ビジネスマンじゅんごろうのONとOFF

ビジネスマンならではの視点で趣味やビジネス、社会について論じます。

松井の連続試合出場にみる「継続の力」

2005-06-21 00:53:57 | Weblog
ヤンキースの松井はケガをしながらも連続試合出場を途切れさせることなく、
巨人時代から含めると1600試合以上もの試合を継続して出場している。

連続試合出場というのは日本人感情に訴えるものがある。
続けるということは誰もができるものではない、という説得力があるからだ。
一度途切れると、再び今の数を重ねることは困難だから、いっそうその「価値」が
もてはやされる。

しかし、「継続は力なり」とはいうものの、改めて松井にとっての連続出場の価値って
何だろうか。
「松井を見るために日本から足を運んだファンを裏切らない」
「メジャーの一線にいるという緊張感を維持させる」
など松井本人にとって、モティベーションになっている事項はいろいろあるだろう。

ただし、想像するに本音で一番大きな要因は「続けて出場している自分」に酔っている
ことだろう。
松井は口ではこだわりはない、という趣旨の発言をしているが、続ける自分に酔っている
部分はきっとあるはずだ。

私も中学高校と6年間無遅刻無欠勤の皆勤賞を達成した。
当時はほかの人ができないことを自分がやった、と信じて自分で自分に酔っていたものだ。

今考えると、ほかの人たちは決して、できないわけではなく、進んでやらなかったのだ。
高校時代の大きなGOALの一つが大学に現役で合格することだとすると、わざと
欠席して、受験勉強したほうが効率的かもしれない。
また、学校をさぼって女の子とすいた遊園地で遊ぶのも楽しい想い出作りとなるだろう。
つまり、皆勤賞という「栄光」のために、いろいろ犠牲にしてきたわけだが、いざ達成して
みても、それを達成するために犠牲にしたコストが少なくなかったと感じさせるのだ。

私は現在のように会社員になっても、昔のくせで有給休暇を全て消化する年も一度もないのだが、
はっきり言ってそれ自体に何も価値がない。
風邪を引いたら無理せず、休んで翌日に備えたほうが会社にとっても自分にとってもハッピーだ。

同じメジャーリーガーのイチローは連続試合出場などには興味を示さず、
時折訪れる「有給休暇」を堪能している様子だ。
この意味でもイチローと松井は好対照だ。

今回松井はスタメン落ちした試合で代打安打を記録したことが大きかった。
これで凡打したら、さすがに何のための連続出場と自答しただろうが、
皮肉にも調子を取り戻した。
松井にとっての評価は連続出場ではなく、安打や本塁打を重ねて結果を残すことだ。
結果を残すために、必ずしも連続出場が必要な要件にはなっていないことに早く
気づくべきだろう。

さて、最後に継続といえばこのブログ。
マメに購読してくれている人はご存知だが、ほぼ毎週継続してアップしている。

次週は100キロマラソン+観光旅行のため、更新ができないので
「連続試合出場」が途切れることになります。

が、翌々週のブログでは100キロマラソンのレポートをアップするので、
ご期待を!

都電に乗って

2005-06-14 00:24:51 | Weblog
昨日生まれて初めて都電に乗った!

思わず持っていたデジカメでパチリ。早稲田駅を発車した写真をアップ
しました。

再来週に迫ったサロマ湖マラソンの詳細を打ち合わせるため、
町屋に向かうためだ。
もちろん山手線を使えば早くいけることはわかっていたが、ちょうど江戸川橋
に用があり、今回の「都電に乗って」企画に火がついた。
走っているのは何度も見たことがあったが、乗ったことは一度もなかった。
興味はありながら、きっかけがなかったのだ。

せっかく乗るのだからと思って、始発駅の早稲田駅まで10分ほど歩いた。
ちょうど駅についたときに前の電車が出発したところだったが、数分待つと
次の電車が到着した。時刻表を見ると本数はかなり多いようだ。

160円払って車内に乗り込む。パスネットも使える。
車内は予想通り広くはないが、なんともいえない雰囲気を醸し出している。
ほどほどに混んだ車内の奥に座った。
そして数分後「チンチン!」というベルとともに発車。
ゴトゴトと走り出す。

住宅の横を走ったり、ときに信号待ちで止まることもしばしばだ。
なかなか味があって楽しい。
スピードもゆっくりで、車窓もじっくり楽しめる。
もっとも今回は乗客が多く乗ってきて窓がみえなくなってしまったが。

早稲田から東池袋、大塚、とげ抜き地蔵、王子へと進んでいく。
日曜の夕方近くではあったが、客層はお年寄りや子供が多いようだ。
また私のように長区間乗る人は少なく、みんな3駅~5駅くらいで降りて
いくので、「客の回転」も早いようだ。

特に王子から町屋の間の利用客が多く感じた。
今回に限っては、途中に荒川遊園という小さな遊園地のせいかもしれない。

予想以上に時間がかかり、(なんと40分以上)待ち合わせの時間に遅れそう
になってしまったが、無事小旅行が終了。
急いでいるときに乗るべきものではないと実感した。
でも、また機会があれば乗りたいと思う。今度は終点の三ノ輪橋まで行こうかな。

都電も将来的になくなるのではないかと思っていたが、これだけ市民の足に
なっているのであれば、しばらくは安泰ではないだろうか。

沿線に東京の観光スポットが少ないことが残念だ。
観光客にとっては試しやすいとは言えない区間だ。

駄菓子屋はなぜ潰れないのか

2005-06-06 01:30:41 | Weblog
世の中にはいろいろな職業があるものだが、
たまに、余計な世話ながら「こんな仕事やっていて本当にもうかるの?」
と思うことがある。

「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」(山田真哉著)という新書はまさに
このような、一見するとわからない「儲ける仕組み」を身近な例を
使って解説するものだ。

私もタイトルにひかれて、本屋で立ち読みしてこの本のタイトルに対する
答えを知った。
まだ読んでいない方は是非本屋で立ち読みすることをお勧めする。該当の
箇所はほんの5ページくらいなので、この答えを知りたいだけなら買う
必要はない。

さて、今回のブログではさおだけ屋ならぬ、「駄菓子屋」に変えて儲けの
仕組みを考えてゆきたい。

今でも町のあちらこちらに、今にも文字通り潰れそうな駄菓子屋が存在する。
売っているものは10円20円の安い商品ばかりである。
これらをいくらたくさん売ったところで、大きな収入を期待できない、
よく経営していけるな、、と普通は思ってしまう。

実は私の母方の実家、いわゆる「おばあちゃん家」、が過去に駄菓子屋を
やっていた。私が小学生の高学年になるころはやめてしまったので、詳しい
ことは覚えていないが思い返すと、そういうことか、と思うことがある。

まず、当然かもしれないが、我々が訪れると必ずジュースを出してくれる。
当時はまだビンジュースだが、かなりの数をストックしていたようだ。
駄菓子屋における儲けの源泉のひとつは、飲料水であることは間違いないだろう。
話がややそれるが、マクドナルドでもチーズバーガーとコーラは同じ100円だが、
コーラのほうが利幅が大きいはずだ。

駄菓子屋でラムネなどでのどを潤した想い出がある人は多いと思う。
駄菓子ではなく駄菓子と一緒に飲む飲み物で儲けていると考えられる。

またジュースを冷やす冷蔵器。コカコーラなどのロゴがついているが、
これはメーカー(問屋)から貸与されるものだ。

駄菓子屋に限らず町の小売店はメーカーから厚い待遇を受けていること
が多い。メーカーからすると、小売店に定価で売ってもらえれば、自分たちの
利益も確保できるというわけだ。

「ナショナルショップ」なども構造が似ている。
中小小売の割合が高いメーカーは小売店をリベートなどで厚遇し、販売の支援
も行うのだ。

ただし単価が低い駄菓子のために、メーカーや問屋が小売店をどの程度支援
していたかは不明だ。

と、このように「儲ける仕組み」を考えると面白い。
できれば数字を使って説明できれば、もっと説得力が増すものと思うので、次回
似たテーマで書くときはデータを用いることに挑戦します。