楽天が実施したサイクリストに人気の旅行先として第3位にランクインしたことが後押しとなった。(http://travel.rakuten.co.jp/ranking/special/cyclist/)東京からアクセスも良く、その割には宿も手ごろな値段で泊れることがわかったので、天気予報をチェックしたうえで深く考えずポチっと1泊2日の予定を決めた。
那須のイメージとしては「牛乳」「牧場」くらいしかなかったが、今回行ってみて人気の観光地としての条件をいくつも備えていることがわかった。代表的なもの3つを挙げてみる。
①買い物・グルメ
観光客を集客できるためか、無数の食べ物屋が点在している。土日にもなると並ばないと入れないほどである。自転車で走っていると本当に目に付くのだが、イタリアンから中華、焼肉、日本料理まで選り取りみどり状態である。もちろん定番のパンやカフェごはんも充実している。また駅からは少し離れるがアウトレットモールもあって家族連れや買い物目当ての観光客にも対応している。
②温泉
少し山のほうに行くと温泉が沸いている。私も那須湯本の温泉宿に一泊したのだが、源泉かけ流しで湯量も十分のようである。山に上っていくと北温泉というやや秘境の温泉が今日の日経プラスワンで紹介されていた。硫黄泉のようで温泉神社の近くにいくと硫黄の匂いがして温泉地であることを実感するか温泉郷というほど賑わっていない。
③牧場
南が丘牧場など有名な牧場がいくつかあり、ソフトクリームやジンギスカンなどのグルメを提供している。子供連れなどが楽しめるスポットである。牧場ではないが近くにはサファリパークまであるのだ!
他にも新幹線で1時間強くらいなど都心からのアクセスが便利であることや夏場の避暑としても有効なところもプラス材料であることだろう。こうして見てみると、①は軽井沢、②は箱根、③は北海道に共通する要素に見える。つまり人気の観光地を一度にいいとこ取りができるのが那須であるといえるのではないか!と思ってしまった。
とここまではベタ褒めだが、課題がないわけではない。一番は道路の整備だ。幹線道路も道幅も広くないし、土日の渋滞は日常茶飯事のようだ。自転車の観光地をアピールしようにも自転車用の案内板もないし、路面も荒れたところが多いのでとても危険で夜は走れたものでない。たぶん道路は車が走るものという意識が強い場所なんだと思う。この点は関西地方を見習って欲しい。京都の綾部や和歌山の橋本などブルーのラインが敷かれていて自転車旅にやさしい地域は関西にはたくさんある。
那須は恵まれた観光資源に胡坐をかいているわけではないとは思うが、改善するところはいくらでもあるように思えて仕方がない。