地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

イスタンブルの連接路面電車 (2001年)

2013-09-08 05:55:00 | トルコの路面電車


 かねてから多大な注目を集めていた2020年の五輪開催地は、先ほど正式に東京と発表!!……というわけで、祝!!東京開催決定!!!!!!!!\(^O^)/バンザーーーーーーイ!!!!!!!!
 先刻(5時半)ふと目が覚めてネットを見るまでは、周知の通りの諸問題ゆえ、絶対ダメだこりゃ……と思っていましたが、これはさすがに目出度い!!! というわけで、私個人は超!運動音痴な(得意な運動は水泳・登山といった個人プレーのみ。滝汗)日本国民の超~はしくれではありますが、世界中の付託と期待に応えるためにも、そしてライバルとして正々堂々開催地を争ったイスタンブル及びマドリッドの人々のためにも、これは是非成功して欲しいものだと思いますし、そのために少なくとも気分的には是非是非協力したいと思うものでありますね……!!!
 とはいえ、個人的には大学時代に第三外国語としてトルコ語をかじったことがありまして(まぁ単にパッカーとして上海からイスタンブルまでシルクロード大縦断旅行をしてみたかったというだけ。未だに実現していませんが ^^;)、しかもトルコは世界有数の親日的な国柄として知られ、実際にイスタンブルを訪れますと日本人と言うだけで大歓迎してくれますので、東京とイスタンブルが争うのでなければ是非是非!!!イスタンブルで開催して欲しいものだと念じていたのも正直なところです。とりあえず今回の件は、「敵ながら天晴れじゃ!」の精神によってイスタンブルの健闘を讃え、将来の中東の平和、ならびにイスラーム国家初の五輪開催による世界レベルにおける文明間理解の促進を期待したいものであります。



 何はともあれ、個人的には2001年の1月にイスタンブルを訪れ、イスタンブル招致委員会が力説する通りの東西文化の架け橋ぶり、そして古代ローマ時代やオスマン帝国の華やかなりし時代の栄光が今もありありと感じられる雰囲気に感激したものですので、そんなイスタンブルの今後に幸あれ!と思いつつ、その際にちょこっと撮影した路面電車のうち新しい方の路線の連接車をアップしたくと思います。
 イスタンブルの旧市街を二つに分ける金角湾にかかるガラタ橋の畔・国鉄シルケジ駅の付近から出る、当時まだ完成からさほど時間が経っていないLRV路線は、急勾配と急坂が連続する「歴史地区」をスルリと駆け抜けたのち、大通りをそのまま西へ向かいニュータウンのゼイティンブルヌに至っておりました。しかし今や、この路線はもっと延伸されているのみならず、車両も最新型へと置き換わり、この車両は別の路線へ転属済み~。当時はまだ鉄ヲタに復帰するかしないかという頃合いで、しかもリバーサルフィルムでの撮影であるだけでなく、何となく鉄道・トラムの撮影は禁止されているっぽい雰囲気でしたので、結局こんなショーもない画像しかありませんが (滝汗)、とりわけオスマン帝国の大宰相府門前を行く1枚目のカットは、敢えて勇気を出して撮っておいて良かったなぁ~と思っております♪ 最新型でツマンネ!と思っていたこの電車も、今眺めて見ればなかなか味がありますし……(何と言っても幕ですし!)。
 こんなカットを眺め返しているうちに、久しぶりにイスタンブルも再訪してみたいものよのぅ……と思うものですが、肝心の国鉄電車が諸悪の根源○テム化しつつあるようで激鬱だったりします……(-_-;)。

イスタンブルの古典路面電車 (2001年)

2013-06-06 00:00:00 | トルコの路面電車


 トルコがここのところ不穏……。いつもお世話になっております「ぱれっと」様のブログにおける東欧・北欧鉄道趣味大周遊記がついに最後のご訪問地であるトルコ・イスタンブル編に突入されたことから、協賛という意味を込めて13年前に訪問したイスタンブルの路面電車画像をお手軽スキャン (ライトボックスにポジを置いてマクロ撮影) しまして、ぼちぼちレタッチを進めておりました。しかしここに来て、親イスラーム的長期政権に対する世俗主義者や若者の反発が噴出するという、トルコ現代政治史上繰り返されてきた動きが現れているだけでなく、これまでの「イスラーム主義 vs 世俗主義」の対立におけるような、世俗主義の担い手である軍が一気にクーデタを起こすばかりで民衆には混乱や犠牲が余り出ないという構図を大幅に超える混乱が現れているようで、非常に気がかりであります。最近のトルコに対する国際的な注目は、イスラーム教徒が圧倒的多数でありながら自由・民主的で、高い経済成長を誇ってきたという評価と一体であり、だからこそ五輪誘致の有力株でもあったわけですが、このモデルが挫折するとなると、同じくイスラームが圧倒的に強いインドネシアの将来がどうなるのかという懸念にもつながるわけで、ひいてはジャカルタでの撮り鉄環境にも関わって来るかも知れないという……(何やら「風吹けば桶屋」という感じかも知れませんが)。



 いやいや、それ以上に何と言ってもイスタンブルというところは、遥かギリシャ・ローマ古代文明以来の歴史の香りが濃厚に漂っているのみならず、美味いメシ、そして商売っ気たっぷりながらも親切な人々が多いところだという印象がありますので、個人的には東京がオリンピックに落選したら全力でイスタンブル五輪を支持するつもりだったのであります。しかし……五輪はおろか、そもそもこのボロいけれども美し過ぎる街が大混乱に陥る光景を見たくない……。
 というわけで、イスタンブル及びトルコの平穏を願って、金角湾の北側の目抜き通りであるイスティクラル (独立) 通りにて保存運転されている古典路面電車の画像をアップしてみましょう~。この路面電車は、坂の多いイスタンブルの街における移動の便を図るため、東京よりも早く19世紀末に建設された地下鉄 (その名もテュネル=トンネル。まぁほとんど短距離のケーブルカーに近いシロモノですが) の終点から、丘の上のタクスィム広場 (トルコ共和国の父・ムスタファ・ケマルの像あり。今回の騒動の中心地) まで、10~15分に1回ほど、昔ながらの単車 (または2枚目のようにぶら下がりトレーラーが付くこともあり) が人の波をかき分けチンタラと走っており、何とも優雅な雰囲気を振りまいています。まぁこの時点では個人的に、非鉄から次第に鉄に戻り始める頃でして、撮りはしても乗らなかったという体たらくですが……(滝汗→だってぇ~、この区間を歩いてもすぐなんだもぉ~ん ^^;)。単車の後部やぶら下がりトレーラーでは、地元のガキがいつ見てもしがみついて遊んでおり、それを誰もとがめようとしないあたりには何ともノホホンとしたものを感じましたが (笑)、そこらへんもまたアジアとヨーロッパの境目にあるこの街のユルい雰囲気を象徴していたように思います。
 こんな感じで、眺めるだけでも十分楽しめるイスタンブルの古典トラムですが、車庫が何と騒乱の舞台であるタクスィム広場に隣接しており、石を投げられて電車が破損していないか非常に心配です。そのうちまたイスタンブルを訪れてみたいものですが、再びまったりと楽しめるようになると良いなぁ……と。