地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第四ジャカルタ炎鉄録 (26) 鋼製2扉非冷房電車

2013-03-31 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 昨晩は、今やジャカルタ現地発信の日本語鉄道情報ブログとしてすっかり不動の一大地位を固められた『JABODETABEK COMMUTERS NEWS』の管理人でおられるパクアン急行様の一時ご帰国に合わせ、いつもお世話になっておりますKucing様に幹事の労をとって頂き、都内某所のインドネシア料理店にて鉄な宴が開催されました♪ 毎度のことながら、この場に集う多士済々はどなたも皆東南アジアの鉄道に通じておられ、それこそインドネシアをはじめ各国の鉄道事情やら東横副直に象徴される国内鉄事情の激変やら実に様々な話題が炸裂し、ビンタン・ビールの瓶が次から次へと空に……(笑)。そして私も、ビルマ・タイ訪問時の写真を持参してささやかながらも酒の肴としてお目汚ししつつ、皆様から多大なる刺激と啓発を受けたのでした! Kucing様およびパクアン急行様をはじめ、ご参集の皆様には大変お世話になりました!! m(^^)m
 そんな濃厚な宴において、ある意味とてつもない衝撃とともに熱い話題を呼び起こしたのは……他でもないインドネシアにおける鉄道事情の激変! 既にパクアン急行様のブログでも詳しく触れられております通り、来る4月1日からKAI (インドネシア鉄道) 及び子会社KCJ (ジャボデタベック通勤電鉄) ではダイヤ改正を実施するとのことですが、その主な眼目はメトロ6000系の大々的な輸入及び国産電車KFWの正式デビュー等に伴う冷房車の運用増、スルポン=バンテン線電化区間の延長 (パルンパンジャン~マジャ間。しかもパルンパンジャンまでは従来スルポン止の列車の多くが延長運転されて本数激増!) といった点に加え、当初はスルポン=バンテン線とブカシ線の両路線におけるエコノミー電車全廃が予定されていたとか……。しかし、タンゲラン線では順調に実施されたかに見えたエコノミー電車全廃もスルポン&ブカシ線では強い抵抗に遭遇し、とりわけブカシ駅では線路を占拠しての反対集会まで開催されるなど、様々な波乱・混乱が引き起こされています……。



 まぁとりあえず、強硬な反対が惹起された結果、スルポン&ブカシ線のエコノミー電車は朝夕のみ各1運用ずつ残ることになったほか、輸送量が破格に多いボゴール線では引き続きエコノミー電車が複数運用されるようです。しかし、KAI・KCJとしては今年夏~秋あたりを目途に (個人的予想ではラマダーン明け輸送終了後に?) ジャワ島内の全てのエコノミー車両を全廃したい意向のようで (客車列車のエコノミーAC化改造ってどの程度進んでるのかよ……と思うにつけ無茶苦茶ではないかと思うのですが)、実際のところ電車新ダイヤでの列車番号は完全に冷房車とエコノミーを区別しなくなっています。
 したがって、この夏から秋にでも日本から冷房車が追加で入れば (果たしてどの車両?)、あるいは国産冷房車の追加新造やウワサの冷改Holecの運用入りが実現すれば、KCJとしては強行突破で全列車冷房化を断行しそうですが、絶対に混乱が起きそうだよなぁ……と思うのは私だけではないでしょう。運賃が2,000ルピアと8,500ルピアで全く異なるというのに、エコノミーの客にこれからは毎日8,500ルピア払って冷房車に乗れよというのは極めて残酷な話でありますので、普段は穏やかで従順な表情の庶民の皆様も決して座視することはないでしょう……。しかし、最近ヤケにイケイケドンドンな (?) KAI・KCJが、そのような反対論を最終的に聞き入れるとは到底思えないわけで……。

 何はともあれ、最近は折角キレイに塗り直されてますます大活躍の感があった非冷房エコノミーも、間もなく混乱の中で (?) 消えて行く可能性が高い……というわけで、既に約8ヶ月前の撮影となってしまいましたが、昨年夏のジャカルタ訪問記のつづき、日本製2扉鋼製非冷房車をアップしてみましょう。タイ・ビルマで超お腹いっぱい!の鉄活動をして帰ってきた後では、何やら遠い昔に撮影したような気分もするのですが……(^^;)。
 この2扉車は、1976年に日本から輸出された現地オリジナルカルダン駆動車第一世代ということで、103系新製冷房車と大体同じ車齢の日本製車両が過酷な自然条件のジャカルタで30数年間走り続けていることの奇跡を感じるとともに、熟成された技術と職人技で造られた日本製品が如何に丈夫で長持ちであるかを思わずにはいられないですね……。日本であればこの世代の車両は続々と廃車に追いやられている昨今ですが (泣)、よりにもよって過酷極まりないボゴール線のラッシュ輸送の第一線に立っている姿を激写するにつけ、大いにアツいものを感じます。
 そして個人的には、最近大幅リフレッシュを受ける前、照明がほとんど破損して点灯しないボロボロ車内に長~いベンチ椅子という組み合わせゆえに「ボロ車両大興奮脳内物質」が大量分泌したのも懐かしい思い出です (爆)。初訪問した2009年、ボゴール駅構内で夕涼みがてらミーアヤム(鶏そば)を賞味したのち、真っ暗でボロボロな車内の2扉車に乗ってゴンダンディアまで帰ったものですが、夜のジャカルタ・コタ行エコノミはさすがに空いており、全開のドアと窓から吹き込む夜風と走行音が暗黒の車内に充ち満ちるという惨憺たる光景にむしろ痛快さを感じたという……(^^;)。もちろん、徹底的に整備された現在の美しい姿も大好きですが、とりわけ4両固定編成の全てが1976年製2扉車で構成された編成はまさに奇跡的としか言い様がありません (*^^*)。
 ちなみに、既に大部分の駅のホームが高床化されている今日、低床ホーム向きな2扉車のステップは最早過去の遺物に近いわけですが、ステップとホーム面の完全なる不一致が放ったらかしでも「ティダッ!アパアパ」な精神で放ったらかしになっているあたりは逆に痛快ですね (^^;)。とはいえ、とにかくステップ最下段は低い位置ですので、この2扉車のステップに乗って涼む場合には、くれぐれも足を車体の外に出さないことが肝要です。ホーム進入時に足が車体から大幅にハミ出ていますと、ホームに足が当たって極めて危険ですので……(そもそも非冷房エコノミのステップに立ってみようという考えこそ究極の酔狂であり、旧客の時代が遠い過去に去った日本の皆様のあいだでは、他にやってみようという方はほぼ皆無かと存じますが……^_^;)。

さよなら東海道線185系普通列車521M!

2013-03-30 00:00:00 | 国鉄型車両


 JR私鉄ともども様々な変化があった春のダイヤ改正から間もなく2週間。いろいろな変化に世間こぞって戸惑いながらも (?!)、猛スピードで咲き揃った桜の花に合わせるべく適応しつつある……といったところでしょうか。しかし、時刻表をつらつらと眺めるにつけ、何処か心の奥底にポッカリと穴が開いたような気分を禁じ得ない部分もあります。とくに神奈川県民の場合、JTB時刻表の白いページ=本文の一番最初に現れる東海道線東京口早朝下りから、2扉の普通列車が消えてしまったことに対する喪失感を深くしているのではないでしょうか。373系の321Mに続き、185系の521M陥落により、長年中長距離用車両と近郊型車両が入り乱れて来た東海道線東京口普通電車の歴史には大きな区切りが付けられ、211系の離脱と相俟って、よりにもよって4扉「走るんです」の天下となってしまったとは……(-_-;)。混雑緩和・時代の趨勢と言ってしまえばそれまでですが、趣味的には何とつまらないことでしょうか。



 とくに個人的に521Mは、関西方面や静岡方面に出張や鉄活動に出掛ける際、天気が悪い、あるいは疲れ気味であるという理由で早朝出発とせず、ダラダラと起き出して185系で束の間の贅沢を味わいながら西へ向かう……という使い方で大いに親しんで来た列車であります。とりわけ、平塚で一気にガラガラになった車内でMT54サウンドを満喫しながら小田原に向かい、さらに9時過ぎ発の名古屋行「こだま」に乗り換え、三島から先超ガラガラな1号車で椅子を向かい合わせにして、車販の珈琲をすすりながら流れ行く四季の風景を味わう……というひとときは、例えようもなく極上なものでした (*^^*)。しかし「こだま」の車販も昨年に消え、今や185系の521Mも消えたとは……一体何処に忙中の閑を求めれば良いというのでしょうか?! (←些か大袈裟過ぎますが ^^;、馴染みのゴールデン乗り継ぎパターンが消えたのは痛いです -_-) 一方、もちろん小田原から先へと乗り続けるのもまた佳し。とりわけ根府川で「踊り子」待避のために中線に入り、数分間固定された窓外の絶景と車内の静寂をしみじみと味わうのもまた一興……。185系が185系に抜かれるというのもまた、土曜休日に521Mを利用する際の見どころであったと言えましょう。そんな521Mの根府川駅中線シーンを、まだ誰も521Mを撮っていなかった昨年春の時点 (いずっぱこ赤電撮影会ついで) に撮影しておいて本当に良かったなぁ……と思っているところです♪
 もちろん、今後も青春18きっぷで乗車出来る185系列車としては「湘南ライナー」がありますし、あるいは伊東線の1635M (熱海926発) も521Mの後を継いで、「踊り子102号」の送り込みを兼ねた185系列車として存続しているようですが、前者はキリキリした表情のリーマンばかりという雰囲気がイマイチですし、後者は乗車時間の短さが些か残念……(まったりとした521Mの雰囲気を味わうことは出来るでしょうが)。しかしそもそも、この先185系自体がどうなるのかもさっぱり分からない御時世ですから (田町に新前橋の編成が複数留置されているのは一体……)、四の五の言わずに今走っている列車を乗って撮って楽しんでおくに越したことはないのでしょう。

鉄コレ飯田線クハユニ56を化粧直しN化する

2013-03-29 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


 脳味噌が昭和で止まったヲッサンを目当てに次から次へと鉄コレ旋風が吹き荒れる昨今でありますが、昨日は恐らく年度末決算のタイミングとC国からの貨物船の入港タイミングが重なったためか、鉄コレ119系2種と戦前型旧国3種が一気にドドッと発売となりました。こう見えても一応国鉄型車両大好き人間である私も、それぞれかねてから大いに期待し、発表早々から近所の模型屋に予約を入れて、一日千秋の思いで待ち続けて来たことは言うまでもありませんが、逆に数種類が一度にドドッと入荷するということでは、財布に一気に寒風が吹きすさぶ感覚と、ひたすらパッケージを開封して (今回は計12個 ^^;) 不要なプラパーツを外して棄てる作業の面倒臭さが同時に押し寄せ、何だかなぁ~と思うのは私だけでしょうか? (滝汗)。
 そんなオープンパッケージの国鉄型鉄コレ、119系につきましては、登場時水色編成の白帯がイマイチ薄く、するがシャトル編成についてはドア廻りの塗り具合がイマイチな個体があるかな……と思う他は総じて宜しく、なるべく早めに6連を組めるようにN化を進めて行きたいと思案しているところですが、問題は旧国 (-_-)。単色の福塩は文句のつけようがなく、仙石も特徴的なベンチレータ台座に塗りムラがある他は悪くない印象ですが、飯田線スカ色につきましては……鉄コレツートンカラー旧国の常として、やっぱり窓廻りにしっかり色がついておらず、まるでマスカラでも塗ったかのような奇妙な縁取り状態に……(-_-;)。



 しかも今回の場合、クハユニ56の塗装がアレ過ぎるという落とし穴が……(鬱)。既にヨコハマ模型フェスタに展示された試作品の段階でも危惧されたところですが、荷物&郵便室用扉と車体の間の厚みの部分について、クリームの塗りがダメダメ過ぎる……(号泣)。またそもそも、クリームの塗りが全体的に薄く感じられなくもありません……。これはもう「スケスケ××よりも木綿の××の方が純朴でむしろ××い」という歪んだ感性の持ち主である私にとっては、遺憾を通り越して断固是正を図らねばならないレベルです。まぁもともと個人的に、スカ色の鉄コレを購入した場合には、窓廻りクリームの再塗装は必須だと思っているのですが、ケースから取り出したクハユニ56をつらつら眺めるにつけ「これはもう一刻も早く手を入れなければならない。2m眼を離しても全然ダメダメでは……」という思いが沸騰したのでした。そこで、模型ドシロウトな自分でも不思議なほど猛然と解体→マスキング→塗装→再組み立て作業を進め、記念写真撮影と備忘録記事作成まで済ませてしまったという次第です (爆)。
 とはいえ、帰宅後就寝までの間に一通り作業を進められるのはせいぜい1両が関の山。そこで、未施工車と並べて比較出来るようにしたのですが、もう余りにも違いが明らかですね……はい (滝汗)。きちんと窓廻りを塗って初めて、鉄コレならではの見事なモールドが真に引き立つことがお分かり頂けるかと存じます。逆に、如何にもキタイスキー的なテキトー感覚が、折角の素材をどれほどスポイルしまくっているか……という鉄の現実も改めて露骨に示されているかのようです (-_-メ)。とくに今回のクハユニ56、運転席と荷物室の仕切りが差し込み式になっていたり、荷物&郵便室扉や屋根の踏み板が別パーツになっていたり (というわけで、踏み板にねずみ色1号を塗ってしまった♪)、さらなる精巧さが追究されているだけに、本当にこの塗りは勿体ない……の一言です。
 さて……と、まだ広窓流電の窓廻り再塗装&N化がまだ終わっていないというのに、さらに作業を施すべきネタが増え、沸き上がるファイトと面倒臭さの板挟みに陥りまくり (^^;)。いやはや、鉄コレについても「各自工夫のこと」な領域がむしろ非常に大きいと痛感する年度末であります……。


ヤンゴン熱鉄記 (6) 怪物レールバス参上!

2013-03-28 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 バゴーにて、マッチ箱のような客車を牽くために現れたのは……何だこれは! 
 運転台がないのに格子窓とライトがある切妻といい、日本の軽便鉄道を記録した写真でも稀なユーモラス顔といい、まさにバ・ケ・モ・ノ♪♪。symbol4kirakira



 世界各国には様々な珍車があれど、ここまでキュートなヘンテコっぷりを表現しきった車両というのはそう多くないでしょう♪♪ 個人的には、世界十大珍車ランキングなるものがもし存在するとすれば、その五指に入れてやっても良いくらいですが (*^^*)、世界中に星の数ほど存在する鉄道車両の中には、きっともっと手強いナゾ車両っぷりを炸裂させた存在も少なくないことでしょう。そんな車両を巡り歩いて写真集を作れば、きっと売れますぜ……どうです旦那? (爆)

ヤンゴン撮りバス千本ノック (3) 来歴不明 (下)

2013-03-27 00:00:00 | アジア諸国の路線バス


 【10】側面はモロに井笠鉄道バスっぽいのですが……。



 【11】うーん、何処かで見たような……。



 【12】見たような見ていないような……(滝汗)。



 【13】如何にも地方都市気質なカッコ良さ (って、どんなだ?)。

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 昨日に引き続きまして、ヤンゴンの街で日夜活躍する日本中古バスのうち、来歴不明なボディーをドドーンとまとめてアップ致しますが、今回は暖色系または暖色アクセントありな個体を選んでみました。とりあえず分けが分からんことには変わりありませんので、日本時代の所属事業者をご存じの方、宜しく御教示のほどお願い申し上げます~! m(_ _)m


 【14】奈良交通名物の鹿が描かれているのですが、こんな旧塗装でしたっけ?



 【15】いや、奈良交通旧塗装はこちらが近いのですが、塗り分けは神奈中風 (汗



 【16】京王的センス……とは違うか (^^;



 【17】茨交じゃないですし……何処の所有だったのでしょう?