最近ビジネス関係のセミナーや講演会に元サッカー日本代表監督の岡田武史氏がよく登場している。今彼は今治FCのオーナーをしているため、資金集めに四苦八苦していることが大きな理由だが、ITとサッカーの共通性を見出し協力を得られると考えていることも一因だと思う。
講演の中で印象的な言葉は「型」である。岡田氏によるとサッカー先進国のスペインでは自由に個人技を発揮しているように見えるが、実は型、つまり共通認識のようなものが染み付いているという。例えばボールを持った時相手からプレッシャーを受けたとき、ボールに近い味方がどのような動きをするかということだという。今治の地で日本独自の「型」を作りたい、そのために昨年ドイツ代表チームが活用したデータ分析を取り入れたいと考えているという。
この「型」という考え方は欧州がチームスポーツで世界トップに君臨する大きな理由だと思う。何か解決しなければならない課題があったときに、応急的に対応するのか全体を考えて今取り得る解決策がいくつあるのかを考えるのか、など基本的な部分である。捨てることや選ぶことを判断する軸になるものと言ってもいいのかもしれない。
岡田氏の型の話を聞いて自分が携わるシステムの世界の中で身近に感じるところがあった。システムの「仕様書」と呼ばれる設計書である。建築の世界と同様、システムでも様々な設計書を作る。行程によって「基本設計書」と呼んだり「詳細設計書」と呼んだり、呼び方や内容は様々だが、モノを作るデザインであることは共通している。この仕様書は経験的に日本ではエクセルやパワーポイントで作ることが一般的だが、欧米はほぼ100%ワードで作られるのだ。
中身が同じなら見栄えが違うだけではないかと思われるかもしれないが、ワードで資料を作るというのは「型」を意識することを意味する。目次も自動でつくられるし、「1.1.1」など章を意識して文書を構成することになる。一方でエクセルやパワーポイントは作る人によって自由度は高まるが、資料によって構成も様々になってしまうのだ。ワードで作成することは全体感をつかむことにも役立つ。欧米系の技術者と会話したときになぜ日本人はエクセルで設計書を作るのか、と問われて答えに窮したことある。明らかに岡田氏の言う「型」についての認識の違いによるものだと思わずにいられなかった。日本人は文書の量で仕事の成果を測るところがあると思うのが、パワーポイントやエクセルなら図や表を挿入しやすいという点で量を稼ぎやすいのかもしれない。だが、ポイントは使うソフトの問題ではない。いかに型を意識するかではないだろか。相手にとっても型どおりに作られた文書のほうが受け入れやすいのである。
講演の中で印象的な言葉は「型」である。岡田氏によるとサッカー先進国のスペインでは自由に個人技を発揮しているように見えるが、実は型、つまり共通認識のようなものが染み付いているという。例えばボールを持った時相手からプレッシャーを受けたとき、ボールに近い味方がどのような動きをするかということだという。今治の地で日本独自の「型」を作りたい、そのために昨年ドイツ代表チームが活用したデータ分析を取り入れたいと考えているという。
この「型」という考え方は欧州がチームスポーツで世界トップに君臨する大きな理由だと思う。何か解決しなければならない課題があったときに、応急的に対応するのか全体を考えて今取り得る解決策がいくつあるのかを考えるのか、など基本的な部分である。捨てることや選ぶことを判断する軸になるものと言ってもいいのかもしれない。
岡田氏の型の話を聞いて自分が携わるシステムの世界の中で身近に感じるところがあった。システムの「仕様書」と呼ばれる設計書である。建築の世界と同様、システムでも様々な設計書を作る。行程によって「基本設計書」と呼んだり「詳細設計書」と呼んだり、呼び方や内容は様々だが、モノを作るデザインであることは共通している。この仕様書は経験的に日本ではエクセルやパワーポイントで作ることが一般的だが、欧米はほぼ100%ワードで作られるのだ。
中身が同じなら見栄えが違うだけではないかと思われるかもしれないが、ワードで資料を作るというのは「型」を意識することを意味する。目次も自動でつくられるし、「1.1.1」など章を意識して文書を構成することになる。一方でエクセルやパワーポイントは作る人によって自由度は高まるが、資料によって構成も様々になってしまうのだ。ワードで作成することは全体感をつかむことにも役立つ。欧米系の技術者と会話したときになぜ日本人はエクセルで設計書を作るのか、と問われて答えに窮したことある。明らかに岡田氏の言う「型」についての認識の違いによるものだと思わずにいられなかった。日本人は文書の量で仕事の成果を測るところがあると思うのが、パワーポイントやエクセルなら図や表を挿入しやすいという点で量を稼ぎやすいのかもしれない。だが、ポイントは使うソフトの問題ではない。いかに型を意識するかではないだろか。相手にとっても型どおりに作られた文書のほうが受け入れやすいのである。