東横線の新参者軍団として、東武9000系が素晴らしいのもさることながら、西武6000系も全く負けない……否、本数の上では完全に東武9000系を圧倒して、その魅力を大いにアピールしているように見受けられます♪ 元々西武6000系は、バカ殿様という些か拍子抜けする通称 (?) とは裏腹に、洗練されたビードプレスの外装、非常に安定した乗り心地と高加減速ぶり、そして戸袋窓の存在にもよる明るく機能的な車内などなど、どのスペックをみても完成度の高い車両であったわけで……。そこで東急ファンのはしくれとしましては、正式に西武も東急に乗り入れることが決まって以来、田都における東武30000系と同様に東急への乗り入れを歓迎したい気持ちで期待していたのですが、実際に特急表示で快走 (撮影した区間はカーブの連続につきトロいですが ^^;) する光景を激写し眺めるにつけ、ををを……まさに東横新時代、という感を新たにするのです。同じビードプレス車体のVVVF車にして、やはり極めて機能的で美しい車内を誇る東急9000系との競演が叶わなかったことは唯一最大の遺憾ですが……。
そんな西武6000系、今回の撮影後実際に乗ってみました。午後から怪社に行くため、特急 (渋谷から急行) 飯能行・菊名1204→池袋1238という行程で移動したのですが、いや~~素晴らしい!の一言に尽きます。綱島あたりから武蔵小杉に至るまでの、スピードが絶頂に至るあたりでは、5050系ですと相当ムリヤリ感のあるモーター音にビミョーな揺れを伴うものですが、西武6000系であれば実にどっしりと余裕たっぷりで安定した乗り心地です♪ 明るい車内に座り心地の良い椅子も快適としか言いようがなく、東急9000系無きあとの東横線における新たな「当たり車両」と言っても過言ではないでしょう (東武9000系も早く乗ってみなければ……)。
もちろん、戸袋窓に貼られた「笑電くん」のイラスト (この絵の表情、個人的にはどうも馴染めずワイコー……汗)、そして「シートの切り裂きは犯罪です!」と書かれた黄色いステッカーが「やっぱりこの電車は西武なのね」という事実を感じさせもします (^^;)。また、路線図に「正丸」「西武秩父」といった駅名が並ぶあたりも、東武の半直開始に伴い田都車内で「男鹿高原」「会津田島」といった駅名を初めて眼にした際と同じくらいの新鮮な衝撃を感じます (いや、西武の場合は埼玉県内ですのでまだ違和感は少ないですね ^^;;)。そして「ハゲタカファンドの無茶苦茶な要求に対して断固として抵抗するので応援よろしく!」という趣旨の中吊り広報宣伝もまた、西武の「いま」を痛感させるというわけで……首都圏の鉄道文化の多様性を東横線の車内でもビンビンに感じるという全く新しい時代に突入している、と言えましょう。
こんなことを考えながら、やがて代官山で地下に潜って行き渋谷に到着~。当然かなりの下車客がいるものの、日中の半蔵門線渋谷口と同じく結構多数の乗客が引き続き乗っており、しかも立ち客も少なくないというのはオドロキです。明治神宮前・新宿三丁目でも多くの乗降があり、「東横線に乗って山手線内に来た客を、山手線を介さずにそのままメトロ各線に流して行く」というメトロの思惑がモロに当たりつつあることに「一本取られた」気分になりつつ、「もう着いたのか」というオドロキとともに池袋で下車したのでした……。
※車両の所属に従って「都市民鉄 (首都圏)」カテゴリとしております。
----------------以下激しく妄想につき注意-----------------
村○ファンドの餌食になりかけた阪神の場合には、阪急が同業者として救いの手を差し伸べたわけですが、西武の場合は果たして他の鉄道会社が救いの手を差し伸べることになるのでしょうか? まぁ東急は○AL問題があったばかりですし、昔の伊豆・軽井沢利権の行きがかりからして絶対に有り得ないよなぁ……(汗)。個人的には小田急が手を差し伸べ、ついでにそろそろ年季が経つ小田急百貨店新宿店や西武新宿駅ビルの建て替えのついでに、小田急と西武新宿線が大胆に結ばれ、西武新宿線は新宿駅横付けの悲願を達成……という激烈な妄想を考えなくもないのですが、まぁ小田急もかつては箱根山利権を激しく争い、未だ「箱根フリーパス」と「箱根スマイルクーポン→箱根旅助け」が統合されないという間柄ですので、やっぱそこまでの関係にはなるわけねーか (^^;)。とはいえ、不可能や有り得なさが突如大転換するのも人の世の面白さというものですが、いや待てよ、大工事の際には、今や東京の戦後史を語る上で欠かせない文化財的価値があると個人的に勝手に思っている「○い出横丁」を潰さなければならないですし (そういう問題かよ!……滝汗^^;)。いずれにせよ、かつての堤商店の弊害は未だに深い……。