地方の個人塾から難関大学へ合格させるメソッド

塾長が、ホンネをつぶやきます

指定校推薦が修羅場を生む

2021-06-01 05:12:00 | 日記

現在、入試は

学校推薦型選抜(いわゆる指定校推薦)、

総合型選抜(いわゆるAO)、

公募制推薦、一般選抜と区分されます。

学校推薦型選抜は

学校の評定+付帯条件(資格や特定科目の成績)を基に

校内選考→書類・面接などで入学決定

総合型選抜はアドミッション・ポリシーなどにある

「求める学生像」に沿った選考、面接と小論文が主


公募制推薦は学力検査が多い


一般選抜は基本的に学力検査

いわゆる科目の勉強、

この区分で言うと学校推薦型と総合型は

学校のテストとそれに伴う評定、

公募制推薦と一般選抜は

入試問題が解ければ良い、というふうに分けられます。

そこからの対応法については

評定にこだわるならこう、とか、

ペーパーテストにこだわるなら

多少の取捨選択を厭わず、だったりとか、

戦術の話です。

指定校推薦を軸にする難しさは

その枠組みの中では第1志望を狙うことが

唐突に取り上げられたりするところにあります。

つまり、本人が望まない形で

受験機会が失われてしまうわけです。

また、希望者が被ると選考がありますが、

そこに漏れると選択できる学校が

「残り物」になってしまう。

そうなると、

その年に学校から提示された選択肢の学校の中から

条件を満たすものを選ぶことになります。

指定校狙いで希望する学校を取れなかったら

総合型、公募、一般へと舵を切り直すのだと、

入試問題対応の点で遅れが出て厳しくなる。

一方で一般狙いを軸にしていて

受験科目を軸に勉強を進めているが、

学校の成績も卒なくできる場合には、

予期せず指定校推薦が取れることもあります。

結果論として評定が足りており、

競争をくぐり抜けることができた場合です。

ただ、この路線の場合、キャパと他の制約から

受験科目以外の力の入れ具合に差が出ることが多く

その場合は純粋に力勝負に出ることになって

そのパターンの方が多いように感じます。

もちろん、評定が足りないだとか

学校が枠を持っていないという場合には

一般勝負に打って出るしかありません。

このどちらがいいかについては、

今はAOや学校推薦が増えているという世の風潮でもなく

個性と意向で決めたらいいと僕は思うわけです。

また、一般を

「選んで行けるところに行けばいいから

そんなしんどいことをしなくても…」とか

「あなたには一般なんて無理」みたいにして

指定校狙いを押し付けるのはちょっと違うと感じます。

あくまでも本人の行きたい方向と

どのタイプの勉強が合うかという個性でしょう。

指定校推薦は基本的には校内の同級生と競うことで

校内の枠を取ることが非常に重要です。

これについてはかつてこんなことがありました。

指定校推薦で8割がた進学する私立の子の指導を

してたことがあったのですが、

高2まで狙ってた第1志望が高3で指定校を外されて

枠が消滅しました(大学側から外されたわけです)。

このときのその学校で起こったの疑心暗鬼。

日々のクラスメートとの会話が常に腹の探り合い。

人間関係のヒビが垣間見える悲惨な件です。

そうでなくても指定校選びで

お互いを牽制するような言動というのは多くなる。

そのような在り方で本当にいいのかどうか?

指定校推薦や総合型の受験生は継続的な取り組み、

例えば毎週の課題提出をコツコツというところに

強みがあると感じます。

一方で一般組は自分のフィールドの科目を

力づくでねじ伏せるところに強みを見せる子が多い。

この総合力と爆発力を善し悪しで比べることは難しい。

社会的にはコツコツした継続が強い方がよい、

というご意見もいただきましたが、

爆発力、1点に集中する力で壁を撃ち抜く才能は

非常に稀有なものと思いますし、

また、多様性という意味では

社会活動やスポーツが活きる人の総合型、

コツコツと揃えてきた人の指定校推薦、

主戦場の科目に強い人の一般と

バランスよく枠組みがあるのがいいと思います。

何よりもひとりひとりが自分の希望をもって、

自分に備えたい力をつけるための大学を、

自分の個性に合った勉強と方式で選ばれるように

取り組めればと思います。

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