立山モアイの多趣味ブログ

以前から色々な趣味があります。天文、釣り、園芸、DIY、その取り組みを紹介します。

”今日の夜”は2回ある??とはどういうことか?

2011年08月15日 14時40分36秒 | 雑学
”今日の夜”とえいば、今夜の事ですから、普通に考えれば1回だけしかありません。今夕に日が暮れて、やがて今夜になり、夜明けがきて明日になります。いまさらなんのはなしなんだ?と、変に思われそうですが・・・・・詳しく検証すると簡単には済まされない”今日の夜”がみえてきます。
まず、”今日”といえばいつを指すか?というと、本日の午前0時00分から~本日の午後23時59分までですよね。では、”今日の夜”といえばいつでしょうか?普通に考えれば、今日の昼が終わって~明日の朝までかもしれません。でも、ここで考えたいのは、夜の間に間違いなく日付が変わっているということです。つまり、本日の深夜12時を境に”今日の夜”は終わっているのです。その後の夜は”明日の夜”です。となると、”今日の夜”は2回あることになります、「本日の午前0時~夜明けまで」「日暮れ~本日の午後23時59分まで」の2回あります。”今日の夜”が2回あるというと、ほんとうに語弊があるんですが、このことを正確に検証しておかないと非常に困ることが起こることがあります。
特に、天体観測の分野は夜に観測を行うことが多いために、”今日の夜”の定義をめぐって混乱することがしばしばです。例えば、ある重要な天文現象が”今日の夜”に起こる場合、それが混乱を起こすことがあります。例示してみます。「15日午前2時に天文現象が起こる」としましょう。15日ですから、「15日の夜」と表現します。そこでうっかり、15日の夕暮れを待って夜を迎えてしまうと、天文現象を見逃してしまいます。たしかに「15日の夜」なのですが、実際には「14日の夜の続き」だから観測準備は14日に行う必要があるのです。「15日の夜」も2回あるのです。
天文分野ではこのような間違いや混乱が起こらないように、独自の”夜の時刻の表現”を用いる場合があります。そのひとつが”1日を30時間として扱う”方法です。この方法では深夜23時以降を、深夜24時、深夜26時、と延長して表現してゆき、夜明けが来る翌朝午前6時を深夜30時として表します。この方法では、一晩を日付をまたがずに連続して表現できるので便利で簡潔な時刻表現だといえます。もうひとつが、”スラッシュを付記して夜を表す”方法です。この方法はさらに簡潔です。「15日の夜」を表そうとする場合、「14/15日の夜」または「15/16日の夜」と表現します。「14/15日の夜」とは、14日の深夜~15日の未明までを表します。おなじように「15/16日の夜」とは、15日の深夜~16日の未明までを表します。この方法では、「15日のふたつの夜」を簡潔に区別して表現することができて便利です。
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