333ノテッペンカラトビウツレ

 奇跡は 誰にでも 一度おきる だが おきたことには 誰も気がつかない

この金はどこから来たのか?

2008-04-05 02:49:49 | SP(Standard Program)
●先日、ある方から「デパート商品券」をいただきました。某有名百貨店で使用できるものです。筆者にとっては初のデパート商品券です。これまで図書券(現在は図書カード)やビール券などはもらったことがありますが、デパート商品券をもらったのは初です。

●筆者は映画のチケットを購入するために頻繁に金券ショップに足を運ぶのですが、これまでその他の金券に関心をもったことはありませんでした。現在、金券ショップでは多種多様な品が扱われていて、商品券に代表されるギフト券、旅行券、ビール券、おこめ券、図書カード、ハイウェイカード、切手や収入印紙、コンサートやスポーツ観戦のチケット、株主優待券、そしてテレホンカード・・・・・・貨幣ではないが、貨幣の価値をもつ有価証券は意外に多く、金券ショップは常に大勢の人でにぎわっています。

●ああいう店を訪れると「商品の価値」について若干考えさせられることがあります。例えば図書カードです。筆者はたまに大量に書籍を買う場合に金券ショップに出向いて図書カードを購入する場合があります。額面で2万円分。これを某金券ショップで買うと1万8000円になります。で、これを持って書店に行くと当然ですが2万円分の書籍が手に入るわけです。当たり前の話と言えばそれまでなんですが・・・ここに発生した2000円は何だ?

●これが「隣の店の方がシャンプーが50円安いわよ」って言うのはわかるんですよ。どこの店もシャンプーの定価から値引きしてるわけですから。しかし、書籍やレコード、映画の入場料など定価が一律あるものが金券を使うことで値引きされるわけですよ。それを人は「ささやかな節約」とか「かしこいお買い物」と言いますが、実際にここに発生した2000円は、節約というのとは少し違いますよね。

●そもそも2万円の図書カードが18000円で売られているということは、金券ショップはそれより安い値段で仕入れているわけですよ。でないと利益が出ないわけですから。すると図書カード2万円分の最初の価値って・・・いくら分なんだ?おそらくは「本なんか欲しくないから、こんなカード、1万で買ってくれるだけでもありがたい」という人が店に売るわけですよ。まぁ、間違いなくそれは自分で買ったものじゃないでしょう。自分で1万8000円払ってカードを買って、1万円で売るヤツはいないでしょうから。とは言え、そこにカードがある以上、最初に誰かが金を払い、それが巡り巡って筆者のところに来たわけです。そして、そこには何故か2000円が握られているわけですよ。

●金券ショップで図書カードを買う度に「この浮いた金はどこから来たのか?」ということを考えます。あるいはこの金は「本来は誰かに支払うべき金」なのかもしれません。だって2万円分の本なのに、1万8000円しか払ってないわけだからさ。金券って「ああ得したわ」とか言って何げなく使ってますが、案外、不思議なものだと思います。というか“貨幣”というもの自体が非常に不思議な存在なわけですよ。金券は、日頃、あまりにも普通過ぎて麻痺してしまった“貨幣の奇妙さ”を思い出せてくれるの存在なのかもしれません。

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