Road to NORTH HARBOUR STADIUM

NORTH HARBOUR STADIUMとは州代表の本拠地であり、クラブ選手権決勝の地である

カーフェア!

2005-07-31 | Weblog
今日は5時起きで車の売買会場カーフェアへ行ってきた。
7時に始まり、10時には終わってしまうという情報を鵜呑みにし、一番乗り目指し6時には現地に到着。
しかしなかなか人が来ない。
場所を間違えたのかと売店のおじさんに聞けば「8時からやで」と。
大阪弁ではなかったが、あの気持ちの折れようは大阪弁で表現するのが一番。
仕方がないので2時間待った。
いよいよ8時になり人も大勢・・・来なかった。
結局、人が賑いだしたのはお昼を過ぎてから。
半日返して欲しい。

2000ドルで売りに出していたのだが、全く無視される。
アジア人というのがダメなのか。
車種がダメなのか。
場所が悪いのか。
価格が悪いのか。

時間だけはたっぷりあったのでマーケティング調査にでかけた。
レガシーはNZでは高級車かつ人気者であるので、車種に問題はない。
では場所か。
僕は一番乗りだったので置いている場所が入り口に一番近かった。
デパートで言えば入り口最初のお店。
よく財布とか置いてあるあそこだ。

人々は素通り。
やはり奥の広場の方が人が集まっている。
売店も広場にある。
というわけで場所移動。

じわじわ見物の客が増えたが、まだダメなようだ。
となりのボロボロ車は試乗がひっきりなし。
なぜ僕のレガシーがダメなのか・・・

カーフェアは10000ドル以上とそれ以下に分けて車を配置してあり、僕の周りはもちろん10000ドル以下の車ばかり。
つまり、安い車を探しに来ている人たちが集まる場所なので、当然安い車に人が集中する。1000ドル代がメインのところに2000ドルではダメだ。
というわけで一気に1500ドルに。
となりが1500だったので。

するとどうだ。
わんさか人が集まってきて、エンジンルームを見せろだの、ディテールを教えてくれだの、忙しくなってきた。
僕のマーケティングは間違っていなかったようだ。
そして結局夕方までかかり、1000ドルで売却。
日本円にして8万円強。
まあまあかな。
当初の売上目標の半分であったが、在庫になるよりよっぽどマシだ。

この1000ドルと予定していた予算を足して、新しい車を購入する。
次こそは長く故障なく乗れる車にすべく、大奮発するのである。
しかし元チームメイトが営む日本車輸入会社から買うので、市場価格の半値以下。
持つべきものは友達である。

久しぶりの・・・

2005-07-29 | Weblog
久しぶりの・・・といえば何を想像するだろうか。
久しぶりの日本食。
久しぶりのお風呂。
久しぶりの車の運転。
色々あるだろうが、僕の場合は久しぶりのベンチプレスなわけで。
僕の場合、殆どの前置詞に想像するのはベンチプレスである。
憧れのベンチプレス。
思い出のベンチプレス。
最高のベンチプレス。

さて昨日から契約したオリンピックフィットネスジムはジム・プール・サウナのある、オークランドには少ない充実した設備を誇るフィットネスジム。
自宅から徒歩10分に位置し、非常に便利がよい。
ジムを基本に引越し先を探したわけだから当然か。

3週間ぶりにジムワークを行い、昨日はとても充実した1日を過ごせた。
まずはベンチプレス。
MAX150kgの僕だが、久しぶりという事と、NZに来てから補助のついたトレーニングが出来ていないので本当のMAXに挑戦できず、重さに対する耐性が凄く落ちていた。昨日は120kgでひ~ひ~言ってしまった。
ちなみに普通のジムなので、僕のように汗をダラダラかきながら「んりゃ!」とか「んん・・だっ!」とか喚きながらトレーニングするものは誰もいない。
チョイスするマシーンもマニアックなものばかりで、一般の方にはただの筋肉マニアに思えただろう。間違ってはいないが・・・
ただ、NZに来てからは各選手のタックル時のパックの凄さに驚いていて、タックルに入られた勢いで倒されるというよりも、その後のパックによって締め付けられるようにして倒されるのが殆どだった。
日本では元木さんのタックルくらいだったが、こちらでは下のレベルの選手から上のレベルまで、パックの能力が非常に優れている。
ロイスやクリブなども、そういやパックが恐かった。
なのでこちらではベンチもさることながら(これは僕のライフワークであるから欠かせない)、背中の筋肉トレーニングに重きをおいている。
神鋼時代もトレーナーにしつこく言われベンチプレス禁止令も発令されたが、今になって背中の筋肉が如何にラグビーとって重要か思い知らされている。

昨日は上半身のトレーニングで2時間を越し、下半身は今日に持ち越し。
今朝、目が覚めると、心地よい鳥の鳴き声とともに激しい筋肉痛が大胸筋と広背筋をおそった。
とても目覚めが良かった。

参考:広背筋
広背筋の上部は僧帽筋によって被われており、下位6つの胸椎の棘突起・腰椎の棘突起・正中仙骨稜・および腸骨稜から起こり、筋束は外上方へ集中して扁平な腱で上腕骨の結節間溝底に着く。運動動作においては肩関節の内転、伸展、内旋などの動作に関与。
以上、役に立たない筋肉の知識でした。




new market

2005-07-28 | Weblog
別に新しい市場ではなく、引っ越してきた地名の事である。
ここNEW MARKETは流行発信地みたいなところで、流行に敏感な若者達が集い、お洒落なショップやカフェなども数多くあり、大阪でたとえるなら南船場、東京でたとえるなら代官山、和歌山でたとえるなら・・・ないな。
今までころころ引っ越してきたが、ここに腰を据えて頑張ろうと思う。

ただ、こちらのシステムは日本のように敷金・礼金・保証金等の類は一切なく、家賃のみ。
だから安くていいところが見つかればみんなすぐに引っ越す。入れ替わりが非常に早い。
僕の場合、ここの環境に非常に満足しているので、レント(家賃)さえ何とかなれば文句はない。

昨日は会社の面接を受けた。
結果はまだだが、採用になれば職場も近いしジムも近いし家賃も払えるし。。。

そして今日は車の試乗。
今度こそ長く乗れる車になるよう、自分の目は信用しない事にした。
日本にいたときから僕の車はころころ変わる。
結局、良いものを長く乗るのが一番なのだが、僕にはその眼力がないらしい。
18歳で初めて車を購入し、今までで9台も乗り換えている。車検を通したのは1回だけ。
その車検を通したテラノを5年乗ったことを考えると、他の車の短さはやばい。

こちらに来て車の寿命というものを勘違いしていた事を思い知らされた。
日本なら10万キロでお陀仏。
乗り換え時に売れるどころか廃車手数料を取られかねない。
しかし日本車の寿命はだいたい27万キロである事が分かった。
直せばまだまだいくであろうが、27万キロを超えたら車軸が狂い、ベアリングが磨耗し、タイヤがグラグラになることが分かった。
NZ1台目の三菱シャリオも、2台目スバルレガシーも、27万キロで同じ箇所を同じ故障で失った。
逆にいえば、20万キロの車も後7万キロは乗れるというわけだ。

日本の皆さん、あなたの車は今何万キロですか?
27万キロから逆算してください。
まだまだ乗れます!

そして僕は今回、信頼できる車屋さんにチェックしてもらう。
購入するところもユニチカ時代に一緒にプレーした外国人選手の会社から買うから信頼できるのだが、さらにチェックをかける。
いわゆるセカンドオピニオンというところか。
車運はまるでない僕にとって、それが最善策だと考えた。


就職活動

2005-07-26 | Weblog
僕は就職活動というものを実際は経験した事がない。
本来大学4回生(今は3回生から始まるらしいが)の春夏はリクルートスーツを着て毎日就職活動に汗を流し、やれ面接だ、やれ試験だ、やれセミナーだと滅茶苦茶しんどいらしい。
僕はそんな体験はした事がなく、候補の中から選ぶ。ただそれだけだった。
ちょうど不景気真っ只中って感じで就職戦線超氷河期なんて言われていたが、僕には無縁な言葉だった。うらやましがられたもんだ。
チームの移籍に関してもそれは同じで、意外とすんなり移籍先が決まる。

先日のブログに書いたとおり、今は新しい目標が出来て僕のburnout-syndrome(燃え尽き症候群)も落ち着いた。
昨日から本格的に動き出し、まずは引越し、そしてジムの契約、就職活動、車買い替え・・・とやることがいっぱい。
何故就職活動かというとジムの費用や家賃等生活費を稼ぐという意味もあるのだが、やはり生活リズムの改善と、当初の目標であり挑戦のひとつでもあった“キウイと同じ条件でのNPC選出”を再開するため。
リーグの決勝ラウンドを控えて仕事を休職していたが、もう一度やり直すことに決めた。
前の職場に戻る事は可能なのだが、よりハードな道を選ぶべく1からの再スタートを誓った。
僕の条件は①ワークビザ発行可能な大手②自分の興味がある職種③新たな挑戦が出来そうな環境、の3つ。
①は来季もNZでプレーを続ける為には必須条件。
ワーホリは一生に一度だけの特権であるし、ビジターで3ヶ月・・・では他の数多いるラグビー留学生と同じである。
僕は僕にしか出来ない、まだ誰も達成していない事に挑戦するのが好きであるし、それに一番の遣り甲斐を感じる。人が通ってきた道を歩くのは簡単だが退屈だ。
②は先日読んだ本に起因する。母親が送ってきた本で「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」。いつもトンチンカンなアドバイスで有名な僕の母親であるが、今回の本は実に興味深く目からうろこだった。結局アドバイスを頂いたのはその本の著者であるな。おしい母親・・・もう一歩である。ちなみに僕の母親は、1社目であるユニチカからの内定通知の電話を「今、キャッチやから後でかけなおして」と切った人である。僕がこっそりキャッチホンサービスを解約したのは言うまでもない。
話は横道にそれたが、とにかく商売というのは自分の経験した、または興味のある、言い換えれば得意分野の範疇で考えるべきで、「お金がいいからあっちで・・・」「格好よさそうだからこっちで・・・」ではダメだという事が書かれていた。それに経理のエッセンスを交えて如何に効率よく仕事を回すかを覚えた。それを机上の空論ではなく実践に移そうと。
③であるが、上記全ての事がそのまま③である。
NZでフルタイムで働く日本人NPCプレイヤー。
これはいない。今までは絶対にいない。
それに挑戦した選手も聞いたことがない。
今年の10月で30歳を迎えるが、全く遅くは無いと思う。
今季はNZのレベルを知る事が出来たし、暮らす環境というのも分かってきた。
今からはそのリズムを掴み、生活レベルを一定に整え、ラグビーのトレーニング環境を整える。また新たな情報収集に励む。そして自分の限界よりちょっと上の目標(チーム)を選出し、そこでのプレミア出場を短期目標に、その結果NPC選出を目指す。
出国する際の新聞インタビューで『自立』というキーワードを挙げたが、自分で言ったその意味を体現するのに半年を要した。

さて、初めての就職活動。
他人には「あいつはラグビーしかできない」と思われているかもしれないが(少なくとも僕の両親はそう思っているので)、ラグビー“も”できるところを見せるために、今回のブログを実現できるよう頑張ろうと思う。


追記

励ましのメールをくれた皆さん、ありがとうございます。
これからも頑張ります。



復調の兆し。

2005-07-25 | Weblog
先々週の週末でクラブリーグが終了し、自分のやる気を支えていた“つっかえ棒”のようなものが外されて思いっきり顔面から地面に突っ込んだような1週間が過ぎた。
こういう現象は何かを一生懸命長年やってきた人間に多く見られる現象で、医学的にも病名がついている。burnout-syndrome(燃え尽き症候群)。
例えば長年やり甲斐を感じてきた仕事を定年退職した人が急に何もする事がなくなりボケる。
僕のような性格にはなおさらキツイ。
普通の日でも一日予定が入っていなければ何をしていいか分からず、時間を潰すのに非常に苦労する。
休日の過ごし方には人それぞれあるだろうが、一日中寝てた・・・なんか信じられない。
僕にとっては苦行の他ならない。
中学や高校の時はオフという概念がなかったため1年中練習するのが当たり前。
大学に入るとオフという存在に初めて出会ったのだが、毎年選手権近くなると誰かが「今年はオフがないらしい」という嘘を流し、その情報戦に命をかける。しかも本当にオフがなかったりする。
あっても3週間くらい。
それはそれで、その3週間を如何に有意義なオフにするかを考え実行し、遊んでいる暇がないくらい遊ぶのだ。
それは社会人になっても同じで、短いオフ期間に有給休暇を固めて取って旅行や飲み会に興じる。

18年間の毎年の事が、今季は違ったのだ。
リーグが終了し、ノースハーバー地区のNPCメンバーにも選出されず、この先が全く見えないオフ期間。
まわりのみんなは仕事や勉強で忙しく、遊んでくれる人もいない。
何かしなければという思いが強く、何かを必死で探すが、結局何もやることがない。
一日中家から出なかったり、何もする気が起こらないから結局ご飯も食べずそのまま寝てしまったり、本当に精神的に病んでいた。
とりあえずジョギングはしようとやってみたが、何か違う。
こうなったら酒だ・・・と、普段飲まない日本酒を購入して飲むも、これまた何にも得ない。
得るものは翌日の二日酔いと下痢のみ。
そんな数日を過ごして、自分の焦りと格闘している時に、はっと気付かされる言葉に会い、ようやく前を向く気力が出来た。

今はまだ倒れたまま目だけは開いている状態だろう。
これから膝をつき、立ち上がり、歩き出し、そして走り出すまでにはまだ少しの時間がかかりそうだが、その為のガソリンは一気に入れてもらえた気がする。

ノースハーバー地区のNPC入りは残念ながら夢と終わった。
しかし他地区のNPCから・・・
この事はしっかり決まってから報告する事にする。

新しい目標が見つかれば、後はそれに向かって努力するのみ。簡単だ。
そして自分を如何に逃げられない状況に追い込むかも慣れた作業。
とりあえず、今日引っ越す。
環境を変えるのもひとつの手段だと思う。
そしてジムのそばに新しい家を見つけ、今日からジムに通う事になる。
その為のお金も必要になるので、職探しは急務だ。
しかも来季もNZでプレーする為にはビザが必要。
ワークビザといわれるもので、こちらで仕事をする為のビザ。
それを発行できる大手に就職しないといけない。

何もする事がない状況から一転、やる事だらけで目が回りそうだが、その方が僕の性にあっている。
日本のみんなにも良い報告ができるよう、リスタートする。


エキストラ

2005-07-23 | Weblog
今日はBMWショートフィルムのエキストラに参加してきた。
朝6時に出発し、1分のコマーシャルを作るのに19時までかかるらしい。
僕は試合観戦のため、11時でクランクアップ。
台詞は「曲者!待て~!!」である。

というわけで昨晩は寝つきが悪かった。
久しぶりの焼酎に酔っぱらっていたせいもあり、帰宅後も“早く寝ないと明日は早い”という強迫観念が先立ちなかなか眠れなかった。
皆さんは眠れない時は何を考えるだろうか。
僕は基本的にのび太実写版の異名をとるほどに寝つきがいいので気にした事は無いが、昨晩は何か寝つきの良くなる方法は無いだろうかと考えていた。
とりあえず寝酒を思いつきビールを。
酔っぱらっている時に考えそうな事だった・・・よけいにテンションが上がってしまった。
それでは幼い頃の思い出をたどっていこうと決めた。
何歳の記憶まであるのか。
祖父と間違えて他人に抱きついてメチャクチャ恥ずかしかった思い出は、たぶん幼稚園。
頬を大火傷したのは、まだ歩いて少しだったと思うが鮮明に記憶している。
おそらくそれが最古の記憶だと思う。
でも写真をみれば他にも思い出すかもしれない。

その記憶の旅をしている最中に、とんでもなく恐ろしいことを思いついてしまい、それを考えてまた眠れなくなってしまった。
それは呪いの一種で、特定の相手に一生何かをさせない効力がある。
例えば一生エレベーターに乗れなくするなど。
この方法は簡単だが非常に効力がある。
でもここでは書けない。
恐すぎるのだ。

皆さんなりの想像をして下さい。
僕は恐すぎてこの方法を封印する事に決めた。
全く効かない人もいるだろうが、僕ならそれをされると絶対エレベーターに乗れなくなる。

高層ビルの最上階に勤務先や自宅がある人がこれにかかると大変だ。
普通の人でもエレベーターを見るたびに腰が引けるので私生活もままならなくなり、最終的にはノイローゼや精神病にかかり・・・といったふうに、考えれば考えるほどコワイ。
言っておくが、これは催眠術のように「あれ?エレベーター乗れないや」なんて軽いもんじゃなく、エレベーターを見ただけで恐怖で足がすくみ、その場から逃げ出してしまう、そんな呪いだ。

そして昨日の睡眠時間は3時間になってしまいました。
いつかBMWのショートフィルムを見る機会があれば、寝不足の侍が「曲者!待て~!!」とおもちゃの刀を振り回しているはず。それは僕です。

テロ

2005-07-20 | Weblog
今日オークランドでテロ未遂があり、市内は封鎖された。
先日のロンドンのテロに続き、調べればここ数週間だけでもトルコやタイなど数箇所でテロが起きており、アルカイダは欧州のテロを警告したばかり。
まさかオークランドが狙われるとは思ってもみなかったが、改めて無差別テロの危険性に背筋が凍る。

ちょうど今『半島を出よ(村上龍)』を読んでいる。
興味のある方は一読願うが非常に興味深い内容で、日本の危機管理能力の低さを警告している。

まだ犯行声明は出ていないのでなんとも言いがたいが、NZ軍もイラクに行っている事は確か。
日本軍(ここではあえて軍と書く。他国では自衛隊も軍も同じである。「ウチは自衛隊でっさかい堪忍しとくんなはれ~!」言うてもテロ組織は聞く耳もってくれまへんで!)も状況は同じ。
喉元過ぎれば熱さ忘れる。
人の噂も七十五日。
と言われるが、あの日本人の殺される映像を見た人は七十五日で忘れられるだろうか?
僕は今でも夢を見る。

テロや人種問題は非常に根が深く、その問題解決はちょっとやそっとで片付く問題では無いが、初めて身近に起こったテロに考えずにはいられない。
宗教・思想で起こるどうしようもない問題。
利権争いでおこる何とかなりそうな問題。
やられたからやり返すという何とかしなければならない問題。

平和ボケといわれて久しい日本だが、そろそろこの問題を無視できなくなってきているのではないか?

監督制廃止

2005-07-19 | Weblog
ラグビー日本代表が監督制を廃止し、新しくヘッドコーチ制を導入する。
これにより75年続いた日本代表の監督制が消滅する事になった。

僕はこれに疑問を抱かずに入られない。
監督とヘッドコーチの差がいまいち理解できていないからだ。
ただの流行、言いまわしの違いに他ならないのではないか?
事実、監督の英訳はHEAD COACHである。

たぶん、おそらく、絶対ではないが、これは日本独特の文化である『責任の灰色化』ではないだろうか。
政界などに見られるもので、「この件に関しては私の監督外です」と誰の責任でもないようにして問題をやり過ごし、75日過ぎるのを待つ。
それでチャラ。

もしくは起こった問題を数人でワリカンするといった、死刑執行役みたいなものではないか。
首吊り台の執行ボタンを押すのは同時に数人いて、誰のボタンが効力を発生するかは誰にも分からない仕組みになっている。
そうすることで人殺しの罪の意識をワリカンするのだ。

良い結果が出ているときは全員評価の対象。
悪い結果が出た場合は「誰が悪いの?」と責任の擦り付け合い。
100悪くても、あなたは50悪かったけど残りの50は良かったよ~と。

もっと言えば、良い結果が出ているときにこの人事を行えば、監督だろうがヘッドコーチだろうがやる事は同じ。グラウンドの先頭に立って指揮するだろう。
しかし悪い結果の時は第三者によって「あなたはそこまでの権限は無いので・・・」と緩やかに諭されるのがオチだ。

もちろん文章の上では役割が細分化されていて、きっちりとした仕組みに仕上がっているのは間違いないが、本質はどうだか分からない。

「今日からお父さん制を廃止し、パパ制を導入する!!」と言ったところで何が変わるのか。

落ち目のチームにありがちな今回の人事に、僕は強い懸念を抱く。
サンデーモーニングの「喝っ!!」を期待する。


最終試合翌日

2005-07-17 | Weblog
昨晩は語学学校の友人や先生が僕の送別会を開いてくれた。
語学学校の区切りである6週間を終え、現在プー太郎の僕は継続しない(できない)から一応卒業という形になっていたのだ。
この日を指定したのは僕。
僕は決勝に行くつもりでいたので、まさかこの日にチームの最終戦をむかえるとは思ってもみなかったのだ。
各国の友人達が僕のために送別会を開いてくれるのだから、しかも日にちの指定をしたのも僕なわけだから行かずにはおれない。

そして、コロンビア出身の友人がサルサパーティーに招待してくれた。
サルサのミュージックに合わせて踊り狂う人々を前に、語学学校のキウイ・コリアン・コロンビアン・そして日本人で形成された一行はぽか~んと口をあけていた。
きわどいドレスで躍る女性にステップを教わり、何とか習得。
僕はお礼に日本のダンスを教えてあげた。
変なお~じさ~ん♪の振り付けを教えると異様な興味を示し、真剣な表情で変なおじさんを躍るコロンビア女性。
数年後、コロンビアで変なおじさん踊りが大流行するかもしれないが、それは間違いなく僕の功績である。

僕は語学学校のみんなと変なおじさん♪を踊る女性に別れを告げ、チームの飲み会会場に足を運んだ。

僕が到着する頃には全員すっかり出来あがっていて、ただでさえ分かりにくい田舎英語がもはや理解不能なまでになっていた。
そのほとんど呂律がまわっていない英語で僕に嬉しい声をかけてくれた。

みんな僕のプレーを凄く覚えていてくれる。
あの時のジンのタックルは・・・
あの時のトライは・・・
あの時のパスは・・・
あの時お前が殴った相手は・・・
覚えてくれなくていいところまでハッキリ覚えていてくれる。

前にも書いたがHLVは外国人の受け入れは初めて。
しかもNZ相手に140点取られる日本からだ。
僕達以上に彼らはそのイメージが強い。
そんな日本から来るアホはどんなプレーをするのか非常に興味があったそうだ。
絶対にメチャクチャへたくそで、タックルも出来ない臆病者が来ると思われていたようだ。
嬉しい事に、彼らはそれを誤解していたと僕に話してくれた。

3月22日にNZへ到着し、その日に練習に参加。
それから約4ヶ月。
色々な経験をする事が出来、さらに最高の友人達に恵まれた。
残念ながら今季HLVはもう試合は無くなってしまったが、これからチームの写真撮影やパーティなどの行事が残っている。
もっと彼らから良いところを吸収し、自分自身成長していきたい。

変なおじさん踊りを教えて笑っている場合ではない。




最終戦から得たもの

2005-07-16 | Weblog
結局、今日が今季のHLV最終戦となってしまった。
僕はというとトライは無く、DFでチームに貢献。
何度も何度もタックルを繰り返したが、チームは負けてしまった。

試合内容はというと全くいつも通り。
結局シーズン開幕当初からの課題が全く修正できないまま今季が終わった。
ラインアウトで毎回ミス。
つまらない反則であっさりPG。
不必要な(絶対蹴ってはいけないシュチュエーションで)キックで相手にボールを献上。

毎回毎回同じことの繰り返しで、よくみんな平気だと頭をひねる。
僕から忠告はしたが、文化の違いか、僕の語学力が低いのか、とにかく同じことを毎回繰り返す。
個人の力は各選手物凄いものを持っているのだが、チームとしては機能していない。
練習も走りこみと簡単なムーヴの練習に終始し、何故負けたのかという事を理解せぬまま次の試合が始まる。

TAKAPUNAに勝てたように、何かが変われば大化けするチームなのは確かだが。
今回、その事を伝えきれなかった事が非常に歯がゆい。

来季、僕がまたHLVでプレーするかどうかは未定だが、もしもする事になれば同じ轍は踏まないようにしたい。

試合後、対戦相手に笑顔で接する事が出来たのは、何よりの収穫ではないだろうか。
日本でプレーしていた時なら絶対にそのままロッカーに引き下がるところだ。
是非、次の試合にも勝ってもらいたい。

ただ僕は悔しさを忘れたわけではない。
悔しい気持ちは相手にぶつけるべきではないと学習できたのだ。

負け試合で対戦相手に悪態をついたり、レフリーのせいにしたりする事は日本ではよく見る風景だが、こちらではそういうものを見たことが無い。
相手に負けたのはこちらが弱かったから。
それ以上でもそれ以下でもない。

悔しかったら悪態をつく前に練習すべきだ。
僕はそう思う。


順位決定戦

2005-07-16 | Weblog
今は現地時間11時。
今日は負ければ最終戦になる大事な大事な試合。

NZへ来て4ヶ月。
いろいろな事があり僕を成長させてくれた。
もしも負ければ今季のクラブラグビーが終了する。
もちろんNPCへの道が完全に閉ざされたわけではないが、一段落する事は確かだ。

家族や友人の理解を得て単身NZに乗り込んだわけだが、その全ての人の期待に応えるべく今から出陣する。
現地で知り合った友人達にも勝利を誓った。

自分ひとりの力でどうにかなるほどラグビーは簡単なスポーツではないが、僕の全てをかけてチームを勝利に導きたい。

最初はNZでプレーする事だけで気持ちがいっぱいになり、プレミアでの初出場から数試合はそれだけで満足していた。
ここ数試合はプレミアで出場する事が普通になり、もしかしたら試合をこなしていたのかもしれないと反省している。

もう一度初心に返り、自分を見つめなおして試合に臨もう。
自分ひとりでここまで来れたわけではない事を。
僕の今までの経緯が全て今に集約される。
大袈裟に言えば、少なくとも今日の試合のために今までの人生があったことは確か。

あの時ラグビーを始めた事も。
あの時グラウンド整備した事も。
あの時の飲み会も。
あの時の会話も。

全てを15時からはじまる80分間にかけたい。

2000年の歩み

2005-07-15 | Weblog
先日、ワイポウワ森林保護区に行ってきた。
そこは樹齢2000歳をこえる巨木が来る者を圧倒する。

約40分のトレッキングコースを進むと、今まで見てきた常識範囲では考えられない、高く、太く、神々しい巨木が僕を待っていた。
僕は絶句した。
ヘビに睨まれた蛙ではないが、まさに立ち尽したという表現が正しい。
ある種の恐怖さえ感じるこの巨木は『森の父』と呼ばれている。

彼の前では僕の30年間で培われたプライド・価値観・エゴ・先入観や自尊心といったものは全て無。
彼に会ったその衝撃をうまく文章化できないが、もしかしたら文章化すること自体が無意味なのかもしれない。
時間とお金のある方は是非彼に会いに行っていただきたい。
必ずあなたの物差しはポキリと折られることだろう。

とにかく圧倒されたとしか表現が出来ないが、ただひとつだけ伝える事が出来そうなものがある。
それは「人が見ているときだけ成長を続けていては、彼の大きさはあり得ない」ということだ。

晴れ男いりませんか?

2005-07-15 | Weblog
自分の晴れ男具合に我ながら感心したこの数週間だった。
僕が観戦したライオンズ戦はオークランドNPCとオールブラックスの2戦。
この両日とも朝から大変な雨に見舞われる日であったが、試合開始と共にピタリと止んだ。
自分の試合も出発直前まで土砂降りであったが、出発と同時に快晴。まぶしいほどに。
先週はケープレンガというNZ最北端までドライブに行ったのだが、これも運転中常に大雨。
ワイパーが役に立たないくらいの大雨だったが、着いたら晴れた。
絶景を堪能し、いざ出発と車に乗り込むとまたしても大雨。
翌日はワイポウワという森林保護区に行ったが、またしても土砂降り。
しかし着いたら晴れた。
そして約1時間のトレッキングが終わり車に乗り込む瞬間にスコールが。
まさに晴れ男。傘いらず。エンドレスサニー。
そして今週の月曜日からはダイビングライセンス取得のためにケリケリへ。
出発前の天気予報では超大型の雨雲がNZを包み、週末まで雨は止まないとのこと。
行く道中は雨。ひどい雨で到着すら危ぶまれたが何とか無事到着。
一日目はプール講習。これは雨なんか関係ないのでラッキーだった。
2日もプール講習。天候はくもりのち豪雨、風も強い。
「明日から2日間は海洋実習ですが、この調子では無理です。天気予報を聞いてもやはり難しいです。奇跡的に雨が止んでもこの時期の風はどうしようもなく、船は出せません。一旦オークランドに帰りますか?」
冗談ではない。片道4時間以上かかる道のりを一旦って。
必ず晴れさしますので・・・と宿に帰った。
そして翌日。
晴れている。風も無い。
そして予定通り?海洋実習を行う事が出来た。
しかし後一日ある。流石の晴れ男も2連チャンはキツイ。
なんとかこの日だけで終わらせるようにお願いしたがPADIのルールがあるとのこと。そりゃそうだ。
仕方がないので明日も晴れるようお星様にお願いして就寝。
更に翌日。晴れている。風も無い。
当日は午前中のみ実習を行う予定。なぜならその足でオークランドに帰りラグビーの練習に直行の予定だからだ。それはこの合宿に参加前に特別オプションとして設定してもらっていた。
だから本来のスケジュールよりも早く出航して実習を行った。
実習が終わり試験もパス。
帰港の際に低気圧の前線をハッキリ見ることが出来た。
向かって右側は快晴。左はどんより雨雲が・・・
そしてショップに戻る頃にはポタポタと雨粒が降りてきており、時間の判断を誤れば完全にアウトな実習は終わった。

どこかの旅行会社に就職できないだろうか?
晴れ男オプション$200
風も調整いたします!




ライオンズ最終戦

2005-07-10 | Weblog
12年ぶりのNZ遠征最終戦。
先日のブログでも書いたが、今NZにいるのはラガーマンにとって奇跡以外何ものでもない。
しかも生観戦が出来たのだ。

僕の視点はライオンズがどこまで過去2戦の問題点を修正してくるか。
また、オールブラックスはどのようなゲームプランで臨むのか。

ライオンズはオドリスコルやウィルキンソンなどの主力を怪我や不調で欠く布陣。
一方のオールブラックスも同様にカーター、マッコウのBK・FWの核を欠いた。

ロンドンのテロの影響で厳戒態勢が惹かれ、僕の家からイーデンパークまでは普段なら3分だがこの日は20分くらいかかった。
日ごろは閑静な住宅街だが、街はライオンズサポーターで真っ赤。
異様な盛り上がりを見せた。

試合は両国歌の前にテロの犠牲者に黙祷からはじまった。
そして両国歌。ライオンズの方は国歌ではなく『The power of four』
これはライオンズが4カ国からなる構成なので。
僕のお気に入りはNZ国歌。
毎回鳥肌がたつ。

オールブラックスのハカはライオンズサポーターたちの歓声に掻き消され、ライオンズの選手のみならず観客からもこの一戦にかける気持ちの大きさが感じられた。

試合はライオンズの硬い試合運びとオールブラックスの自陣からでも展開するスリリングなプランのコントラストで非常に面白かった。
しかし、過去2戦同様にやはりオールブラックスが勝利を収めた。
ライオンズは真剣勝負、オールブラックスはゲームを楽しんでいるかのような印象を受けた。

それはそのままプレミアシップとスーパー12の縮図だ。
レベルの差がはっきりと出た2005年のライオンズツアーになった。

今回のゲームはオールブラックスのウマガ・スミス・リコが目立つ活躍をしたが、それを引き出すFWの働きは見逃せない。
さらにキャラハーの球捌きはまさに猛獣使い。
オールブラックスは2人のシンビンを出したが、全く危なげないどころかシンビン中にもトライをあげた。
ここで注目したのがシンビンを告げられた時の態度。
侍。
この言葉があてはまる。
日本でよく見る「なんで?」とか「このあほレフリーが・・・」といった態度とは無縁。

余裕というか懐が深いというか、とにかく王者の風格さえ感じた。

今回のツアーは南半球のレベルの高さが浮きたったが、必ず北半球も追随してくる。
また4年後。
今度はどんな戦いを見せてくれるのか。
今から楽しみだ。


僕の試合はリーグ最終戦を敗戦で終わった。
来週はミドル4での順位決定戦が始まる。
それに勝てばプレートの決勝。
なんとしても勝ちたい。



今日はリーグ最終戦

2005-07-09 | Weblog
相手はMARIST。
現在リーグ2位の強敵である。
試合会場は先日のオールブラックスvsフィジー戦が行われた、NPCノースハーバーの本拠地・ノースハーバースタジアム。
今日で僕が所属する地区のリーグ戦が終了。
残念ながら優勝は出来なかったが、まだミドル4での順位決定戦があり、勝ち残ればプレート優勝という名誉がついてくる。
今日の試合はとにかく勝ちたい。
結果は既に出た消化試合には間違いないが、僕のモチベーションは全く落ちてはいない。
現在2位の強敵に自分の実力がどれだけ通用するのか非常に楽しみ。

楽しみといえば、今晩のライオンズツアー最終戦のチケットを入手!!!!!!
このタイミングにNZでラグビーをしている事自体が奇跡だが、先日のオークランド戦に続きライオンズのNZツアーを2戦も観戦できるとはラッキーを通り越しミラクル!
本来700ドルのチケットだが、僕の普段の行いがよかったせいか300ドルに。
ラガーマンの端くれとして、この300ドルは出さねばならぬ300ドルだった。
過去2試合のオールブラックス戦はライオンズの完敗。
この最終戦にかけるライオンズの意気込みは凄い。
それに加えてカーターやマッコウなど怪我人が続くNZ。
先日のロンドンでのテロも何らかの影響を与えるであろう。

この観戦記は近日公開予定。
生写真込みで。

とりあえず今日の試合に全力を出し勝利を収め、気持ち良く観戦に出かけたい。
今日の目標もトライ。
鉄壁は目標ではなくマスト。