地方の個人塾から難関大学へ合格させるメソッド

塾長が、ホンネをつぶやきます

親の我が子に対する影響の凄まじさ

2021-06-01 11:39:59 | 日記

我が子が中学生になり

初めての定期テストを経験した。

 

その結果を

親として受け止める。

 

中2、中3と学年が進んでいき、

いよいよ高校受験。

 

経過を見つめ、結果が出て

そして高校生に。

 

親として、

このあたりまでくると

さすがに全員が気づくことがある。

 

「危機感や欲を持って

能動的に行動しなければダメ」

 

塾ができることは

① 本人の自覚

② 学習内容という経過

③ テストや入試の結果

の3要素。

 

最も目について、

最も求められがちなのが

③の結果であり、

「塾はそのためにある」

と思われている。

 

極端な話、

「合格をお金で買う」

みたいな気持ちであろう。

 

しかし当然だが、

合格という結果は、

そのテストをクリアーするだけの

学習内容の理解と定着が

なければならない。

 

日々の学校や塾の努力は

ここに注がれる。

 

授業をし、

テストをし、

質問に答える。

 

勉強は5教科あり、

そのどこに力を注ぐかは

それぞれ違うが

目標からの逆算で考えて

カリキュラムは組まれる。

 

その中での吸収や定着の差が

「経過」の差→「結果」の差

へと繋がっていく。

 

ここまで書いてきて、

もう話の結論は見えてますね?

 

この吸収や定着の差は

なぜ生まれるのか?

 

それは

① 本人の自覚

もうね、ここなんです。

 

そうだな

炒め物をするぞ!

って思った時の

フライパンの温度みたいな感じ?

 

野菜は切ったし、肉も切った。

 

食材は全て準備し、油も入れた。

 

さあ、フライパンに

それらを全てと投入だ!

 

十分に熱せられている

フライパンからは

ジュア!!!!

という良い音が聞こえる。

 

軽く跳ねる油

香ばしい香りもすぐに感じ

色づき始める肉

 

あっという間に

食べごろの感じになり、

慌ててお皿を準備し、

そこに熱々のまま盛る。

 

簡単に想像できますよね?

 

それに対し、

全く熱せられてない

フライパンはどうでしょうか?

 

食材を入れても、何の音もない。

 

油は野菜に絡みつくだけ。

 

無音

変化なし

 

しばし待てど、

何の変化もない。

 

あれ?おかしくない?

 

そう思って確認すると、

「IH対応じゃないじゃん!」

なんてこともあります。

 

「なんで我が子は伸びないだろう」

 

そう思う保護者は

少なくないはず。

 

しかし

現場に毎日立つ身として

言わせてもらうと

伸びる子と伸びない子には

これだけの差があるんだ

と切に伝えたい。

 

責任転嫁?

 

そう聞こえるかもしれないが

その子が生まれてから今日まで

十分に熱せられた

フライパンにしてきたか、

先々、

IHのコンロって分かってるのに

IH対応にしてこなかったか・・・

 

それだけの違いがあるってことは

塾の先生には分かるんですね。

 

読み聞かせを

たっぷりしてきたか。

 

読み聞かせた内容で

たっぷり話をしたか。

 

いろいろなものを

手や目に触れさせ、

思考を促すような言語化をしてきたか。

 

疑問詞を多用する会話で

思考を掘り起こしてきたか。

 

日々のコミュニケーションで

語彙を増やしてきたか。

 

親自身が学ぶ姿勢、

考える姿勢を、

行動する姿勢を見せてきたか。

 

価値観の刷り込みを

念仏のようにしてきたか。

 

毎日のルーティンに

「学習」を組み込んできたか。

 

その中で

「達成感」を感じるよう

言語化してきたか。

 

夫婦で

そういう考えや行動を

共有してきたか。

 

そういう意識や行動の全てが

「我が子が自覚的に

行動できるようになるために!」

ということに繋がってる。

 

小1から高3まで

塾生を見ていると、

当然ながら、

その親も間接的、直接的に

見ることになる。

 

学年が上がれば上がるほど、

親の意識は

①→②→③

へと強くなっていく。

 

しかし

IH非対応のフライパンを

IH専用のコンロに乗せても

駄目なんです。

 

いくら食材や

料理人の腕が良くてもね

望んだ料理はできない。

 

それでも焦って

火力を上げたらどうなる?

 

IH非対応のフライパンは・・・

 

結局、一番大事であり、

唯一大事だと言ってもいいものが

① 本人の自覚

 

って、こればかりは

経験した保護者しか

分からないことなんだけどね・・・・

 

どんな食材を入れてもらうか!

どんな包丁で切ってもらうか!

どんな料理人に頼むか!

 

IH非対応のフライパンを持って

ウロウロする親の

なんと多いことか。

 

違う、そこじゃない。

 

そこに時間かけても

全くの無意味なんです。

 

その手に持ってるフライパン

よく見て下さいよ。

 

よく触ってみて下さい。

 

そもそも金属でもない、

って場合もありますよ?

 

IH対応でも、

分厚すぎて

全く熱が伝わらない

パターンもありますよ?

 

家でちゃんと

ある程度熱してきましたか?

 

結局は、そこなんです。


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指定校推薦が修羅場を生む

2021-06-01 05:12:00 | 日記

現在、入試は

学校推薦型選抜(いわゆる指定校推薦)、

総合型選抜(いわゆるAO)、

公募制推薦、一般選抜と区分されます。

学校推薦型選抜は

学校の評定+付帯条件(資格や特定科目の成績)を基に

校内選考→書類・面接などで入学決定

総合型選抜はアドミッション・ポリシーなどにある

「求める学生像」に沿った選考、面接と小論文が主


公募制推薦は学力検査が多い


一般選抜は基本的に学力検査

いわゆる科目の勉強、

この区分で言うと学校推薦型と総合型は

学校のテストとそれに伴う評定、

公募制推薦と一般選抜は

入試問題が解ければ良い、というふうに分けられます。

そこからの対応法については

評定にこだわるならこう、とか、

ペーパーテストにこだわるなら

多少の取捨選択を厭わず、だったりとか、

戦術の話です。

指定校推薦を軸にする難しさは

その枠組みの中では第1志望を狙うことが

唐突に取り上げられたりするところにあります。

つまり、本人が望まない形で

受験機会が失われてしまうわけです。

また、希望者が被ると選考がありますが、

そこに漏れると選択できる学校が

「残り物」になってしまう。

そうなると、

その年に学校から提示された選択肢の学校の中から

条件を満たすものを選ぶことになります。

指定校狙いで希望する学校を取れなかったら

総合型、公募、一般へと舵を切り直すのだと、

入試問題対応の点で遅れが出て厳しくなる。

一方で一般狙いを軸にしていて

受験科目を軸に勉強を進めているが、

学校の成績も卒なくできる場合には、

予期せず指定校推薦が取れることもあります。

結果論として評定が足りており、

競争をくぐり抜けることができた場合です。

ただ、この路線の場合、キャパと他の制約から

受験科目以外の力の入れ具合に差が出ることが多く

その場合は純粋に力勝負に出ることになって

そのパターンの方が多いように感じます。

もちろん、評定が足りないだとか

学校が枠を持っていないという場合には

一般勝負に打って出るしかありません。

このどちらがいいかについては、

今はAOや学校推薦が増えているという世の風潮でもなく

個性と意向で決めたらいいと僕は思うわけです。

また、一般を

「選んで行けるところに行けばいいから

そんなしんどいことをしなくても…」とか

「あなたには一般なんて無理」みたいにして

指定校狙いを押し付けるのはちょっと違うと感じます。

あくまでも本人の行きたい方向と

どのタイプの勉強が合うかという個性でしょう。

指定校推薦は基本的には校内の同級生と競うことで

校内の枠を取ることが非常に重要です。

これについてはかつてこんなことがありました。

指定校推薦で8割がた進学する私立の子の指導を

してたことがあったのですが、

高2まで狙ってた第1志望が高3で指定校を外されて

枠が消滅しました(大学側から外されたわけです)。

このときのその学校で起こったの疑心暗鬼。

日々のクラスメートとの会話が常に腹の探り合い。

人間関係のヒビが垣間見える悲惨な件です。

そうでなくても指定校選びで

お互いを牽制するような言動というのは多くなる。

そのような在り方で本当にいいのかどうか?

指定校推薦や総合型の受験生は継続的な取り組み、

例えば毎週の課題提出をコツコツというところに

強みがあると感じます。

一方で一般組は自分のフィールドの科目を

力づくでねじ伏せるところに強みを見せる子が多い。

この総合力と爆発力を善し悪しで比べることは難しい。

社会的にはコツコツした継続が強い方がよい、

というご意見もいただきましたが、

爆発力、1点に集中する力で壁を撃ち抜く才能は

非常に稀有なものと思いますし、

また、多様性という意味では

社会活動やスポーツが活きる人の総合型、

コツコツと揃えてきた人の指定校推薦、

主戦場の科目に強い人の一般と

バランスよく枠組みがあるのがいいと思います。

何よりもひとりひとりが自分の希望をもって、

自分に備えたい力をつけるための大学を、

自分の個性に合った勉強と方式で選ばれるように

取り組めればと思います。


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