日本共産党いわき市議団

日本共産党いわき市議団に所属する伊藤浩之・溝口民子・渡辺博之・坂本康一各議員の日々の活動や市政情報などをお知らせします。

災害公営住宅 市が値上げ幅を縮小

2019-01-23 16:16:08 | 議員だより

写真は沼の内団地

不充分ですが住民の要求が市を動かしました

 津波などで被災した市民が入居している市の災害公営住宅の家賃は、国や市の施策で減免されていましたが、その期間が終了し今後値上がりしていきます。
 そのような中、、住民のみなさんが声をあげ市や議会に働きかけてきた結果、不十分な内容ですが、市は、1月22日に値上げ幅を縮小させる措置を発表しました。
  
高くなる家賃

 家賃が高くなる理由は二つあります。
 一つは、国や市の減免制度の期限が終わるためです。国は、政令月収8万円以下の世帯の家賃を10年間減額し、市は全世帯を3年~5年間減額していましたが、その期間が終了します。
 もう一つは、収入が基準を超えている世帯は住居の明け渡しが求められ、高額な家賃になるためです。
 一般の市営住宅や県営住宅では、政令月収が15万8000円以下の世帯だけが入居できます。しかし、災害公営住宅では、家を失った被災者などはそれ以上の収入があっても入居できます。しかし、3年経過すると公営住宅法に基づき、明け渡しが求められ、それに応じない場合には、高額な家賃になります。

住民の声と要求運動

 災害公営住宅に入居している方の中には、持ち家だから少ない年金でも生活できた高齢者や、失った家のローンを払い続けている人もいます。
「共働きなので、収入が基準を超え、家賃が高額になってしまいます。これでは生活できないので、アパートに引っ越そうと思いますが、子どもを転校させなければならなくなってしまいます」
と話す方もいました。
 そうした中で住民の方たちは市と議会に家賃減免の延長の要望をしました。また、志帥会と日本共産党市議団の10議員が有志として住民と意見交換会を開催しました。
 それらを受けて、昨年1月に市は、収入が基準を超えている世帯の家賃の値上げを1、2年遅くする方針を出しました。
 しかし、高額な家賃になることに変わりありません。住民は再び署名を集め市と議会に要望し、地区の議員を招いて集会を重ねてきました。

市が値上げ幅の縮小の方針

 住民の声を受けて、市は今年1月22日に、政令月収が8万円以下の世帯の家賃減額期間を5年間延長し、15万8000円を超える世帯の家賃の上限を低くしました。
 これによって、豊間団地3LDKの家賃の上限は11万6600円から9万6100円に、久之浜東団地戸建て住宅では17万7400円から9万8500円に下がります。
 
さらなる減免制度が必要

 今回出された市の方針は一歩前進と言えますが、依然として収入が基準を超える世帯の家賃は極めて高額です。これでは被災者を追い出すことになりかねず、さらなる値下げが必要です。
 また、中核市のほとんどでは、収入が少ない世帯の家賃を安くし、ゼロ円にしている自治体もあります。本市でも災害公営住宅に限らず全ての市営住宅での減免制度を作ることが必要です。

まずは関心を持ち、いっしょに考えていきましょうー現実を変えるために新成人に呼びかけます

2019-01-16 15:21:26 | 議員だより
 1月13日、市内13会場で成人式がありました。市議団は、新成人のみなさんの新たな門出に、心からの祝福を贈りたいと思います。


あいさつする新成人=13日、丸三呉服店で行われた遠野地区成人式

■未来の希望と展望奪う安倍政権

 新成人が新たなスタートをきった社会はどんな社会でしょう。
 2012年に発足した安倍政権は、7年間にわたって政権を担ってきました。その政治は、未来への希望と夢を壊してきました。
 首相が知人等に便宜を図ったと疑われる森友・加計学園問題は、疑惑解明に蓋がされたままです。
 また、ワイマール憲法をナチス憲法に変えたナチスの「あの手口を学んだらどうかね」と発言した麻生太郎大臣をはじめ、問題発言が続いた閣僚も居座りを決めこんできました。
 あるいは、「この問題は議論したらきりがない」などと、水道法や外国人労働者を拡大する出入国管理法をろくに審議もせずに強行採決しました。
 企業が残業代を支払わなくて済むようにする高度プロフェッショナル法も強行され、不安定雇用の労働者派遣法と合わせ、低賃金を労働者に押し付けると問題になっています。
 さらに、圧倒的多数の憲法学者の憲法違反の指摘を無視して安保法制の採決を強行し、海外で米軍の戦争の一翼を自衛隊が担う体制を作りました。今度は、平和を基調とする日本国憲法の改憲を狙い、戦争をできる日本への総仕上げをたくらんでいます。
 民主主義も、憲法もないがしろにし疑惑を温存する政権は、公約軽視など地方政治の道理を失わさせる負の影響を与えかねません。
 この政治のありようは、未来社会への希望と展望・夢を、国でも、地方でも奪ってしまいます。このような政治を続けさせていいのでしょうか。

■声をあげることが大切

 国の政治も、地方の政治も、それを動かすのは住民の声です。大切なことは声をあげることです。
 アイドルグループ・欅坂46の「サイレントマジョリティー」はこう歌っています。

君は君らしくやりたいことをやるだけさ/One of them(中の1人)に成り下がるな/ここにいる人の数だけ道はある/自分の夢の方に歩けばいい

 さらに「不協和音」ではこう歌っています。

不協和音を僕は恐れたりしない/嫌われたって/僕には僕の正義があるんだ/殴ればいいさ/一度妥協したら死んだも同然/支配したいなら僕を倒してから行けよ! 

 ちょっと過激なところもありますが、共感も覚えます。いずれも自分の意思や考えを積極的に主張しなさい、正しいと思った道をすすみなさいと呼びかけています。その励ましが心に響きます。
 安倍政権が進める、老若男女を「1億総活躍」と引っ張り出して低賃金でこき使い、民主主義と憲法を打ち壊して戦争をできる日本になる――そんな社会を誰が望んでいるでしょうか。
 決められる政治がいいという声も聞きます。でも、決めている内容にも、決める方法にも問題がある現実を追認できるでしょうか。
 未来を覆い隠す暗雲を取り除くために、それぞれがあるべきと思う日本社会や地域を思い描きながら、その実現に向け行動すること、選択することが大切なのでしょう。
 サイレントマジョリティーはこう歌います。

選べることが大事なんだ/人に任せるな/行動しなければ/NOと伝わらない
 
 まずは「NO」でなくてもいいのです。今の社会のありように関心を持ち、これからの社会はどうあるべきか、いっしょに考えることから始めましょう。

■新成人の決意に応え

 遠野町の丸三呉服店を会場にした成人式で新成人は、「震災で小学校の卒業式はなく、中学校入学式前に卒業証書を授与されましたが、家族や学校、地域のみなさんの見守りで、安心して学校生活をおくれました」と感謝をのべながら、「一人前の社会人となれるよう努力していきたい」と決意を語っていました。そのために私たちは、みなさんと一緒に考え始めたいと思っています。
 声をお寄せください。

年等所感、スポーツをキーワードに見るー市民の声の反映が試金石ースタジアム可能性調査・検討

2019-01-09 14:15:48 | 議員だより
 年があらたまって2019年、年始の諸行事が続いていますが、7日には恒例の市民交歓会がパレスいわやで開催されました。それに先立ち、清水敏男市長が公表した年頭所感から考えてみます。


新春市民交歓会で披露された木遣り=7日、パレスいわや

■取り組みのステージアップ

 年頭所感の題名は次の通りです。
「明るく元気ないわき市」をめざして
~復興の総仕上げと「いわき新時代」への挑戦~
 「ふるさといわきの復興の総仕上げ」「『いわき新時代』への挑戦と魅力あふれるいわきの創生」「共創による重点的な取り組み」を柱に、被災者の生活再建、原子力災害への対応などの取り組みを位置づけて、今年1年の取り組みを列挙する内容となっています。
 あげられた取り組みは、昨年1年間の取り組みを踏まえて、例えば被災者の生活再建では「復興グランドデザインの具現化」が課題となるなど、1段ステージが上がったものとなっています。
 その数々の取り組みの中で、「スポーツ」をキーワードに、所感を眺めてみます。

■目立つスポーツ関連

 「スポーツ」に関わるのは「『いわき新時代』への挑戦と魅力あふれるいわきの創生」の項。
 この中で「市民からも市外からも『選ばれるまち』をつくる」ため、「文化・スポーツ分野における魅力の創造」に向けて、トップスポーツイベント等の開催支援、海岸線に整備した自転車道「いわき七浜海道」の活用、トレッキングやサーフィン、釣り、キャンプなどのアウトドアスポーツの推進、いわきサンシャインマラソンを通じての本市の積極的PRなどの取り組みがあげられています。
 また、「スポーツを軸としたまちづくり」の推進のため、スポーツツーリズムやスポーツと医療が一体となったヘルスケアモデルの構築を図るとしながら、「スタジアムを中心としたまちづくり」に向けた、調査・検討が盛り込まれています。
 そして、「共創による重点的な取り組み」では、「国際的なスポーツ大会を本市の未来につなげる」ため、本年、日本で開催されるラグビーワールドカップや来年の東京2020オリンピック・パラリンピックを活かすために、本市出身パラリンピアンの講演会や、ラグビーワールドカップ出場国であるサモア独立国などとの交流事業の推進を盛り込みました。

■スタジアム構想はドーム発

 その多くは、ソフト事業ですが、多額な費用がかかるハード事業につながる可能性がある「スタジアムを柱としたまちづくりを見据えた事業可能性調査」も含まれています。
 本調査は3月末を目途に進められており、近く結果が明らかになると見込まれます。
 調査の対象となるスタジアムは、いわきFCがサッカーの上位リーグに昇格する上で必要になる施設です。
 いわきFCは、物流倉庫「ドームいわきベース」(常磐上湯長谷)を運営する株式会社ドーム(本社・東京都)が設立した株式会社いわきスポーツクラブが運営するチームです。
 ドームは進出当初からスタジアム構想を打ち上げていました。ドームが設置した「いわきベース」の内覧会が行われた15年12月には、将来Jリーグのホームグランドとしてドーム型スタジアムを中心としたリゾート開発をすすめる青写真を説明していたのです。
 本来、民間会社の構想であるなら、その民間会社が主体で実施すればよいはずですが、実際には本市も絡んで、可能性調査がすすんでいる現状があります。
 スタジアムは、建設にかかる費用だけでなく、管理・運営にも多額な費用を要します。
 所感では、「Jリーグ入りを目指すチームの動向や市民の皆様の意識の高まりなどにも留意しながら、調査・検討」と、慎重姿勢を示しています。
 市議団は、「サッカースタジアムについて、仮に前向きの調査結果が出たとしても、幅広い市民的合意がないままに市費を投入することがあってはならない」と市に要望してきました。
 現状では、スタジアムに市民的合意があるとは言えません。その市民の声が、どのように調査結果に反映されるのか。これが今後の市政展開の試金石になっていくのでしょう。

大増税・大軍拡の政治をストップさせくらしと平和を守るため頑張ります

2019-01-09 13:47:48 | 議員だより

右から坂本康一、伊藤浩之、溝口民子、渡辺博之各市議

◎伊藤浩之

「いずも」就航を伝えるニュースを聞いた3年半前、「どうみても空母」とブログに書きました。垂直離着陸できるF35B等を全通甲板に搭載できそうだからです。
 ノーベル賞の原資となった莫大な富は、民生用に使われたダイナマイトでしたが、使う人が変われば兵器にもなるものです。同様にいずもも変わります。
 就役時はヘリ搭載の「護衛艦」でした。次の中期防には、F35B搭載前提の改修が盛り込まれました。やっぱり空母です。
 子のうち四郎までが戦死し、戻らぬ子どもへの母の哀しみを描いた「母さんの木」。児童が演じた物語の世界観が心をつかんで離しませんでした。この子どもたちの平和への思いが生きる年にしたい。

◎渡辺博之

 東日本大震災・原発事故から間もなく8年になります。
 事故直後に、いわき市漁協の当時の組合長、矢吹正一さんは「孫にも漁業を継いで欲しいと思っていたが、海が死んでしまった。俺は死んでからあの世で先祖に合わせる顔がない」と話していました。しかし今、魚介類の放射線量は低下し、試験操業で市場は活気を取り戻しつつあります。
 「百姓の来年、船方の明日」という言葉があります。百姓は今年の収穫が悪くても来年に期待して頑張る、船方(漁民)は今日の水揚げが悪くても明日を期待して頑張る、という意味です。
 安倍政権のもとで、平和や生活が脅かされようとしていますが、明るい未来を期待して今年も頑張ります。

◎溝口民子

「東日本大震災時の津波の怖さや原発事故について、もう忘れられている。子供たちに語り継いでいく事が大事だと痛感した」。昨年末の常磐女性消防団の、廃炉資料館や福島第一原子力発電所の視察研修で参加した方が語っていました。その時の説明に当たった東電社員の方から「廃炉には30年から40年を要するでしょう」と聞き、一様に「エッ、エー」と何とも言えない嘆きの声が発せられました。
 マイクロバスの車内では安倍政権の原発事故対応や10%への消費税引き上げにあたっての減税措置の混乱などにも話が及びました。
 多くの市民の方々は安心して暮らしていける政治を望んでいます。
 今年も力を合わせ、年女でもありますので、猛進して参ります。

◎坂本康一

長年市民に親しまれた、いわき市立総合磐城共立病院が、昨年12月25日にいわき市医療センターとして開院しました。
 新病院になったことをきっかけに、医師や看護師、薬剤師などの医療従事者の招へいがすすみ、本市の医療の内容がより充実することが期待されます。
 本市では国民健康保険の健診受診率が低く、市民一人ひとりが健康管理への関心を高めることも課題と言えます。
 また、7月には参院選、10月には県議選が予定されています。
 市民と野党の共闘をさらに大きく広げ、消費税10%への増税をストップさせ、憲法を活かし、市民の命と暮らしを守る新しい政治をつくるために全力を尽くします。