甚六ぶらぶら日記

岩手の穀潰し主婦・甚六の覚書

報恩寺五百羅漢

2007-11-28 17:20:28 | 盛岡散歩


 ・報恩寺
 
 ずっと見たいと思っていたのですが、近くにいると案外機会がないものです。初めて五百羅漢をお参りしてきました。
 平日の午後で他に観光客もなく、無人の受付には「入場料を置いてご自由にどうぞ」の看板があるだけ。入場料は300円でした。
 報恩寺は創建以来600年、盛岡に移転されて以来400年という古刹。ご本尊は聖徳太子作と伝えられる釈迦牟尼像です。羅漢堂は1735年築の土蔵造り。中心部には弘法大師作といわれる廬舎那仏、天井には狩野林泉筆八方にらみの龍、そして前後左右の壁には499体の羅漢像が安置されています。
 羅漢堂に足を踏み入れると、たくさんの目に見られている緊張感を感じました。前からも横からも、そして頭の後ろからもたくさんの羅漢様に見られています。廬舎那仏に手を合わせた後、順に羅漢様の姿を見て回りました。顔立ちも、表情も、しぐさも様々な羅漢様。中には明らかに異国風(羅漢様自体がもともと異国のものとは思うものの)の姿をした羅漢様もありましたし、ひょうたんとっくりを掲げてご機嫌な羅漢様、「ウッキー」と頭の上で両手でハート型を作っている羅漢様、お隣とおしゃべりしていたり、大笑いしていたり、はたまた拳を固めてお怒りの方も。よく見ると実に人間的なお姿なのでした。マルコポーロ、フビライ(チンギス・ハーンの孫)と言われる羅漢様も確認いたしました。
 さすがにこれだけの像がある場所に生ぐさの者が一人きりというのは怖いもので(なんとなく「見とるよ、見とるよ」とささやきが聞こえる気がする)、一通り見た後すぐに立ち去りました。「写真禁止」の表示がどこにもなかったのですが、中で撮影する勇気もなく、羅漢堂の出入り口からそっと一枚だけとらせていただきました。
 実は山門の楼上には十一面観音などもおさめられているとのこと。拝見したいものだと思いました。



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