左　　中納言兼輔 人のおやの 　　　心はやみに 　　　　　あらねども 子を思ふ 　　み...

　右　　　小野小町 いろ見えで 　うつろふものは 　　よのなかのひとの 　　　こゝろの あ...

　左　　猿丸大夫おくやまにもみぢ　ふみわけ　　　なくしかの　こゑきくときぞ　　あきは　...

右　　　　　紀友則 秌かぜに初かり 　　　がねぞきこゆ 　　　　　　　　なる 　たが玉...

左　　　　　素性法師見わた　　宮こ　せば　　　　ぞ　　　　　　はるの柳さくらを　　　...

　右　僧正遍昭たらちねはかゝれとてしも烏羽玉の　わが　　　なで　　くろ　　　ずや　　...

　左　　　在原業平　　　　　　　　朝臣たえ　　て　　　　世の　　　さ　　　　くら　　...

右　山邉赤人 わかの浦にしほ みちくれば かたをな　み あし辺をさして たづなきわたる...

左　　中納言家持 春 の 野　に あさるきゞすの つまごひに をのがありかを人 にしれつ...

　　右　　伊勢 みわのやまいかにまち 見むとしふともだづ ぬるひともあらじ 　　　　　...