾丸ガンを克服しその後ツールドフランスを7連覇するという偉業を成し遂げ、ガン撲滅運動をするために「live strong」と呼ばれる腕輪を普及する活動を始めたことでも知られている。http://www.jsports.co.jp/cycle/livestrong.html

ちなみに私も彼の著作にインスパイヤされた一人であり、自転車乗り(ローディ)として彼の偉大さを見習いたいと思っていたので、未だに信じられない思いである。このニュースにショックを受けたのは私だけでないようだ。今週木曜の日経一面の「春秋」というコラムでもこの出来事を扱っている。「私事だが、自伝に感銘して子どもに読めと勧めもした。」と。

報道によるとドーピングは組織ぐるみであり、体中の血液を入れ替えて低酸素な状態でも耐えられるように「改造」されていたらしい。しかも主導していた医師もいたというからタチが悪い、というわけだ。しかし疑問はいくつも出てくる。組織ぐるみといっても彼は所属チームをいくつも変えているし、レースの度に厳しいドーピング検査を受けている。著作にも薬で陽性反応が出ないように細心の注意が払われていたことが明らかになっている。ガンになったのもそのような改造に手を染めたからではないかとさえ言われているようだ。

しかし問題はランスを裁くことで解決するのだろうか。貧しい生い立ちから這い上がって病を克服した成功者は欧米人には冷ややかな目で見られていたのだろうか。彼をかばう声はなおあるというが、このまま「刑」は確定してしまうのだろう。

ガンを克服したようにこの苦境を克服し、異なる形でカムバックしてほしいと願わずにはいられない。