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ビジネスマンじゅんごろうのONとOFF

ビジネスマンならではの視点で趣味やビジネス、社会について論じます。

大阪国際女子マラソン

2012-01-29 23:11:43 | マラソン大会
大阪国際女子マラソンと同日に開催されたハーフマラソンに参加してきた。大阪をマラソン大会で走るのは初めてだったが、アップダウンも少なく走りやすいものだった。今回はレースの前に日経新聞の「持久指数」という記事を読んでいたので多少ペースについて意識しながらのレースになった。
持久指数とは10キロあるいはハーフの記録にこの指数を乗じることで、フルマラソンの予想時間を導くというものだ。持久指数で求めたフルのタイムと自分の持ちタイムを比較して遅ければ前半オーバーペースで、早ければその逆ということになる。
例えば私の持久指数はハーフの記録から2.14近辺だ。今回の1時間22分のハーフのタイムに乗じるとフルのタイムは2時間55分29秒だ。
実は来週はフルマラソンに出場する。目標タイムができてよかった。猫ひろしも同じレースに出るらしいが意識せずに走ることにしよう。
前半と後半のバランスを意識するというのはランナーの中でも中級者以降であろうと思う。レースだと周りに意識されてしまうことや前半に貯金を作ろうとするからだ。
指数という客観的な数字でタイムを見ることは走りにも影響することだろう。この指数はトップランナーになるほど指数は低くなる。つまり前半と後半の「ぶれ」が少なくなるということだ。
距離が長くなるほど市民ランナーにとってぶれを小さくするのは課題となる。走っている間は必死であるが、トップランナーは全力で走っていながらもどこかで冷静に自分のペースがどのくらいか、ゴールタイムがどれくらいかを分析しているんだろうと思う。
これからマラソンシーズンが到来する。先頭争いばかり注目されるが、途中のタイムにも気にすると新たな発見が生まれるかもしれない。

2012箱根駅伝を見て

2012-01-09 22:06:48 | マラソン大会
2012年の正月は箱根駅伝を見て過ごした。結果はご存知の通り東洋大学の圧勝で終わった。注目はやはり5区の山登り。柏原の走りである。予想通りといってはそれまでだが、4年連続の区間賞、しかも今年は区間新記録を塗り替えるというおまけつきである。見ているほうも安心感があったのではないだろうか。ランナーの視点からこの「山登り」の秘密について迫ってみる。
山登りは心拍数が上がるため、心肺能力が要求される。坂道を長く走ると息が切れ、足が前に出なくなる。柏原が普通と違うのは足が止まらず、きつい顔をしているが、実際は平地を走るように歩を進めているところだ。トレーニングを重ねるだけでは身につけることはなかなか困難である。ただし今年の柏原のすごさは山登りだけではなかった。傾斜がきつくなる前の大平台チェックポイントですでに2位の早稲田に2分以上差を広げている。最終的には1分ちょいの差を5分以上に広げて往路優勝を果たすことになる。

独走しながら記録を更新するのは並大抵ではない。箱根駅伝の5区を走りつくした柏原だからこそなしえたことだと思う。次元は違うが市民ランナーにとってもこんな経験をすることがある。毎年同じレースを走っていると走りながら「去年は大体ここでは苦しかった」、「ここから坂道が続くから抑えよう」などと考えるのだ。去年のきつさを体が覚えているからまだ無理をできるかどうかは体で判断できるのだ。景色も見慣れたもので、気分がよければ去年は富士山がみえたなあ、と気持ちを紛らわしたりするのだ。
柏原が記録を達成できた理由はズバリ毎年5区を走ったことと無関係ではない。通常のレースであれば何度も同じコースを試走できるだろうが、山登りの5区は公には試走は禁止されており駅伝の前に走ることはできないのだ。(実際は深夜に試走をしているらしいが。)

今年の柏原の走りを見ていると明らかに先を意識して力配分を調整して頑張りどころとペースアップするところを「体得」していることがわかる。いかに力のある選手であっても同じ時間帯で走ったことがあるかどうかは大きな差になると思うのだ。
以前テレビを見ていて水泳の北島康介がゴールにタッチすることではなく、ゴールした後にタイムを確認することが本当の「ゴール」であることを体得するトレーニングを重ねていることを見たことがある。つまり、普通ではゴールにタッチする直前に力を抜いているということだ。深層心理では頭で考えていることと行動が一致しない。
駅伝でも同じように頭で思い描いたレースをするにはシミレーションを体にしみこませることが役立つことと思う。ある段階ではこれくらいの息の上がりかたで、この先は腕振りの重心を下げることできつさを紛らわす、、というように具体的にイメージをしておくことが必要だと思う。駅伝が「高速レース」といわれるようになったが、勝つためには経験を重ねてシミレーションとそのシミレーションと差があったときの次善策の設定をする。タイムではなく体でそれを覚えこませるということがポイントである。

箱根駅伝を振り返ってそんなことを思うのだった。

受付するも参加せず

2011-10-30 20:54:10 | マラソン大会
大阪マラソンには抽選から漏れたため、同日に開催のあった福井アースライドにエントリーした。
行く前から天気が心配で参加するかどうか迷っていたが、前日時点で雨の降り始めは日曜の夕方からと見込まれていたので、予定通り福井へ向かった。
実は福井県に足を踏み入れるのは初めてである。今まで生きてきて行ったことのない県はまだ10以上ある。大阪にいるうちに西日本は旅行したいと思っている。
さて、大阪から特急サンダーバードに乗る。自転車は大阪までは自走。輪行も随分慣れたつもりだったが、手間取りあやうく乗り遅れそうになるが滑り込みセーフ。約2時間で芦原温泉駅に。快晴である。本当に翌日は天気が崩れるのかと思わせる。受付を済ませ、前夜祭まで時間があったので、10キロほどの東尋坊へ向かう。翌日のコースの一部になっているが、レース中にゆっくり観光できないことが予想されていたからだ。ちょうど夕暮れ時。思いがけず夕陽をおがむことができた。その後宿へチェックインして前夜祭会場へ向かう。あまり前夜祭に参加することはないのだが、今回は食事が出るということなので、参加することにした。8時ごろに宿につき、温泉につかって早めに床につく。ここまでは順調だ。

翌日宿を出ようと真っ暗の外には無情の雨が降っている。5分ほど考えて、今回はレースに出ることをやめることを決意した。雨の降りが弱くなかったので止みそうでないと予想されたこと、雨でのレースで落車したことがあったこと、そんなことを考えて部屋に戻り、二度寝をすることにした。
明るくなってからチェックアウトし駅へ向かう。雨は弱まってはいたので、途中からコースに復帰するか・・などと考えながらもやはり帰ることにしようと決心を固めた。やめることも勇気ある決断であるのだ。帰りの特急の中何となく落ち着かない。やはり目的を達成できなかったことに心残りがあったのだろうと思う。それにしても東尋坊を前日観光しておいてよかった。こんなことなら雨の装備も準備しておけばよかったかな。

大阪では大阪マラソンが開催されていたが、ちょうど雨が降り始め見物も取りやめた。福井はコースマップはもらってきたので、個人でコースを回ってみたいと思う。

アワイチ!

2011-10-10 19:27:14 | マラソン大会
「アワイチ」とは淡路島をサイクリングで一周することを言うらしい。類義語に「ビワイチ」という言葉もあり、言わずもがなだが琵琶湖を一周することだ。
さて大阪に引越ししてから初めての西日本の小旅行として淡路島のサイクリングイベントを選んだ。大阪からは日帰りでいける距離。しかもまだ行ったこともない場所だったので、深く考えずに「淡路島ロングライド」にエントリーした。

淡路島への兵庫県側からのアクセスは明石海峡大橋を車で渡るか、明石駅から程近い場所から出航している「ジェノバライン」に乗るかどちらかだ。レンタカーを借りることも考えたが運転の不安もあったので、輪行でいくことにした。淡路島までは明石駅から13分ほど。明石海峡大橋をくぐって岩屋に到着する。いよいよ淡路島に自転車とともに地を着いた。淡路島は島であるが、一周150キロもあり、淡路市、南あわじ市、洲本市という3つの市からなっている。明石海峡公園の受付会場まではもちろん自走。あまり調べなかったが、島にはコンビニやドラッグストア、ファミレスなどもあり普通の地方町とあまり変わらないなという印象だ。受付では前日イベントでブースなどの出展もあったが、マラソン大会に比べるとやや地味な印象だ。と思ったらステージでショーが始まった。何気なく見ていたら、なんともリズミカルな音楽とともに女の子ユニットが踊り始めた。歌詞を注意深く聴くと「アワジシマの玉ねぎ~」と歌っている。やたらと頭に残る曲だ。思わず写真を一枚撮った。帰ってきてからしばべて見ると、SDN48というユニットが歌っている曲らしい。もちろんこの写真の女性たちは地元のボランティアだろうけれど。ぜひyoutubeで「淡路島の玉ねぎ」と検索してみてください。

さて、受付後は奇跡的に予約できた受付場所から3-4キロ離れた宿へと向かった。素泊まりで取っていたが付近には食堂がないとのことなので、宿で食事をお願いすることにした。それまでは近くの温泉でひとっ風呂浴びる。宿で一人で食事をするのは初めてだったが、それほど悪くない。刺身や煮物の味は絶品で久々に「うまい!」といえる食事だった。少しほろ酔いで早めに床につく。天気がよいことがわかっていたので、寒さについての備えは不要だったが一応ウインドブレーカーなどを準備しておいた。

さて翌日。暗いうちに宿をでてスタート地点へ向かう。スタートは朝6時前から少しずつスタートするウェーブ方式だ。いつのまにか朝日が海から顔をのぞかせている。いよいよ自分の順番になり自転車に乗り込む。幸い自転車は毎週末乗っていて調子は悪くない。スタートして車道を列になって走ることになる。規制はほとんどされていないので、全般的に交通ルールを守って公道を走ることになる。150キロのうちエイドステーションは4箇所。最初のエイドまでは30キロ弱だ。一日に150キロ走るのはさすがに初めてだったが、今まで参加した山岳コースと異なりフラットな道が中心だ。途中のエイドではおにぎりやパンが振舞われた。コースは海沿いを走るコースは気分がよい。南淡路まで来ると遠くに別の陸地が見えてくる。あれは四国かと思いながらペダルに力を入れる。自転車のイベントではあるが記録を競うわけではない。自分もせっかく淡路まで来たのだから景色を楽しまなければと思いながら、安全を確保しながらも景色も楽しんだ。

最後のエイドで残り30キロと言われる。エイドでは審判というジャージを着たサイクリストさんがみんなに声をかけている。特に先のコースがどんな様子かアドバイスするものだ。このコースの最大の難所は最初のエイドを通過した後の山岳コースといえるだろうか。ただ去年参加した八ヶ岳に比べればそれほどでもないのだが。後半は明石の町が近づいてくることに気持ちが盛り上がる。

無事午後2時前にはゴールした。後は前日に行った温泉に行ってから行きと同じジェノバラインに乗って小旅行終了。輪行は最後まで気が抜けないのだが、無事帰路に着くことができた。

大阪近辺は東京に比べるとサイクリングスポットがたくさんある印象だ。レンタカーも組み合わせてまた新たなコースを開拓したい。

初トライアスロン初完走

2011-09-23 10:15:41 | マラソン大会
横浜のトライアスロンに参加してきた。
トライアスロンへの参加は長年の目標の一つだったので、
思い切ってエントリーしたのが今年の正月。
5月の大会が延期となりさらに自分の大阪転勤などあり、
参加そのものが危ぶまれたが、何とか好天に恵まれ参加に
こぎつけることができた。

トライアスロンへの参加を躊躇していた理由は次のようにいくつかある。
・スイムが苦手
・エントリーの代金が高い
・参加のために協会の会員にならないといけない
・大会自体が少ない
・会場に諸々運ぶ必要があり面倒
しかし、参加しなければいつまでたっても本当のところがわからないので
参加者も多い横浜大会にエントリーすることにしたのだ。

あらかじめ引越し前に自転車は実家に預けておいて、
前日の預託も含めて自家用車を借りることで輸送の問題は解決した。
前日には説明会があるというので、参加したがここで大きな誤解に
気づくことになる。

「スイムではウェットスーツ着用が必須」ということだ。
もちろんトライアスロン用のスーツはあらかじめ購入していたのだが、
それだけでは不十分で、一般のレースでは必須とのこと。
一応確認したが、着用していないとレースに出場できないとのこと。
ちなみに何かとルールが厳しく、規定にあわないと「ペナルティ」が
課されて記録も認めてもらえないらしい。

説明会に参加している人たちは皆いい体格をした人たち。正直この時点で
本当に明日自分は参加できるのかと不安な気持ちになる。
購入するかレンタルするかどちらかしかないわけだが、会場の出店ブースを
眺めてみると2万円で売っていた。
さすがにここでの出費は厳しい。レンタルすることにした。
幸いレンタルショップを以前リサーチしていたことを思い出し、その場で
スマートフォンを使って検索し電話をした。
何とかレンタルOK!車で直行し夕方にはウェットスーツをゲットすることが
できたのだ。
ようやく参加できる用意が整った。

翌日、スタート時間は少し遅く10時前。マラソン大会と異なり何人かに
分かれた「ウェーブスタート」により順番にスタートする。
スイムからバイクへのトランジットなどどのように行うのかまったく
要領を得ていなかったので、早めにいって見学することにした。

横浜トライアスロンの会場は山下公園内の中心地。スイムは山下公園前の
海を泳ぐことになる。バイクは山下埠頭から本牧方面のコース。バイクは
山下公園からみなとみらい方面と、海近くの良いコースだが、狭い会場の
ためやたらとカーブが多いのが特徴だ。

さて自分のスタートになった。
マラソン大会と異なりピストルではなくサイレンによるスタート。
完走狙いの私は後方からスタート。後ろからついていけばよいと
考えていたが、しばらくすると他のアスリートの気配が消えた。
顔を上げるとコースを大きく外していた。
プールと違って自分の泳ぐコースがわからないのでいちいち確認する
必要があるのだ。またしばらくすると息苦しくなる。
9月から引越先近くのジムに入会したのだが、スイムの練習は3回ほど
しかしていない。1500メートルを続けて泳ぐことなどプールでもできない
のだ!波に押されさらにかなり苦しくなる。まだ1/4もいっていない。

時間差でスタートした後方のアスリートに次から次へと抜かれていく。
「・・もうダメか・・」救命のため近くでボートに乗る監視員に手を
あげようか迷っていたが、このレースのために様々な調整を重ねて
きたことや周りの人たちにトライアスロンに参加することを吹聴して
きたことを思い出す。
「・・ここでリタイヤしたら面目たたんな、、せめて制限時間までは
頑張ろう」
スイムの制限時間は1時間。普通のアスリートは遅くとも40分くらいで
泳ぎきる。
今回のスイムのコースは行って帰ってというルートを2周するというもの。
1週目の復路で平泳ぎで呼吸を整える。マイペースに切り替えると開き直る
と不思議と「まだいける」という感覚になってきた。

1週目を終え時計を見ると20分ちょい過ぎた程度だった。
いけるところまで行こうと2周目に入る。周りにはほとんどアスリートは
いなくなった。マラソン大会の最後尾のランナーの気持ちとなる。
その後も平泳ぎとクロールを組み合わせながら何とかスイムを終える。
この時点で45分を経過していた。

記録狙いではなかったので、ここで完走への期待が高まってきた。
バイクに乗り早速走り始めるが、ここでも次々と周回の速いアスリート
に抜かれていく。バイクは同じルートを6周する。
1時間半程度が平均のようだが、結局1時間40分もかかった。
パンクなどのトラブルがなかったのが救いである。

最後は得意のランだ。
ここは全力で次々とアスリートを抜いていった。といってもかなり後方だった
ので私が走り始めた時点でゴールする人たちも多かったのだが。

そして3時間10分を少し過ぎたタイムでゴール!
初完走を果たすのだった。
不思議とフルマラソンを完走したときのような疲労感はない。
でも完走したことの喜びがふつふつと湧き出てきた。
「やった!」
目標を達成できた瞬間である。

さて、翌日実家にてテレビでエリートの様子を生放送していたので
見ていた。いかにパワーを後半に温存するかがポイントらしい。
3つの競技は有酸素運動であるが、1つ1つはそれほど長時間では
ないため、戦略が必要であるようだ。

トライアスロンに必要なコストをまとめてみよう。
・トライアスロンスーツ約15000円
・エントリー料金24000円(横浜の場合、ほかはもっと安い)
・JTU会員3500円
・ウェットスーツレンタル5000円

これにバイクと空気入れなどバイク関連のコストやシューズ、そしてもちろん
移動の交通費が加算される。
マラソン大会と比べて出費面でもかなり開きがあることがわかる。

それでも今回出場してよかったと思う。
やればできるという自信と参加のための調整を成功させることができた
満足感が大きい。
いつかはアイアンマンにも挑戦するか。
それにはスイムが大きな課題であることがわかった。

グランドスラム達成!

2011-07-23 23:07:41 | マラソン大会
市民ランナーのグランドスラムという言葉はランナー界では
そこそこ有名であるが、多くの人にとってなじみの薄いものだろう。

調べてみるとランナーズの後書きで誰かが言ったことが
始まりらしい。
つまり、、
・フルマラソンを3時間以内で完走すること
・100キロマラソンを10時間以内で完走すること
・富士登山競争を制限時間内で完走すること
この3つを達成することを「グランドスラム」と呼ぶのだ。

このうち3つ目の富士登山だけが達成できていなかったのだが、
昨年出場権を獲得できた山頂コースにエントリーし見事4時間切りの
好タイムで完走することができた。
しかもこの3つを2011年の中で達成できたことになる。
達成したからといって何か称号がもらえるわけでもなく、単なる
自己満足にすぎないのだが、自分にとって今年の目標の一つである
ことには変わりない。

富士登山は正直未知の大会だったので、
無事に完走できたことにほっとしている。
そして富士登山がグランドスラムのひとつになっている意味が
わかった気がする。
簡単にどんなレースか書いてみる。
スタートは富士吉田市役所。いきなり登りになる。しばらくすると
森林道を走っていく。
「馬返し」と呼ばれる位置まで早めのランナーで約1時間。
ここまでがまともに走れる期間になる。
その後は富士吉田口の登山道をひたすら上ることになる。

登山道なので走ることはできないのだが、大またで、ときに
小走りをして上っていく。
5合目を通過すると、岩場が中心になる。
岩場を手をつきながら上っていく。
例えれば岩場をはっていくトカゲのようだ。

だんだん空気が薄くなっていくのだが、今年は天候のコンディションは
悪くなかったためか、気分が悪くなることはなかった。
8合目あたりにくると頂上付近まで見渡すことができる。
本当にあそこまでいくのかという気持ちを押し殺し、足場を慎重に
選びながら上っていく。
滑りやすいためか何度も足がつりそうになりながらもなんとか
だましだまし足を止めないようにする。

そして山頂へゴール。
添付の写真は山頂で撮ったもの。富士山の頂上は初めてだったが、
感慨にふけるほど落ち着いた雰囲気ではなかった。
うわさには聞いていたが、自動販売機もありビールを飲むランナーも
多くいた。
私も祝杯をあげたい気持ちを抑えて、最後のランナーを見届けた後は
5合目まで下る。下山も楽ではなかったが何とか無事に5合目まで降りて
くることができた。

さて、このレースがグランドスラムのひとつといわれる所以は
いくつかあると思うが、以下に自分なりの特徴を書いてみる。
・制限時間が割りと厳しいため完走率が他のマラソン大会に比べて低い
・一年に一度しか開催されない、しかも平日に参加されるので、
そもそも参加するための調整をすることが必要
(ついでに言うと宿の手配も結構大変)
・全面登りなので文字通り心臓破りの坂に耐えられる体力が必要

100キロで10時間を切ることやフルで3時間を切ることに比べると
高い心拍数でも足を止めない心肺能力が要求されると思った。
フルで3時間切れたからといって富士登山で完走できるものでも
ないだろう。

何はともわれ、このレースに挑戦する人はぜひぶっつけではなく
レース前に何度か試走することを強く推奨します。

サロマ湖100キロウルトラマラソン

2011-07-18 23:48:47 | マラソン大会
少し時間が空いたが、サロマ湖100キロマラソンの
参加レポートを残しておきたい。
実に今回で7回目。

今回完走すればあと3回でサロマンブルーというところまで
きた。
気候は昨年に比べて随分涼しいことから記録を狙えると思っていたが、
若干コンディションの調整に失敗した。
仕事が忙しかったことや前週に2度も飲み会に出席しなければならない
状況だったこと、さらに太ももに痛みを覚えるような状況でスタート地点に
立つことになった。

しかしスタートにたつとあとはなるようにしかならない。
今回は密かに9時間切りを狙っていた。
せっかく走るのだから自分なりのテーマを持って走ることで
毎年同じコースを飽きずに走り抜くことができるのだ。

前半は好調。フルマラソンの距離も3時間半過ぎで通過した。
しかし60キロまでだった。
70キロあたりから徐々に失速し、80キロ直前の給水では座り込んで
しまうほど弱ってしまった。

なんとか80キロを通過した後走ったり歩いたりを繰り返す。
ここまでくると気持ちの勝負である。
もう9時間切りは無理であることはわかっているが、少しでも早く
ゴールに近づくことだけを考えて走る。

残り2キロを切るとどのようにゴールテープを切るかを
考えはじめる。
今年は新しい試みをひとつしておいた。前日の受付のときに
メッセージを書いて提出しておくとゴール時のアナウンサーがそれを
読んでくれるのだ。
ゴールが近づく。周りにランナーがいないことを確認する。
確実にゴールテープを切るためだ。
また身なりもそれなりに気にする。ゴール時の写真に惨めな
状態で写ることを避けるためだ。

「ゴール」

わずかに昨年の自己ベストを更新することができた。
本当にきついレースだったが、ビールを片手にゴールの実感を
噛みしめる。この瞬間があるからやめられない。

その後次々とゴールするランナーたちとランナーが書いたメッセージ
が読まれるのをゆっくりと聞いていた。
村上春樹に触発されて出場を決心したという人が多かった。

サロマから帰った後村上春樹氏のサロマ湖100キロに参加したことを
書いた章を改めて読み返してみた。
なるほど、文学表現が独特だが的確に表現している。
42.195キロを過ぎたことを「ジブラルタル海峡を抜け未開の外海に
乗り出す」と表現していた。

100キロは何度走っても次も確実に完走できるという
感覚にならない。多くのランナーにとって「未開の外海」であり
続けるのだ。


3度目の正直(東京マラソン)

2011-02-28 22:49:04 | マラソン大会
東京マラソンに参加してきた。
過去2回はサブスリーを意識して達成できなかった
大会だが、次はいつ出場できるかわからないため
くいの残らないレースをしたいと思って臨んだ。

貼付した写真はゴール直後に撮った「東京ゲートブリッジ」。
この写真でもわかるとおりスタートからゴールまで晴れわたった
よい天気であった。
天気予報では曇りが続いていたが、前日に予報が晴れにかわった。

今回市民ランナーが3位に入るという快挙を遂げたが、
その背景には予報による混乱があったのではないかと
想像できる。

私もちょっと力ははいりすぎて、実は10日前のプールでの
トレーニング中に太ももを痛めてしまった。
歩くのも違和感を覚えるくらいだったので、本当にレースに
耐えられる体なのかと不安に思った。
この違和感は前日まで続く。
市民ランナーの私でも調整に失敗してしまうわけだから、
実業団のランナーでも意外と頑張りすぎてしまうことは
あるのではないかと思った。

幸い私はいためたのがランニングの最中ではなかったため、
使う筋肉が違うと勝手に解釈して、レースに挑んだ。
ハーフを通過したころから違和感が痛みに変わってくる。
痛みの箇所も太ももから太もも裏に変わってくる。
短いレース時間中体には様々な変化が起きていく。
なんとかだましだまし、やり過ごし、何とか35キロを通過した。

あとは佃大橋をわたって、豊洲へ抜ければゴールが見えてくる。
先頭からスタートできたおかげで、最初から最後までストレスなく
走ることができた。
わずかだが、前回の湘南マラソンを上回る自己ベストを更新することが
できた。
何度走ってもよい大会だと思う。
レースのすばらしさだけでなく、「走らせてもらってありがとう」という
感謝の気持ちが湧き出てくる。
まさにランナー冥利につきるというものだ。

ただ今回スタート前の挨拶で石原都知事は
チャリティランについて言及していた。「日本では寄付文化が根付いて
いない。今回はよいモデルになるのではないか。ロンドンでは3分の1が
チャリティランナーだ」と気になる発言をしていた。

もちろんチャリティ精神は重要だと思う。
しかしランニングという健全なモティベーションを別の目的に利用するのは
いかがなものだろうか?
ランナーはただ走りたいのだ。チャリティがその手段というのは趣旨からも
外れているのではないかと思わずにいられない。

ランナーはスタートに立ったらみな平等だ。
それがスポーツの精神だと思う。市民ランナーが3位に入るというのは
まさに象徴している。
スタートに立つ条件が「お金」だとすれば残念に思わざるをえない。

三たびサブスリー

2011-01-30 17:49:29 | マラソン大会
2010年は一度も達成できなかったフルマラソンでの3時間切り(サブスリー)を
先週の湘南マラソンで達成できた!
しかも2時間50分台前半の自己ベストを5分程度更新するというもの。

コンディションが良かったこともあるが、
今回は河口湖の反省を踏まえて給水をこまめにとることを心がけ、
大きな失速を防ぐことができた。

今年は市民ランナーとしての『グランドスラム』を達成を目指す年。
どうせなら1年間ですべて達成したいと思っていたので、幸先のよい
スタートをきることができた。
ちなみに、市民ランナーのグランドスラムとは、
フルマラソンを3時間以内に完走
100キロマラソンを10時間以内に完走
富士登山山頂コースを時間内に完走
というものだ。

フルマラソンの3時間以内というのが一番難易度が高いと
思うのだが、100キロと富士登山は参加すること自体が困難と
いえるだろう。
マラソン以外にも仕事の調整や宿や交通の手配など体力以外の
スキルも要求される。


今回は余裕をもってサブスリーを達成したので、
ゴール後にサブスリーを達成するほかのランナーを見ることが
できた。
今回の湘南は他のランナーにとっても走りやすかったようで、
次々とゴールしてくる。きっと厳しい練習を重ねてきたのだろう
と思いをはせていた。

自分は特別な練習を重ねたわけではなかったが、
ひとつ言えるのは精神面で強くなったと思うことだ。
3時間というとそれほど長くないと思われがちだが、
特に後半に短い間に様々な変化が訪れる。
足の痛み、疲れ、のどの渇き。
大事なのは「まだいける」という気持ちを持ち続けることだ。

以前のブログに書いたことがあるが、心が折れないという
ことが何より大事になる。
フルマラソンを何度も走っているから完走を目指すだけなら
それほど大変ではないが、納得のゆく結果を残すには精神的に
負けないことが何より必要だと実感した。

さて、次の目標は東京マラソンそして、今年はいよいよトライアスロンにも
チャレンジしようと思っている。
ビジネスマンアスリートの挑戦には終わりがない。




皇居を走るランナー問題

2011-01-10 21:17:34 | マラソン大会
1/9のNHKニュースで皇居を走るランナーに関して
苦情が出ており、千代田区は対策を検討していると報道
されていた。
何でも観光客や歩行者が危険に感じる場面が多く、
接触事故も起きているという。

ランナーの数は東京マラソンが始まった2007年あたりから急速に増え始めた
という。
実は私も年末の仕事納めの後、皇居を3周し、改めてよいコースだなあと
思ったこともありこの問題には関心がある。
自分が考えた解決策について述べてみたい。

まず走るランナーたちは「どこから来るのか」を調査する必要がある
と思う。見立てでは、7割程度は近くのランニングステーションか銭湯を
利用していると思う。
中にはコインロッカーを利用したり、バッグをベンチに置いたまま走る強者も
いるようだが、ポイントの1つはランニングステーションにあると思う。

入湯税のように50円程度料金を徴収したらどうだろうか。
徴収したお金は安全を保つ反射板や看板を購入するためにあてがえばよいのだ。

ランニングステーションはよい顔をしないと思うが、まずランナーに
感謝して走るという意識を植え付けることが必要だ。

次にルール作りだが、これは反時計回りが原則であるが、
禁止する区域を作ったほうがよいと思う。
皇居を走ったことのある人ならわかるが、千鳥が淵の坂は歩道がせまく
人がすれ違うのがやっとの位だ。
ここを時計回りで走るランナーがいたとしたらぞっとする。
反時計周りしかできないようにすると、一周走れないランナーは困る
だろうから、このような狭い区域だけは禁止にすればよいのだ。
千鳥が淵は本当に狭いので、車道の側を一部開放できたらどうかとも
思う。

そしてルールを破った人への罰則だが、これは千代田区が数年前に
実施した「路上喫煙ルール」が参考になるだろう。
路上喫煙禁止区域でタバコを吸う人を見つけたら、「任意」の罰金を
課すというものだ。
効果が高かったこともあり、皇居ランナーにも応用できると思う。

皇居ランはレベルが様々な人がいるので、レベルに合わせて
ペースの似たランナーを見つけて一緒に走ることができる。

何とかマナーを守って皇居をランナーにとっての聖地となることを
祈らずにはいられない。